映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「駄犬道中こんぴら埋蔵金」土橋章宏

2020年09月13日 | 本(その他)

またまたちょっとヤバい旅

 

 

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文政十三年(天保元年)、無事におかげ参りの旅を終えた辰五郎、沙夜、三吉、代参犬の翁丸は、
江戸に戻らず伊勢でガマの油を売っていた。
路銀を貯めて、三人と一匹が次に目指すのは、四国の金毘羅に眠るというお宝の地図を託されて―。
地図を狙う悪党たちに追われながら、温泉、名物、博打に女、何でもござれの珍道中。
ピンチの時に現れる謎の赤犬は敵か味方か!?
そして、鬼ヶ島で辰五郎は負けが許されない絶対絶命の大博打に挑む。
その結末や如何に!?
鼠小僧のお宝を見つけ出せ!
笑劇大人気シリーズ第二弾!!

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「駄犬道中おかげ参り」の続編です。
おかげ参りの旅を終えた辰五郎、沙夜、三吉、代参犬の翁丸が、
そのまま引き続き四国の金比羅神宮にお参りに行くことになります。
しかもその付近に眠るお宝を探し求めて・・・。

今度はそのお宝を狙う一味等、敵味方が入り乱れて、またまたちょっとヤバい旅でもあります。
鼠小僧とか、歌川広重、良寛和尚などが登場するのも興味深いところですし、
そもそもこのお宝の出所というのが面白い!! 
さすが歴史物の名手です。

 

本作の魅力は、何と言ってもこの辰五郎さんですが、私は翁丸が大好き。
大奥で育てられたので、あまやかされ、鷹揚で芸も何もしない、ひたすら食いしん坊の犬。
そしてかなりの老犬でもありますが、そんなところがとぼけていてカワイイ!!

また、行く先々の名物、グルメレポートがあるのも嬉しいところです。

こちらのシリーズもぜひTVドラマ化してほしいところですが、菊佐の扱いが面倒になるかもしれません。
やはり、敵のようなフリをしているけど、実は味方で助けてくれる、そんな感じになるでしょうか。

 

「駄犬道中こんぴら埋蔵金」土橋章宏 小学館時代小説文庫

満足度★★★★☆

 



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