映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

罪と悪

2024年12月20日 | 映画(た行)

本当の悪意は見えないところにある

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とある地方都市。
13歳、正樹が何者かに殺され、橋の下に捨てられるという事件が発生。
正樹の同級生である春、晃、朔の3人は、
正樹が時々遊びに行っていた先の老人「おんさん」が犯人に違いないと考えます。
そして家に押しかけ、もみ合いの末、おんさんを殺してしまうのです。
春は、死体と共に家を焼き、自分1人でやったことにすると告げて、
晃と作を逃がします。

 

22年後。
刑事になった晃(大東駿介)が父の死をきっかけに町に戻ってきます。
朔(石田卓也)は実家の農家を継ぎ、その双子の弟・直哉は引きこもりとなっています。
春(高良健吾)は22年前の事件により少年院送りとなり、
戻って来てから建設会社を起こし、地元のチンピラもどきの若い衆の面倒を見ています。

そんなところで、22年前と同様、橋の下に捨てられた少年の遺体が発見されます・・・。

22年前に彼らが考えた事件の真相は、実は間違っていた・・・。
ことは地元のヤクザもからんで複雑な様相を呈してきます。


春が1人で罪を背負ったから、
1人は念願の刑事になれたし、もうひとりは平和に農業を営んでいられる・・・。
ずっと秘密を守り通し自責の念に駆られながら生きてきた晃と朔。
この度初めて2人は春に感謝を伝え、友情が復活するかに思えたのですが・・・。

友情の物語かと思いきや、意外な展開で驚かされました。
本当の悪意は見えないところにある・・・。

<Amazon prime videoにて>

「罪と悪」

2024年/日本/115分

監督・脚本:齊藤勇起

出演:高良健吾、大東駿介、石田卓也、村上淳、椎名桔平、佐藤浩市

友情度★★★★☆

どんでん返し度★★★★☆

満足度★★★.5