仮想現実の中で生きる人々
* * * * * * * * * * * *
本作はもちろん見ておりますが、シリーズ最新作を見るための復習ということで、
改めて見てみました。
20年以上も前なんですね。
当然、当ブログ記事にもなっていないので。
コンピューターソフト会社のプログラマ-として勤務するトーマス・アンダーソン(キアヌ・リーブス)。
しかし、裏ではネオという名で知られた凄腕のハッカーでもあります。
あるとき、トリニティ(キャリー=アン・モス)と名乗る美女から接触を受けたネオは、
彼を探していたという男、モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)と出会います。
彼は言います。
「人類が現実だと思っているこの世界は、
実はコンピューターによって作り出された『マトリックス』と呼ばれる仮想の世界だ」と。
現実の世界では、人間は眠らされて、その生体エネルギーを電気的エネルギーに変換し、
コンピューターの原動力となっているというのです。
いまや人間は眠りながら脳内の世界で生きているだけ。
モーフィアスの誘いにより、現実世界で目覚めたネオは、
コンピュータ-に支配され、荒廃した世界を目の当たりにします。
ネオこそはこの世界を救う救世主とモーフィアスは言い、
ともに人類を解放するための闘いに乗り出すことに・・・。
この第一作公開当時、ワイヤーアクションやバレットタイムと呼ばれる
撮影法が話題になったものでした。
この革新的なアクションシーンは、いま見てもステキにスタイリッシュですね。
いま自分が生きている世界が、コンピューターで作り出された仮想現実内のことに過ぎないという発想は、
いま現在、さらに説得力を持って迫ってきます。
ある人物は思います。
「こんな薄暗くて寒くて狭くて、まずい食事、
危険に満ちたこの“現実”よりも、マトリックスの世界にいる方が幸せだ・・・」と。
脳が認識すること=現実であるならば、
確かに、眠りながら穏やかな日常を生きる方が幸せなのかもしれません。
マトリックスの世界の中での「死」は現実世界での「死」でもあります。
脳が自分の「死」を認識してしまったら、
すなわち肉体も生命活動を停止してしまう、ということなんですね。
しかしネオは、覚醒し、凄まじい精神力でもって、その法則を乗り越える。
果たして彼は、このコンピューターに支配された世界を変えることができるのか・・・!
ということで、復習は第一作目だけでいいかな、と思っていたのですが、
この際ぜんぶ見てみることにします。
さすが20年前と思えるのは、パソコンのディスプレイが液晶ではなくブラウン管だったり、
携帯電話はあるけれど、もちろんスマホはまだない、というあたり。
マトリックスから現実世界へ戻るには、
公衆電話から指令本部に電話回線を通じさせなければならないのですが、
公衆電話が滅多にはない現在は、ちょっとそれは難しいかも、なんて思ったりします。
<Amazon prime videoにて>
「マトリックス」
1999年/アメリカ/136分
監督:アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウシュキー
出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、
キャリー=アン・モス、ヒューゴ・ウィービング、ジョー・パントリアーノ
アクションの格好良さ★★★★☆
満足度★★★★☆
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます