とんでもないハードスケジュールって思えるけど、3年目ともなると、慣れた。7月の単独東京公演もあったし。まずは、無事終えることができて、安堵のため息。これがたしか30回目の公演になるはずで、いやぁ、よくぞ故障者も出さず乗り切れたもんだ。
連続の公演ならまだしも、1年通してとびとびの公演だもの、なんかあったって当たり前、いや、有って当然、そんな無謀運転をどうにかこうにかやり遂げた。
正直言うと、いろいろと障害はあったんだ。前回も代役立てたし、今回もフルキャストじゃない。それがとっても残念だけど、仕方ない。やり通せたことを良し!としよう。残るは1月の寒河江公演、これは是非、ベストメンバーで心地よく打ち上げたいものだ。
1年生を代役こ起用しての町田公演、3校目の最後は鶴川第二小学校、児童数800人弱。小さな体育館にびっしりと体育館座りの子どもたちの目が期待に燃える。
子どもミュージカルはあちこちに笑いを仕込んだ舞台だ。食育の教訓はさておき、笑ってもらえないと演じる方はたちまち落ち着かなくなる。やべー、受けねぇぞ!どうする?よし、次のギャグで絶対!なんて笑いの定点観測地点をドキドキ顔で通過しつつ観客の様子をうかがう。
ダジャレ、滑稽な仕草、役者の個性、衣装やかぶり物の楽しさ、意表を突く仕掛け、ストーリーのナンセンス、方言ネタ、客あしらい、などなど手を代え品換えして、どうだこれならと迫っている。いろんな質の笑いを盛り込んでいるってことが、幼児から大人まで楽しめる秘訣なんだと思う。
小学生の場合、動きで誘う笑いが一番好評のようだ。反対に受けの悪いのは、せりふに忍ばせた笑いだ。難しいんだろうね、何気ないせりふに仕込んだユーモア、これって受け止めるには、相当の知的な感受性が必要なんだ。だから、僕としては、面白いんだけどなぁって部分がほとんど笑ってもらえないでいるわけで、これって、台本がわるいのか?なんて不安を感じたりしている。
ところが、ここ鶴川第二小学校では、このせりふのギャグが受けたんだよ。これは凄い!ここの子どもたちの言語能力はかなりだと思う。きっと普段からの読書量が豊富なんだな。作者を慰めてくれる笑いが何度もあった。もちろん、それ以外の部分もしっかりと受けていた。
あと、『無敵のジュースマン』と『ザ、ピーマンズ』の2曲とも大きな手拍子で応援してくれた。これも初めての体験だった。
そして、最後のシーンはしーんとなって、おっと!ダジャレになっちまった、命を投げ出すトマトや友を庇う捨吉の言葉に聞き入ってくれた。終わった後のひょうたん島ダンスも立ち去り難く見てくれていた。おうおうなんと良い観客であることよ。
町田最後の公演を最高の気分で締めくくらせてもらえた。感謝!感謝!