前の記事『震災!でも子ミュージカルは創る!!』に対してコメントをいただきました。惨事を横目に日頃の活動を続ける置農演劇部への支持と激励のコメントでした。お寄せいただいた元ORION'S代表さん、ありがとうございます。
私自身悩みながらの毎日です。
今日も部員たち、6人も登校してきました。ある者は1時間半も自転車をこいで。ところが、昼のテレビで400ミリシーベルの報道、これにはさすがに慌てました。もしかしたら致命的な放射能放出があったのかもしれない。折しも天候は冬型になって、風向きも東南に変わってくるという。福島原発と川西町とは直線距離にしてわずか90キロ、風に運ばれればあっという距離だ。
予定を変更して早く終了させようと思っていた矢先、県教育委員会から生徒下校の指示が届いた。放射能到来の可能性があるので3時までには全員下校させるようにとのこと。
大慌てで片づけをさせ、全員下校させた。残念だが当然の処置だ。部員たちにたとえ微量と言えども被爆させたくはない。状況が不鮮明なので、明日は部活動中止を指示し、また、外出も控えるようにとも伝えた。子どもミュージカル完成に向けて大きな痛手だが、こればかりは仕方ない。
帰宅後テレビ報道から、どうやら大規模な放射能放出はなかった模様を知り安堵した。まずは良かった。格納容器の破損や爆発などということになれば、それこそ、これまでの暮らしすべてが根こそぎされかねないところだった。
ただ、それに関連して県教育委委員会の通達を先走りと批判する声が多く寄せられ教育長だか、副知事だかが陳謝していた姿を見て、大いに違和感を感じた。たしかに今にも放射性物質が降り注ぐかのような印象を与えて児童・生徒その保護者を心配させたのは勇み足だったかもしれない。しかし、あの時は、そんな最悪の事態もあり得る状況だった。なんたって400ミリシーベルだ。前日までと単位が一桁(1000倍)も違うのだ。何かあったかも知れないと思っても、また、それを想定して行動したとしても、責められるべきものとは思わない。この間の重大な事態の公表が常に遅れ遅れになっていることからすれば、手遅れにならぬよう手を打つのが為政者というものではないかと思う。
結果的には誤った情報に乗って先走った形になったが、こんなことは心配しすぎでちょうど良いのだと思う。パニックに陥らぬようとの配慮も必要だが、放射能や原発事故の恐ろしさを知らない人間も多すぎるのではないだろうか。その時間帯に放送していた地方民放局のアナウンサーのあっけらかんとした話しぶりには正直腹がたった。そのアナウンサーは、その一時間前時点の山形での放射能レベルが昨年同期並みということと、風の方向が西風に変わるということを根拠に、心配はないとした。しかし、わずか一時間後にはレベルが急上昇するかもしれないのだし、置賜地方の風向は東南に変わると天気予報で伝えたばかりだったのだ。原発の中で、原子炉の容器内で何が起こっているのか、よくわからない。非常事態は瞬時に突発しその被害は瞬く間に広がる、それが原発事故だ。たとえ、未確認情報であっても、対応できるならしておいた方がよい。今回の下校指示などそのように考えるべきものだと思う。人々にいたずら不安を煽るな!という。しかし、やたらと安全神話をばらまくのもどうかと思う。
放射能汚染は、だれが何と言おうと、大変なことなのだ。子どもたちを絶対に被爆させてはならない。