福島で原発が爆発し、炉内の核燃料がメルトダウンした時、
あぁ、ここら周辺はチェルノブイリと同様、ほぼ永久的に無人地帯になるしかないよな、って思った。
崩れ、溶け落ちた凄まじい放射性物質を大量にため込んだ原発廃物をなんとか宥めつつ、周辺は半永久的に立ち入り禁止にする、住民には酷な話しだが、それしかない、とても人間の住める環境にないから。
ただ、その過酷な事実をどう納得してもらうか、ここは政治家と責任ある関係者の誠意の見せどころだなって。だから、
政府が地域一帯を除染して、周辺地域を居住可能にする、住民の帰還を早急に進める、って方針出した時は、んな、バカな!!あり得んだろ、って心底驚いた。
そのために、事故前の被ばく許容量を大幅に緩めるなんて、そんなルール違反、信じられん!
大量に放射能の灰が降り積もった土地だぜ。絶対、あり得ん!!
そうか、動揺し憤る人々をひとまず落ち着かせ、時間をかけて元の暮らしに戻ることは不可能だと気付かせて行く方便なんだって、思った。時に政治は嘘つくことも国民を騙すことも必要かもしれない、こんな未曽有の事態なんたから。
全然違ってた!
まさかの、あり得ん!政策を本気で進めちまってるじゃないか。元に戻して欲しいって住民の素朴な願いを聞くふりをして、疑似的に居住可能空間を作り出そうと金を湯水のごとくつぎ込んでいるじゃないか。そのために許容線量基準を緩めさえして。
なんとか形ばかり駅周辺とかに人々を戻そうとしている。いや、ほんとに限られた点に、以前とは比較にならぬ少数の人たちが暮らしを築こうとしている。
安全だ?噓ばっか!居住地域や道路から数歩外れて踏み込めば、さらには森や林に入り込めば、そこはかなりの濃度の放射能汚染地帯なんだ。
周囲に除染作業を進める予定はない。
膨大な放射能汚染地域に囲まれた、コロニーのような帰還地域での、檻の中の生活、そんなものが元の暮らしであるはずはない。廃炉作業の従事者を除けば、かつての村民たちが舞い戻り、住み続け、集落が発展して行くはずはない。
それでも、除染可能、復興促進、を言いづけるのか?政府と東電は。
言うまでもないこと、原発を動かし続けたいから、さらに多くの原発を作りたいからだ。
事故当初、近い将来原発はゼロにとの約束も投げ捨てた自民党政府、福島が危険であることは極力隠しておきたい。廃炉作業も着実に進んでいると見せかけたくてたった数グラムのデブリを取り出して成果を騒ぎ立てている。未だに出続ける汚染水を止めることもできず、しかも貯蔵タンクの劣化も進んでいるのに、すべてはアンダーコントロールにあると見せかけ続けようとしている。
できれば事故などなかったことにしたい、目をつぶりたい。が、さすがにそれは出来ない。ならば、原発事故など大したものではないと見せかけたい。そう、信じたい。
除染で削り取った放射能汚染土は福島から移動させるとの約束を守るにはどうすればいいか?
政府が考え出した方策は、
全国にばら撒くこと!信じられん、あり得ない!!
道路や建物の建設用地や公園や場合によっては農地に埋めようと画策している。
除染土は放射性物質が取り除かれた土ではない。
放射性物質を含むから大地から剥ぎ取られた土だ。
つまり、放射能に汚染している土、汚染土なんだ。
基準以下だから?そんなの嘘!ばら撒くために基準そのものを緩くしたんだ。
土壌中の放射線量、20ベクレル/キロを8000ベクレル/キロにまで水増ししたんだ。
放射性廃棄物は、発生した場所に止め、半永久的に保管し続けるしかないんだ。それほどのことが起きてしまったんだ。
福島にあるものは福島に置かせてもらうしかない。
事故によりふるさとを追われた人たちには言いにくいことだが、福島の原発周辺は事故の廃棄物の貯蔵場所にするしかない。
簡単に言うな!ってうしろめたさを心に抱えつつ、そう断言するしかない。
3.11から14年、背けていた視線を現実に向ける時期なんじゃないだろうか。いつまでも政府や電力会社、財界の盲目的な願望に任せていてはいけないんだ。
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