歌なんて誰だって歌えんだろ、って、思っちまうんだよ、高校、大学と6年間も合唱団に居た身としちゃ。カラオケはどこだって盛況なんだろ、行かないけど。スマホでいくらだってお気に入りの楽曲聞ける時代だしな、音楽の身近さは昔とは比べものにならないはずさ、なんてただの思い込みだった。
周囲に音楽が満ち溢れてるってことと、その歌を自分で歌う、アカペラで、これって全然違うことなんだな。菜の花座の新作の稽古しながら、つくづく思い知らされてるぜ。
やたら歌うシーンを入れたんだよな、6月公演『流れ旅 星の流れに』。ほら、タイトルからして流行歌だもの。あっ、昔、昔のはやり歌だけどな。
ざっと上げてみると、『星の流れに』、『啼くな小鳩よ』、『今日でお別れね』、『暁に祈る』、『東京ブギウギ』、『東京節』、これに明治の演歌が数曲。
フルバージョン要求してるのは一つ、二つ、あとは1フレーズ程度なんだが、これがぁ・・・うーん、頭痛い!
何も観客の心打つように歌って欲しいってわけじゃない。ただ音程だけは外さずないでくれって、なっ、最小限のお願いだろ。
なのに、音、ぶれまくりの人、少なくないんだ。気づきつつも正しい音が取れない者もいれば、どこがどう違っているかわからない役者もいる。これは、したり!
はやまったな、まさかなぁ・・・
行く末、歌ありダンスありの舞台が作りたいって思ってんのに、この有り様。いや将来の話しなんかしてる場合じゃないぜ。今回の作品仕上げにゃならんのだ。まさか、歌はカット、ってわけにゃいかんのだし。もう、鬼トレーナーとなって、ダメだし続けるしかないな。
ただ、救いは、三線で弾き語りってかなり難度の高い要求した役者は、こちらの見込みが見事に当たって、演奏も歌も本番で披露出来そうだってこと。わざわざ仙台まで三線の稽古に通ったってやる気が結果に表れている。大したもんだ。
かなりの仕上がり具合に団員一同驚いて、11月の町芸文祭に三線、歌、創作舞踊で出てもらおうって一気に決まった。
そう、何事もひたむきな努力と挑戦だぜ。
調子っ外れで歌ってる役者たち、少しは根性見せてくれよな。自分の歌を録音して聞いてみるとか、他の人と一緒に歌わせてもらって稽古するとかさ。
なっ、頼む、上手な歌い手でなくていい、ただ、音だけは外さないでくれぇぇぇぇ!
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