ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

「厭戦の土壌」作りに役に立てるか?

2024-08-15 10:21:40 | 社会
終戦記念日ねぇ、なんか感傷的だし、被害者意識丸出しって感じで、これまではそっぽ向いてきた。
戦争終わった、300万人も死んで、飢えにも苦しめられて大変だった、って、おいおい、なんか抜け落ちてやしねえか?
あの日本が仕掛けたアジア太平洋戦争、あっ、あの戦争は太平洋だけじゃないアジアの各地で戦いを巻き起こしたからアジア太平洋戦争の名称が歴史研究では一般的なんだ、もちろん、大東亜戦争なんて論外だぜ、で命落としたアジアの人たちって3000万人なんたぞ。
巻き添えにしたってだけじゃない。独立闘争を叩き壊し、韓国を植民地にし、満州国という属国をでっち上げ、略奪と横暴の限りを尽くした結果が3000万人の犠牲者なんだ。それ忘れて、戦争終わったやれやれはねえだろ!

ちなみに、高文研さんのツイートで知ったんだが、
「87年前の今日(1937年8月15日)は、日本の海軍航空隊が宣戦布告なしに中国の首都・南京を空爆した日である。 近衛内閣は「暴支膺懲(暴戻なる支那を膺懲)」の声明を発表した。 「加害」の歴史を知ってこそ、未来を拓くことができる。 (写真:『東京朝日新聞』1937年8月16日付) 


ってことなんだよ。すげえな朝日!勇猛果敢に煽ってるぜ。

なのに、当時の体験談なんか、ずらっと並べて、いやぁ、酷い目あった、で終わる、それが終戦記念日の恒例じゃないか、って。そんな思い出話に付き合ってられるかよ、って突っ張って来たわけだ。

が、今年はちょっと、いや、大いに違う。

朝日のインタビュー記事辻真先の「厭戦の思想」もしっかり読んだ。


タイトル通り、「嫌だと言い続けることで戦争をさせぬ土壌へ養分を入れていく」ことの大切さを伝えてもらった。
ひとり反戦の旗を振り続けても、後に誰も続かなければ戦争への流れは押しとどめられない。それより、厭戦の意識を常に周囲に振りまき続け、その土壌を育てることしかないのではないか。

たしかに、もう時代はそこに近づきつつあるんだと思うのさ。アメリカと一体化して台湾有事を煽り、軍備は大規模に増強し、沖縄先島に自衛隊を配備する。一触即発を回避するどこか、その偶発を待っているかのように外交努力には見向きもしない。
そして、戦争のできる国を目指して憲法改悪の発議まで目前に迫っている。さらに、メディアはほぼ政権勢力に取り込まれ批判精神を失いつつある。

こりゃどう見たってヤバイしょ!
今、動かないでどうする、声上げるなら今でしょ。

辻真先さんの厭戦の土壌を耕す、って提言は重くかつ有用だと思うのさ。一人反戦の旗を掲げ続けて逮捕、投獄、場合によっては拷問にも耐えて行けるか?って、そりゃ俺にゃ無理も無理。
だったら、嫌だねえ戦争ってやつは、始めたくねえよなぁ、巻き込まれたくねえさ、って雰囲気を少しでも広げることなんだろう。

で、今の俺に出来ることは、こんな駄文を書き連ねることと、演劇という持ち場を利用して、ヤダヤダ戦争、真っ平だぜ!って厭戦気分をじわりと広げることだろう。
なんてこともここ数年社会的なテーマで舞台作るきっかけになっている。

で、この秋の作品も、戦争のいやらしさ、醜さ、その犠牲になる女たちの呻きを書こうと、ただ今苦心惨憺、鋭意努力の真っ只中ってことなんだ。

世界中で、すでに戦争も虐殺も始まっているし、亀裂はいよいよ広がって、対立構造は後戻りできないところまで来ている。そんな血生臭い世の中の風を戦争に舵切ることで乗り切ろうとする者たちの大きな力に抗するにゃ、

あぁ嫌だ、嫌だ、戦争なんて真っ平だ!死ぬのも傷つくのも飢えるのも、それらを強いるのも嫌なこったぜ!
って気分をじわじわと広げていくしかないってことだな。




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