ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

真冬も忘れず、春作業の準備

2017-01-21 10:16:28 | 農業

 旧鶏舎の屋根の雪落とし終わったからね、安心して中に入って作業だ。

 育苗用ボカシ肥の切り返し、2回目だ。忘れちゃいないよ。ほんとだって。1回目から2週間だ、ぴたりじゃないか。実は、屋根に雪が積もって思い出した。そうだ、切り返し、さんなねぞ、って。でも、屋根にあんなに分厚く雪が乗ってちゃ、とてもおっかなくって、中に入れない。いつ潰れるかわからんものね。

 どれどれどんな具合かね?ビニールを剝ぐってみる。おお、またもやカビのような放線菌!臭いの方は?つつましいが香ばしいかおり、腐敗臭はまったくなし。いいんじゃない。

 スコップをぐさりと差し込み、天地を返す。表面は固いが中はさらさら、ほのかに湯気が立ち上る。上々の仕上がりだよ。この寒さの中でも、積み上げたボカシの中じゃ、微生物たちが必死に命の営みを続けているんだ。白い菌糸、赤い塊、一部黄色く着色した部分もある。

 きっと、いろんな種類の菌どもが張り合い、譲り合いして領土を広げようと頑張ってるんだろう。お陰で、生の米ぬかはエサとして分解され、有機質に変わっていく。土の中で居心地のよい有機質に変わることで、タネを播いても悪さをしなくなる。

 前回は、かなり塊が多く、ほぐすのに時間がかかったが、前回の頑張りのお陰で、塊も数少ない。それも、簡単にほぐれて作業はスムーズに進行。

 30分とかからず切り返し終了。予定時間前に終えることができたので、除雪機を持ち出し、昨日最後に落ちて軒下をうずめている雪塊をぶっ飛ばして、この日の屋外作業すべて完了。

 数日の好天、何よりの恵みだなぁ。で、また、どか降りに泣くわけだ。

 

 

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尻込みすんな!雪下ろしさんなねぞ!

2017-01-20 09:04:45 | 暮らし

 勝手に落ちてくれんかなぁ、屋根の雪。ほれほれお日さんも当たって気温もちったぁ上がってきてんじゃないか。そのまま融けちまえ、とまでは高望みしない。せめて、ざっと、滑り降りてくれんもんかい。母屋の屋根は急傾斜だから、昨日の暖かさでほぼ完落ち、うん?意味違うか?軒下にどかっと積み重なった塊を除雪機でぶっ飛ばすのは大変ちゃ大変だったが、屋根に上ってスコップですくっちゃ落とす雪下ろし作業に比べれば、楽、楽、楽ちん屁の河童さ。

 先週末どかっと降った雪、まるでトルコアイス!強烈粘着力。軒下にぶら下がった雪、ほとんど地面に届きそうなのに、ちぎれて落ちない。木の上とかハウスの骨組みにもこんもり積もったままで、あちこち雪の造形展やってる。この執念深い雪を落としちまわないと、この先どんどん降り積もって、小屋崩壊に至るは必至。どう見たって旧鶏舎の積雪、危険領域に達してる。

 嫌だ、嫌だ。雪重くて疲れるし、すってんころりと滑落しそうでおっかないし。でも、放ったらかして潰しちまいなよ、それこそ後片付けに1か月はかかるぞ、そいつぁなんとしたって避けたい。だったら、やれよ!屋根上れよ!

 まずは除雪機で軒下の雪を飛ばして、落とす空間を作る。軒先からはみ出した雪庇を突いて落とす、踏み外し防止。さっ、梯子を掛けて屋根の上に。トタンだから、雪を落とした部分はつるっつるっと滑る滑る。手をついてもそのままズルズルと、上がれない。スコップをピッケル代わりに上の方に突き刺し、それを頼りに体を引き上げて、ようやく傾斜雪原に一歩を踏み出せたぜ。

 深い、深い。確実に7,80センチはある。スコップを突っ込んでも屋根には届かない。仕方ない、まずは上っ面4,50センチだけでも落とせればいい、とすぐに妥協。軒先に近い部分から横に移動しつつすくっては放り投げ、はぎ取ってはすべり落とししておよそ10メートルの横長部分を1m幅で搔き削った。これを3度繰り返すのかぁ、もううんざり。日差しは時々お恵み垂れてくれるものの、西風強く、スコップには雪がこびりついて扱いにくいことこの上ない。

 早くも飽きてきた。頂点に上がり北側の傾斜分を落とすことにする。こっちは、急傾斜なので、上手くいけば、一気に落ちてくれるかもしれない。なんて、甘い、甘い。急過ぎるので、足は踏み出せない。天辺に立って、体を伸ばしちゃスコップをザクッ。おっとバランス、気をつけろ。もう、なんて粘っこい雪なんだ。屋根にベタっとへばりついて離れない。と、突然、ずりっ!ザザーッ!幅2メートルくらいにわたって滑り落ちた。ヒャッホー、こう来なくっちゃ。1か所落ちたってことはぁ、この先も滑ってくれるはず。剥き出しになったトタン面にスコップを入れてえいっと持ち上げる。ほれほれ、またもや一気、やりぃぃぃぃ!

 繰り返すこと3度、屋根の北側半分はきれいに雪が落ちた。さっ、この調子で残りも、なんて思惑、軽く跳ね返されて、落ちない!雪も硬い。西風もろに受けてるから、雪の締まり方が違うんだ。どうする?たって、しょぽしょぽ落とすしかないでしょ。こんなに強固に固まってるなら乗ったって大丈夫さ。

 作業始めてかれこれ2時間。最初は心していた安全感覚も、なぁに、へっちゃらさ落ちっこない、って麻痺してくる。もう、ともかく早く終わらせたい、それだけ。スコップの差し込み方もかなり粗雑。足元への注意もかなり散漫。古びた自動機械の趣き。と、その瞬間、雪崩だぁぁぁぁ!雪の塊と一緒に一気に滑り落ちた。

 でも、大丈夫。屋根はさほど高くないし、何より下には1m以上も雪が降り積もってる。その中へ、軟着陸。なんか、滑り台を喜ぶ子供みたいに声上げてさ。

 こんな具合に南側も落ちてくれりゃいいのにと思いつつまた屋根によじ登って雪堀り、雪投げ作業を続行。まずなんとか上っ面40センチは削り取った。もう、いい。これで次の雪降りくらいは耐えるだろ、上手く行ったら急に暖かくなって、ずりずりと滑ってくれるかもしれん、なわけないか。でも、いい。もう昼もとっくに過ぎてるし、腕も肩もガチガチ。後は後、先のことには目をつぶる。ここまで落とした雪を除雪機で飛ばして、本日雪下ろし作業、取りあえず、終了。お疲れさん。

 と、鶏舎を離れたら、ズズーンと大音響、ってほどでもないが、響き渡って、落ちた!南側、一気に滑り落ちた!おおーっ、正しき行いは報われる。

 これで、取りあえずではなく、間違いなく完了!おめでとう!ありがとう!!ほれ、青空の祝福だぁぁぁ!

 

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嘘は嘘、本当は本当!世の中そこから始めたい!

2017-01-19 09:22:30 | 世の中へ

 トランプさんの大統領就任が目の前だ。いやぁ、すごい人が選ばれたもんだ。これまでの意見表明、ほとんどツィッターって!信じられないぜ。あれってほぼ言いっ放しの道具だろ。ワイドショーのタレントどもだって一応議論らしきものはするぜ。なのに、とてつもない影響力持つアメリカ大統領が言いたい放題、悪口雑言、反論無視って、やれやれだ。

 掲げる政策もとんでも世界の内容で、そんなの実現したらアメリカは真っ二つ、世界は大混乱だが、昨日、めちゃくちゃ引っかかったのが、就任直前の支持率とそれに対するトランプさんの罵倒だね。支持が40%で不支持が52%だって。

 前代未聞、そりゃそうだろ、それがアメリカの良心ってもんだよな。でも、びっくりしたのはその数値じゃない。

 それを聞いたトランプさん、「インチキな選挙調査をした同じ連中がまた支持率調査をおこなっている」と、こうだから。要するに世論調査なんてインチキだ!って断言してるってこと。もちろん、世論調査ってやつは曲者で、設問の置き方しだいで都合のよい数字を導くこともできたりする。でも、それだって、数値そのものをいじってるわけじゃあない。今回の質問は、支持するか支持しないか、ってことだろう、誘導のしようがない、ってことは、数値そのものが改竄されてる、って、トランプさんは主張してるわけだ。

 おいおい、アメリカっていつの間にそんな独裁者の国、内乱混乱状態になったんだ?メディアが意図的にアンケート結果を書き換えるようだったら、もうその国は終わりだぜ。ファシズムの一歩手前に行っちまってるてことだ。

 大幅に譲って、メディアの陰謀の可能性があるかも知れないとしても、嘘つきだ!って決めつけるなら、それ相応の説明責任、論証ってもんが必要だろ。それが最低の議論応酬マナーだろ、ってカチンと来るこっちが狂ってるのか?嘘つきって言った方が嘘つきなんだぞ、あっ、これバカだったか、子どもの言い合いの方がよっぽど正しい。

 嘘を平気でつき通す人が大統領になった。それも、その嘘を平気で喝采する人たちが大声援で送り出した。これとっても不安だなぁ。アメリカだけのことじゃない。日本だって、そこら中で南京虐殺はなかったとか、慰安婦なんていなかったとか、歴史の書き換え、つまり嘘つきが横行している。ネット上のヘイト発言やテレビの恣意的な捻じ曲げもあからさまになってきている。

 これって、とってもヤバイことだよ。証拠のない言説が簡単に信じられていく。培ってきた学問の成果が軽く無視されていく。威勢のいい言葉ばかりが横行し、都合の悪い事実は見て見ぬふり。世の中、本当か嘘かなんて問題にしなくなっている。嘘を振りまく人が出て、嘘を素直に信じる人が追い、嘘を嘘と知りつつ大勢が押し流されていく。これが、30年代ファシズム台頭の時代に見られたことだと、ホロコーストの世界的な研究者エール大学のティモシー・スナイダー教授が警告している。(NHK国際報道1/18、朝日新聞「ザ・コラムGLOVE編集長国末憲人1/19)

 トランプさんはじめ多くの、嘘つき発言、そのままにせず、何がどう嘘なのか追及する姿勢、保ちたいと思うぜ。ねえ、お願いだからさ、何が嘘で何が本当か、公の場で議論してくれよ。間違いを犯すのが人間だとしても、せめて、正しい事実に基づいた過ちでありたいじゃないか、ってのが僕のたっての願いだ。

 嘘つきは泥棒の始まり、って言うじゃないか。

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敬愛する友人近江正人さん、「野の文化賞」受賞!

2017-01-18 09:45:54 | アート・文化

 近江正人さんの詩集『北の種子群』が「野の文化賞」を受賞した。県内の詩の賞にどんなものがあるか知らないが、この賞の重さは十分に理解している。北国に生きる者の意気や志しを降り積もった雪の静謐、緊迫感と広がる青空の伸びやかさを背に、鋭くおおらかに歌い上げた詩人真壁仁を記念する賞だ。これまでの受賞者、民俗学者の武田正、詩人の木村廸夫、星寛治、齋藤たきち、民話研究家烏兎沼宏之、彫刻家鈴木実、東北学の赤坂憲雄、置賜方言研究の菊地直、長井レインボープランの生みの親菅野芳秀、演劇界からは大原蛍・・・ざっと見るだけで、山形の文化の最先端を網羅する錚々たる名前が続く。この素晴らしい賞を近江正人さんが受賞した。

 近江さんとしてはこの詩集は7番目のものだそうだ。学生時代から詩作に打ち込んでこられた。僕とは演劇を通してお付き合いいただいている。以前は高校演劇の先輩として大いに勉強させてもらった。新庄からわざわざ3時間の道のりを厭わず菜の花座の舞台をも見に来ていただき、毎回書き送ってくださる暖かくも鋭い批評が団員のやる気を大いに引き出してくれている。

 受賞作『北の種子群』は過去6年間にわたって詩誌等に書いてこられた作品をまとめたものだ。様々なテーマがそれぞれに工夫された表現で仕上げられている。近江さんの暗く辛かった幼時の思い出から、今の時代に鋭敏に突き刺さる秘めたる闘争宣言にいたるまでどの作品も心と頭に響く言葉の世界を提示してくれている。詩人ならではの感性が拓く世界、例えばこうだ。

  ・・・

  花は「咲く」のではなく「裂く」のだ 

  閉じてきた古い心身を裂き 

  真新しい虚空に香ばしく生まれ変わる

  そのとき花たちはみな かすかに悲鳴を上げる

  生きて産まれることは つらく 痛い

  ・・・・

  (「北の種子群」より)

  ・・・

  いのちとは

  息をする血のことだという

  息の血が 命 になった

  産まれて初めて 息を吸いこみ

  最後に

  大きく吐き出して 息絶える

  借りたものを返すように

  人生 けっこう生々しくて

  息苦しくて せつなくて

  ため息 息切れ 虫の息

  息せき切って 青色吐息 

  寝息 鼻息 息張って

  息を殺して 息を呑み

  肩で息して 息詰まる

  ・・・・

  (「息ものたち」より)

 ・・・

  だからぼくの目と足は 雪と緑と朝靄でできた

  小さな国モガーミの 凹んだ大地の底に在る

  この国の憲法は 唯一 人と争わないこと

  厳冬のあとの春陽と命の再生を信じること

  信じて みんなと哀しみ歓びを共にすること

  ・・・・

  (「盆地国モガーミから」より)

 どれも一部の抜き書きで近江さんからすれば片腹痛いところだろう。この引用から少しでも感じるものがあったなら、ぜひ直に本書を開いてみてほしい。

 近江正人という人間を晒しきったこの詩集。ここから読み取れるのは、北の大地に生き、そこに自らの着地点を定めて、混迷する時代を撃っていこうという静かだが揺るぎない意志だ。3番目の引用にそれが強く読み取れる。そして、凛と立つ誠実な姿勢とその眼差しの温かさ。これが近江正人さんなのだと思う。

 地域の偉人松田甚次郎を題材にした舞台『土に叫ぶ人』は、新庄市民上げての盛り上がりで迎えられ、斎藤茂吉賞、山形県芸術文化祭大賞を受賞した。近江さんの作・演出の作品だ。地域をこよなく愛し、自分のよって立つ足元を広く深く耕しつつ思索を続ける近江さん。掘り下げたその先に、きっと日本に、世界に達する智慧の煌めきが生まれ出ることだろう。

  

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幸せなんて、たわいないものさ。

2017-01-17 10:31:44 | 暮らし

 目覚めが悪い。至極悪い。昨日半日費やした除雪の後遺症か、腰から上がかなり辛い。たったあの程度で?と思うとさらにうんざりしてくる。体が重けりゃ、心は沈む。ぐすぐずと布団の中で惰眠に身をゆだねる。ますます不快度上昇。ぐうたらの理由の一つは、コント原稿書きに入らなかったこと。今日やると決めた仕事をだらだらと翌日伸ばししたつけだ。

 はるか昔、こんなやり切れなさに閉じ込められて、ずる休みを重ねたことを思い出す。進級も危うかった。今なら確実に引きこもり・不登校だろう。ただ、時代も置かれた環境も、そんな選択を許しはしなかった。そけだけ。やれやれ。

 ここでずるければ、もっと不快指数は上がる、立ち直るには起きるしかない。その後50年生きながらえて身に付いた数少ない知恵の一つだ。も一つ、落ち込んでる時、辛い時には、ルーティンワーク!いつもの仕事、いつもの作業にひたすら取っ組むのが一番!これも学んだ。

 起きる、食事をする。新聞を読む。久しぶりの日差しがまぶしく差し込んでくる。気分爽快度5度ほどアップ。よしっ、玄関前に落ちた屋根の雪を払ってしまおう。万一宅配便の配達とかあったら入ってこれない。いや、仕事だからなんとか腰近くまで雪に埋もれながらも掻き分け掻き分け配達してくれるだろう、心の中じゃ、玄関前くらい雪どけとけよ!って悪態つきながら。それを思うとまたもや気が滅入る。

 除雪機一発始動。おっと、調子いいじゃないか。オーガのワイヤーも凍りついていない。これで、爽快度さらに5度上昇。いや、10度かな。機械が言うことを聞いてくれると、仕事ははかどるし、それ以上に気分はぐぐいっと上向く。この調子で好転していくんじゃないか。快調なエンジンに煽られて、雪の山に突撃!ばんばん吹っ飛ばして行く。

 昨晩の低温で水分が飛び?さらさらの粉雪になっているから、はるか青空めがけて吹きあがる。おおっ、この爽快感!いいねぇ、昨日のべたべた雪との格闘が嘘のようだ。あまりに重くて、2度までも、スロートが詰まってしまったくらいだったもの。

 10分程度で玄関前、きれいに除雪。弾んだ気持ちで車庫前もささっと雪はき。これで気分は完全に爽快感に振りきれた。重たい薪運びもなんのその、一日の暖を準備して、いよいよ快調。絡みついてきた猫を抱き上げて撫でてやったらごろごろと喉を鳴らした。そうなんだ、幸せってこんなもんなんだ。たわいないもんさ。って、ことは不幸せって奴も手なずけりゃ、手強い相手でもないってことなんだが、・・・

 あっ、ところで、猫を撫で撫でして、ゴロゴロ聞いてると、心疾患での死亡率が低下するって研究結果が出てるって知ってる?

 

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