奈良文化財研究所飛鳥資料館の杉山洋学芸室長は29日、岡谷市役所で記者会見し、同市の榎垣外(えのきがいと)遺跡と東京府中市の武蔵国府関連遺跡から出土した平安時代の青銅鏡「八花鏡(はっかきょう)」が、ともにヒ素が5-13%程度と多く含まれスズが少ない共通点などから、同じ鏡を基に同じ工房で作られた可能性があると発表した。
八花鏡は輪郭に8カ所の丸みを帯びた部分があり、花びらのような形に見える。奈良時代の鏡としては一般的だが、平安時代のものは出土例がほとんどなかった。
■榎垣外(えのきがいと)遺跡からは1988(昭和63)年に出土した。直径約6・5cm。同遺跡は諏訪郡の役所、郡衙の跡とみられ、また最近の報告では、国衙として代用された可能性が大きいとしている。
■府中市武蔵国府関連遺跡からは昨年12月に、9世紀後半頃の集落跡から出土した。直径6.3~6.5cm、厚み約2mm、重量32g。地鎮のために埋められたとしている。
[参考:信濃毎日新聞、東京都埋蔵文化財センター、長野日報社]
八花鏡は輪郭に8カ所の丸みを帯びた部分があり、花びらのような形に見える。奈良時代の鏡としては一般的だが、平安時代のものは出土例がほとんどなかった。
■榎垣外(えのきがいと)遺跡からは1988(昭和63)年に出土した。直径約6・5cm。同遺跡は諏訪郡の役所、郡衙の跡とみられ、また最近の報告では、国衙として代用された可能性が大きいとしている。
■府中市武蔵国府関連遺跡からは昨年12月に、9世紀後半頃の集落跡から出土した。直径6.3~6.5cm、厚み約2mm、重量32g。地鎮のために埋められたとしている。
[参考:信濃毎日新聞、東京都埋蔵文化財センター、長野日報社]