ごきじょう
or
おつくえうえ
机上という言葉がある。文字通りで言えば、机の上である。
この言葉は「机上の空論」のように、机上(=頭の中・理論上)の考えで、実際には役に立たない(practical・実践的でない)ことを揶揄する言い回しにも使われる。
この言葉と反対というわけではないが、机下という言葉もある。
これは手紙の脇付として用いられる語で、本来は相手の机の下に差し出すという意味であり、敬って相手の名前の左下に添えて書くものである。(縦書きでだ)
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何でこんなことを書くのかって? それは、変な手紙を見たからである。
以前対応した教科書会社の営業の方(若い、20代半ば)から、「〇〇先生御机上」というあて名の礼状が届いた。僕たちの職場には教科書・副教材・その他諸々の見本や、カタログなどがそれこそ山のように送られてくる。封筒のあて名にしばしば「〇〇先生御机上」がある。いままであまりよく考えたことがなかったのだが、何となく、考えてしまった。これは変じゃないかって。
よく考えると、〇〇先生の机上はまさに〇〇先生の机のことであり、そこまで届け!と言うのはそもそも変な感じである。それに、儀礼的に「御」をつけても、敬語じゃないと感じるのだ。机に「御」なんて付かないんじゃないか、とも思う。
儀礼的にしても、僕たちの目に触れることを期待するにしても、僕たち(の職業)は、「先生」で十分である。宛名の場合も「〇〇先生」でいいはずと思うのだ。違うだろうか。
そうそう、こんなこともある。
教材などを注文すると、梱包の宛先が、「〇〇先生御机下」のことがある。これだって、本来の意味から言えば違うだろう。「〇〇先生」の机の上は荷物がいっぱいで散らかっているから、どうせこの梱包はおけないはずだ。せめて足元ならば置き場があるだろう。そんな感じである。これも「〇〇先生」でいいはずである。
確かに、多くの教師の机の上は散らかっていたり、荷物が多かったりする。でも、普通の事務机一つ、書類ロッカーなし、これで机以外にどこに置けばいいのだとも思うが、、、話がそれた。グチになる。
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学期末考査、成績処理、事務処理。忙しいときに変なことが気になるものだ。師走である。もうそろそろ、大掃除の時期だ。現在の勤務校は教科ごとの準備室(とても研究室等とは言えない)があるが、かわいい御机ちゃんのお掃除を始める時期でもある。
なお、今日のエントリの日本語の語義は、「小学館国語例解辞典(第二版)」によります。