一昨年も去年も似たようなことがあった気がする。
2005.08.29、「無免許教員」
2005.10.14、「無免許教員その後」
2006.10.27、「無資格じゃダメなんだってば。」
読売新聞のウェブサイトのニュースを読んでいたら、愛媛県教育委員会が、中学教員免許しか持っていない人を、小学教諭に採用してしまい、クラス担任を4か月務めさせていたとのことだ。
記事を読んでみると、一昨年の東京都の事例と非常によく似ているが、ちょっと悪質である。
- この人物は中学校の教員免許しか取得していない。20歳代男性。同県内の中学校で講師を務めていた。
- 小学校の免許を取るために通信制大学に在籍。今秋に卒業するまで必要な単位を取得できず、教員免許も取れないにもかかわらず、昨年の教員採用試験を受験し、合格。
- 今年度採用。小学校教諭として、松山市内の小学校で担任を務めていた。
>>>採用の前提となる免許状がないので、採用は無効。失職。
「3月の単位取得試験に合格していたので、そのうち免許が届くと思っていた」と釈明しているようだが、そんなことが通用するわけがない。
東京都の時と同じく、大学既卒者が卒業後免許状を通信制大学等に在学して取得する場合、免許取得の確認が難しいこともある。でも、こんなの採用前に調査すればすむことである。県教委は再三、男性に免許のコピーの提出を求めていたが応じなかったため、今月6日に大学側に確認し、男性が免許を持っていないことが発覚した。採用時に免許取得の見込みを、各在籍大学に問い合わせれば確認できるはずだし、他県の大学の場合調査しにくいかもしれないが、これはしなければならないことである。
当たり前のことだが、学歴詐称でも、免許の有無でも、虚偽に基づいて公務員になってしまってはダメなのである。今回の件も、残念ながら東京都の時の教訓が活かされていないようだ。また、読売の記事が本当ならば、採用後に出した書類には、架空の免許番号を書いていたと言うことなので、ただ単に失職ではまずいような気もする。嫌なニュースだった。