全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

自分の環境にないことばは、おそらくわからない。

2009-11-21 07:39:27 | 全英連参加者 2009

 前にも書いたことだけど、自分の身の回りにない言葉は、何かのチャンスがなければわからない。こんなことを、2006年12月25日、「英語で主語がないのは。。。」で書いた。

 Star Trekの映画で、こんな会話があった。
 カークはネロとの戦いにおける功績を認められ、勲章を贈られる。同時にU.S.S.エンタープライズの船長職(指揮権)を、前任者パイク提督(大佐から昇格している)から、引き継ぐ命令を受ける。まさに大団円、一件落着のシーンである。カークはパイク提督の前に、ついと進み出て、こう言う。

①I relieve you, sir.
 引き継ぎます
 (交代いたします)
②I am relieved.
 頼んだぞ
 (これで、安心だよ)
③Thank you, sir.
 どうも
 (光栄です)
④Congratulations, Captain.  Your father would be proud.
 おめでとう船長 父上もよろこぶだろう
 (おめでとう船長 父上もお喜びだ)

 セリフは英語字幕、日本語字幕から。カッコ内は吹き替えのセリフである。読んでいて考えてしまった。『引き継ぎます』『頼んだぞ』... 僕に書けるだろうかと。
 relieve obj.は「~の職を解く」という意味の動詞。①にあるように、確かに引き継ぐことになるけど、このまま日本語にしたら、「私はあなたを解職します(あなたの職を解きます)」である。relieveは野球のリリーフ投手という単語の元である。また、②も「私は職を解かれた」になる。もちろん辞書を引けば、近い例文はでている。でも、とっさに書けるか、言えるかどうかというと、不安がある。この映画を見たおかげで、こんな例文が僕の頭に入った。少なくとも目と耳から脳に一度は入った。自分の環境にない言葉は、やっぱりわからない。
 映画は勉強するために見るものじゃないと思っている。だけど、結果的に役に立っている。

 これまでのエントリ
 2009.11.15、「Star Trek, Captain Pike and Others
 2009.11.07、「Star Trek, Live long and Prosper!

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