無理そうだなあ。
3日、SONYの記事を読むために、普段は読まない産経新聞を通勤途中に購入した。埼玉県のページに、埼玉高速鉄道の延伸計画について記事がでていた。同鉄道・浦和美園駅から東武野田線岩槻駅を結ぶ地下鉄7号線延伸計画について、有識者会議が開催されたとのことだった。
論点は、以下のようだ。
採算性
累積での黒字転換が開業から44年後になる可能性がある。
需要予測
開業('20を想定)から15年後には大幅に減るとの見通した。
収支
延伸区間の収支は、そもそも補助金交付が前提。埼玉高速鉄道(鉄道事業者)負担が257億円。
このお金の返還まで、最長44年最短でも31年。
これで、延伸するとなると、高度な政治的判断が必要になる。単純にお金のことだけで考えれば、延伸はない。
収支の予測が当たるかはずれるかわかるころには、かなりの高確率で決断をした知事も市長も生きていない。県議会も市議会もメンバーが残っているとも思えない。県職員・市職員とも、もしも44年後に補助金を返しきることになれば、現在この瞬間に県職・市職に就いている二十歳前後の人が、その瞬間を迎えるだけだ。それだけの未来である。延伸するのもしないのも政治決断が求められる。
鉄道を新規に引いたり、延伸するのはそれほど大変なことなのだ。
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この延伸計画は、戦前現在のJR蓮田駅~東武野田線岩槻駅近辺を通り、現在の川口市の神根地区を結んでいた武州鉄道の路線に近いものがある。武州鉄道は東武伊勢崎線と国鉄の空白域を埋める路線だった。
埼玉高速鉄道の最終的な延伸目標も蓮田駅である。でも、どう見ても東武線岩槻駅までの延伸で精一杯だ。