3月8日朝のニュース:
「嘉悦学園」、創業者一族が5年間で1億円近くを不正支出と発表
嘉悦学園:
「嘉悦克前理事長をめぐる不適正支出問題が発生いたしました。深くおわび申し上げます。
会見によれば、嘉悦克前理事長(76)ら創業者一族が、旅費や食費の私的流用や、勤務実態のともなわない報酬など、2015年までの5年間で、あわせておよそ9,958万円を不正に支出していた。
同族経営、ガバナンス・コンプライアンス欠如、私物化。。。
尋常ではない感じ。何だかどこかで聞いたようなお話しである。
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この件、例の文理佐藤学園の件が発覚したころ、文部科学省に情報がもたらされた模様。これに対し、文科省が学園側に調査を指示。これまでに2度結果が報告されたが、いずれも不十分としてが再調査を要求。第三者委員会の調査を経て、今回の発表になった。
この問題は昨年12月に表ざたになった。前理事長は理事長職を解任。文科省への報告を行うなどした長男も常務理事を辞任した。
平成28年3月7日付『不適正支出問題についてのご報告』(学校法人嘉悦学園理事長佐野陽子)の文書を読むと、かなりひどい状況のようである。一部引用する。
前理事長には当学園を発展させた功績がございましたが、公私混同・学園の私物化といえるような身内への利益誘導となる報酬設定や顧問人事などを通して、学園の資金収支の赤字が常態化している中で、不適正な支出を続けておりました。
やはり創業者は身内以外にどう事業を引き継ぐかが難しいのだ。
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学園ウェブサイトの開示情報によれば、昨年5月1日現在、同学園経営の中学・高校には本務者(以下同じ)として教員65名、職員18名、大学・短期大学にも教員49名、職員39名が勤務している。非常勤講師も中学・高校には35名、大学・大学院にも66名いる。
中学・高校には1065名(中589名、高476名)の生徒が、大学には2学部3学科で1254名の学生、大学院は博士課程前後期合わせて37名の院生が在籍している。
学校法人の経営する私立学校として決して大規模とは言えない。でも、規模の大小を問わず、私学助成が入っている。それ以前に、私立学校であれ学校法人による学校は、「公の性質」をもつもの。きちんとしないとまずいのだ。