萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談夜話@深夜ダイニング

2016-02-20 23:55:00 | 雑談
delightful plate



雑談夜話@深夜ダイニング

明日は忙しい、でもセッカクの週末夜ちょっとのんびりしたい。
なんてカンジにすこし遅くなった夜、夜食テロなんて言葉を思いだして、

そうだ深夜コウイウ写真はどうだろう?

なんて思いつき、
でもイチオウ深夜らしく軽めのモノ貼ってみました、笑
挿絵に遣うかもなーなんて撮りおいた自作×ある日の肴ですけど、上はマッシュルーム×新玉葱がいい味でした。



上は野菜のゼリーよせ、コンソメスープにゼラチンとかして好きな野菜を固めるダケ。
簡単だけどご馳走感があります、誰かくるとき作ると好評で重宝している一品です、笑

下は白海老の刺身、春が旬なんですけど薄い殻ぱちり弾ける甘みが好みです。



春の洋皿なら菜の花×細竹のペペロンチーノ、
オリーブオイル+にんにくで炒めるだけ、塩味あっさりが筍の甘さをひきだします。



春野菜といえば新玉葱が好きです、で、丸ごとコンソメや昆布だしで煮たりします。
鍋に放りこんでアラカタ火を通す→冷まして味しみこませる→食べる前に再加熱でやわらか味しっくりです。



変わりダネは鰹と無花果のカルパッチョ、どっちも夏が旬で相性が意外とイイです。
緑の葉はバジル、ソースはポン酢しょうゆ×胡椒(粗刻み)×オリーブオイル、イタリアンドレッシングも合います。



冬惣菜なら牡蠣の白味噌炒め、
葱×胡麻油を先に炒めて焦げめつけて、それから白味噌+牡蠣をさっと火を通せばOK。
つけあわせのミニトマトは軽くソテーしてあります、簡単すぐできる冬の惣菜です。



で、今朝は甘いモン食べたい気分だったのでコンナ↓カンジにフルーツグラタントーストでした、笑
ざくぎり苺+とろけるチーズに三温糖ふってトースター5分、苺シロップが浸みたパンが美味しかったです。


夜食テロな気分に、笑
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花木点景:馥郁の春

2016-02-20 20:10:15 | 写真:花木点景
冬空に咲く



花木点景:馥郁の春

如月も下旬、梅の花きれいな季です。
ってことで撮りためた花を貼ってみます、笑

まずは枝垂梅、2013年3月に曽我梅林で撮りました。



曽我梅林は神奈川で一番にあげられる梅の名所です。
梅まつりも開かれて観光客まみれになります、ソンナワケで祭の後に行きました。



ここは白梅が多いです、小田原名物の梅干をつくる梅林なので、笑



すこし花が終りはじめた頃、静かな弥生の梅林です。


撮影地:曽我梅林@神奈川県小田原市

梅に和んだら↓
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花木点景:冬に早春

2016-02-19 01:09:29 | 写真:花木点景
凛と咲く



花木点景:冬に早春

今冬の花をまとめます、上は二月の白梅です。
梅見月とも二月はいうので梅から始めてみました、笑



十二月にも桜は咲きます、
有名なソメイヨシノで四月のイメージありますけど、冬の澄んだ空気の桜もきれいです。



紅色こまやかな桜は二月、森にい咲いていたんですけど彼岸桜の一種かなと。



冬の紅色といえば紅梅、輝度の高い冬陽に蕾×枝のシルエットは惹きます。



春の木と書いて椿、秋の終わりから春まで咲く紅色です。



落花もまたいいなと、



凩ゆらす枯野、陽だまりの綿毛きらめきます。



一月、早春の冷気に香澄みわたる水仙です。



香る冬花といえば蝋梅、馥郁あまい黄金色まばゆく光ります。



二月の雪山、山紫陽花のセピア色。



二月の異称に初花月とありますが、たしかに芽吹よく見られる季です。
そんな二月の雪山ふところは夏咲く山萩も新芽を萌えます。


撮影地:東京都奥多摩、神奈川県

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山岳事情:遭難事故×携帯電話

2016-02-18 23:54:24 | 解説:用語知識
山のリアル



山岳事情:遭難事故×携帯電話

淵から凍てつく氷瀑、昨年一月の三頭大滝です。
落差33メートル、標高1,098メートルにある東京都檜原村にある滝です。
三頭山は標高1,527.5メートル、二千メートル未満&都内だけど例年これくらい凍結します。

で、滝写真なのになんで滝ナンタラいう題名じゃないのかっていうと、↓昨日のニュースから。

【遭難電話の女性、自力で下山「捜していると思わなかった」】

北塩原村の西大巓(にしだいてん=1,982メートル)に登り、13日に近くのスキー場に「道に迷った」と電話をかけた女性が、同日昼までに自力下山し、帰宅していたことが16日、猪苗代署への取材で分かった。
同署によると、スキー場の通話記録から女性の電話番号を特定。16日朝までに連絡を取り、無事と分かった。
女性は東京の会社員(49)で、12日に同山で1泊、13日の下山中に道に迷って電話をかけた。
女性は県警ヘリの捜索を見たが「自分を捜しているとは思わなかった」と話しているという。
同署や喜多方地方消防本部などは遭難事故として15日まで捜索活動を続けていた。
同署は「登山届の提出と、道に迷った場合は110番に電話をかけてほしい」と呼び掛けている。

【出典:福島民友ニュースhttp://www.minyu-net.com/news/news/FM20160217-050607.php】

こうした遭難×携帯電話の安易な通報はホント大迷惑です、絶対にやめてください。

どんなにアホらしい話でも本人から救助要請があれば山岳救助隊は出動するしかありません、
そうした安易な通報で出動したために、本当に救助が必要な遭難事故が手遅れになることもあります。
その命のリスクを負いきれますか?

コウイウ遭難者がたいてい言うコトは「自分は大丈夫だと思った」過信&無知まるだし常套文句です。
なにより「道迷い」とスキー場に電話→無事下山の連絡をしない、は、山の初心者というより社会的常識に欠けます。
典型的「登山前から遭難している」タイプじゃないかと思います、コウイウ遭難者はとくに標高2,000メートル未満の山でめずらしくありません。

道迷い=ルートファインディング能力が低い、経験値も知識も低レベル+登山図とコンパスを持っていないと言うコトです。
とくに低山は仕事道&水源巡視路が交錯して迷いやすい+無名の谷や沢も多い=雪崩もおきるし転滑落も当然にあります。
ルートを見失ったら山頂へ登りかえして正規ルートに戻る、山であたりまえの対処法です。

なぜ正規ルートに戻るのか?=山は谷も崖もある+冬は積雪が危険だからです。

雪庇=雪が庇上にのびて下は空間→踏抜いて転落
凍結=凍りついた足元に滑って転んで転倒・転滑落→受傷で行動不能または即死
低温=雪で体温を奪われて低体温症→思考力低下による道迷い・転滑落、行動不能による凍死

なんて危険が積雪期の山にはあります。



イイカゲンな装備+イイカゲンな山行計画=アタリマエに道迷遭難→安易な電話連絡&身勝手な行動→救援隊の徒労

また今回は冬山&単独行かつレベル低、最も遭難死しやすい事例です。
単独=自分ひとりで技術・知識を補って的確な判断をすることは簡単ではありません、受傷しての自力下山は厳しいです。
しかも女性で49歳だと体力もあまりない→早急な救助が必要だと判断されて当り前です。
そうした危険な状況下だからこそ救助隊も「一報」で動いてくれます。

救助隊員は厳しい訓練を毎日いつも欠かしません、そして救助要請あれば危険地帯にも踏みこみます。
そうした危険地帯&危険な天候でも耐えて救助活動できるように訓練する=訓練もハイリスク、命懸けです。
どんな救助要請でも「一報」あれば出動せざるを得ない、ただ「山が好き」だけで務まる仕事じゃありません。

「公務員ナンダシ救助が仕事ナンダカラ文句言ウトカ資格ナイデショ」

なんてこの手の遭難者は言います、でも同じセリフを救助隊員が受傷or亡くなったとき言えますか?
コウイウコトを救助隊員の家族に言ってもビンタされない自信あるほど正しい意見だと思いますか?

で、雪山は標高に関わらずドレダケ遭難死しやすいか?ってことを書こうかなと標高1,000アタリの冬記事です、笑



低温化で見られる現象が↓氷の花です、冬山らしい風物で三頭大滝へむかう登山道にもよくあります。
シモバシラというシソ科の植物が冬、外気の低温→植物内の水分が凍って膨張→茎が破裂して飛びだすまま凍る現象です。



植物の水分が凍って破裂なんてドンダケ低温かっていうと落差33メートルの滝も凍る状況です。
その滝の上部、沢水も流れの軌跡のこしたまま凍りつきます。



東京都内=南関東で標高2,000メートル未満、そんな条件下でも冬山は平地と異世界です。
今シーズンは暖冬、それでも三頭大滝は↓こんなカンジに凍結しています。



東京都の山岳地域、奥多摩の冬は標高1,000メートル付近でもこれだけ厳しいです。
で、ちょっと北上した栃木県の標高2,000メートル未満はどうかっていうと↓こんなカンジになります。



中禅寺湖@栃木県、標高1,269メートルの湖畔はわずかな水も凍ります。
湖面の風にとんだ飛沫そのまま木に凍てついて、雨氷と同じ現象が起きるワケです。
湖から少し離れてもコンナカンジ↓大気にふくまれる水分が冷たい樹皮にふれると氷化します。



ここまでの写真すべて標高1,000~1,200メートル付近で撮りました。
標高2,000メートルないと「タイシタコトナイジャン」なんて言う方もいますけど、これが冬山のリアルな姿です。

足場も氷化していてアタリマエ=転倒→怪我で動けなくなれば凍死もアタリマエ、
そのためどこの山域も冬はアイゼン(登山靴に装着する滑り止めの刃)推奨しています、
が、低山にアイゼンとかイラネーなんてヤツが転倒→怪我して行動不能→救助要請なんてことも多いのが冬と春の山です。

雪山は無雪期の山と別世界、難易度もコースタイムもまったく変わります。
たとえば富士山の積雪期はエベレスト登頂者でも遭難死するレベルで、白魔と呼ばれるほど高難度です。
冬富士=冬型気圧配置による豪風(一瞬でシャッター破壊する威力)+低温+コンクリート級に硬く氷化した雪はアイゼンが利きません。
条例で冬期入山規制を設ける谷川岳@群馬県なども同様です、積雪期のレベル変化はどの山でもあり低山も例外ではありません。
そのため積雪期は単独行を避けるよう各警察署の山岳警備隊・山岳救助隊は呼びかけています。

積雪期の剱岳単独行VSプロ集団に囲まれエベレストに登る、どっちが高難度かといえば剱岳単独です。
専門家と登る=安全管理+ルートファインディング+荷物の振分、体調管理や撤退のタイミングも面倒みてもらえる=「自助」レベルが低くて済みます。
また遭難は下山時に起こりやすいです、それは体調管理と撤退タイミングを間違えた→思考能力の低下がミスを惹きおこすという現実もあります。
それらを単独行では全て担えるだけの経験・技術・判断力が自身に要求されます、怪我しても自力下山する覚悟と根性もアタリマエです。
プロに守られた某テレビ登山企画で「カンタンジャン」と思ったら大間違い、体力適性や山名だけで登山レベルを量るのは危険です。

こうした勘違い、季節天候による変化や登山技術を量りまちがえて遭難するケースが多いです。
今回の猪苗代西大嶺もスキー場に電話+無事下山の連絡もしないことから初心者か自己過信タイプだと思います。
49歳で女性だと山ガール流行にデビューした初心者かもしれませんが、中高年に多い「経験年数で傲慢」自己過信のどちらかだと。
体力低下=判断能力も鈍るのが山です、若いころと同レベルを保つのは毎日訓練を積んでも難しい現実があります。



四月は平地で桜満開の春、でも山は真冬の別世界。
どれくらい違うかって例えば↓三頭山の四月はこんなカンジ、標高1,500級の山@都内ですら春山は雪の季です。


撮影地:三頭山@東京都檜原村、芦ヶ久保の雨氷@埼玉県秩父、雨氷と中禅寺湖畔@栃木県

真実が大事なんだよ、キミ・・・ 2ブログトーナメント
もし山に行ってみたいなー思われたら専門誌をちゃんと読みましょう。
る●ぶ・●Zなど旅行誌やライフスタイル雑誌にも特集組まれていますが、不十分すぎます。
そういう雑誌の地図は簡略すぎてアテになりません、ちゃんとした登山図+コンパスが道迷いを防ぎます。

たとえば羽根田治『ドキュメント気象遭難』『ドキュメント道迷い遭難』読みやすくてイイかなと。
金邦夫『金副隊長の山岳救助隊日誌』はかなりおススメですが、版が少ないため入手が難しいと思います。
いずれも気象変化や山の危険性・注意すべき点を描かれています、入門としての基礎知識&心構えに一読してみてください。
すこし知ったら登山雑誌『岳人』『山と渓谷』や山の専門書、モンベルなど登山専門の会社が開く登山教室もイイと思います。

山岳会に所属すれば知識も技術も教えてもらえる+同行する山仲間もできます。
ただし講習会も無く集まって登るだけ会はあまり安全と言えません、山のプロフェッショナルが在籍する会を選んで無難です。

で↓先日の記事から転載します。

山の鉄則ざっくり書くと、

低山でも装備きちんとする
○アイゼンの携行:低山でも秋から春先は凍結の可能性アリ、一度でも転んで墜ちたら遭難するのが山です。
○ヘッドライト携行:谷間や樹林は翳りやすく暗い、急な降雪や濃霧で見通し悪化、など照明器具が必要になることも。
○水は必須:適切な水分補給は高山病も防ぎます、怪我をしたとき傷を洗うためにも必要です。
○塩分糖分ミネラルの補給:行動食に飴やゼリーなど便利です、汗をかいて塩分やミネラル他を失うと脱水症状や疲労を起こすので早めの補給を。
○登山靴:登山前に履きならしておく+防水・滑り止めなど機能性よいもの+専用靴下。靴紐もエイトノットなど解けないよう結ぶ。
○温度調整できる+濡れない服装:雪と風と日蔭で気温低い×歩くと体温上昇→汗が冷えて低体温症なんてことも。
○熊鈴必携:クマは意表を突かれると襲ってきます、鈴の音で「いるよ」と知らせることで遭遇を防ぐってワケです。

遅くても14時には下山完了※ヘッドライト携行
日が傾く→斜面で影になる→15時には真っ暗なんてことも。
特に冬山は午後になると気温が下がります、登山道が帰りは凍結している可能性も。

沢は雪崩の巣になる
低山でも沢=斜面がおちこむ集中点は雪崩の直撃を受ける可能性が大きくなります。
ちいさな雪崩でも足をとられたら滑落&転落→遭難事故につながり危険です。

もし迷ったら山頂に戻る
山頂は必ず正規ルートにあります、正規ルート=危険地帯を避けていける道です。
登山道から逸れると危険地帯=崖や滝につっこんで転落死の可能性大、疲れていても来た道を戻ることは鉄則です。
とくに冬は積雪で道が埋まるため迷いやすくもあります、雪で崖に気づかず踏抜いて滑落…なんて事故も多いです。

ビバークは北斜面ではなく南斜面
北斜面と南斜面の温度差はカナリ違います、どうしてもビバーク(緊急露営)することになったら北斜面は避けましょう。
南斜面で風が避けられる+雪崩のトレースが無いポイント+沢から離れたところで、手足など末端を冷やさない工夫をしてください。
凍傷すれば行動不能に陥ります、特に冬期は濡らすとそこから凍るため沢の渡渉はホントに危険です。

ホント↑ざっくりなので専門書&山慣れている人に教えてもらってくださいね?笑

カメラ使う場合の注意点
○肩に架けたダケで歩くとカメラの重みが振れる→バランス崩しやすくなり危険です。
○遣うときだけ安全な場所でザックから出すorザックのチェストハーネスで固定する、など気を付けてください。
○山での三脚利用はぶっちゃけキケンです。
・背負った三脚をひっかけor風に煽られ転滑落、据えた三脚の重心を崩して転滑落…なんて事故も。
・三脚で根や芽を潰してしまう=貴重な植生を失ったケースが頻発しています、アナタの一枚より環境保全のほうが大事です、笑

丹沢や奥多摩は「低山だし」っていう油断=無知識から起きる遭難事故がほとんどです。
ニュースでも見ないよなんて想うかもしれませんが、頻発すぎて載らないって実情もあります。
山は「自助」が当りまえ、安全管理きちんとして楽しんでくださいね、笑

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雑談夜話@眠れる猫の功罪と願い

2016-02-17 00:52:22 | 雑談
悪戯坊主とPixie



雑談夜話@眠れる猫の功罪と願い

ココントコ忙しい、そして眠い。
なんだかもう眠くてタマランけれど、春眠暁を覚えずってやつだろうか?
なんて考えながらそろそろ寝ようとするかたわら、もふもふ妖精はイタズラ全て忘れた顔で反則だと想う、笑

悪戯妖精=Pixie だったな?

なんて考えながらも、厳密にはPixieとだいぶ容貌は違う。
イングランド伝承の妖精ピクシーは闇に光る眼、赤い髪と青白い顔、反った鼻、尖った耳。
緑色の服にトンガリ帽子風のナイトキャップ、貧しい者のため仕事してくれるお礼はボウル一杯のクリームと林檎一個。
髪と顔色はイングランド民族の特徴を映していると想う、でも「光る眼」はたしかに猫と共通で尖った耳をした猫も多い。
とはいえピクシーはいろいろ哀しい伝説もある、それとは違う楽しい命であってほしい。

とかつい考えて就寝また午前過ぎ、とにかく眠たいので寝ます、笑

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山岳点景:白銀、冬に

2016-02-16 23:56:01 | 写真:山岳点景
WINTER white×silver



山岳点景:白銀、冬に

今シーズン雪が少なめ、なので好きな雪写真を貼ってみます、笑
上は雁坂峠@山梨県あたりにて、昨年の雪景色です。



これ↑は今シーズンの芦ヶ久保@秩父にて。
雨氷という現象です。



同じく秩父↑の三十槌の滝、昨年は雪ふる渓谷でした。
下は近場の森にて雪原のハクセキレイです。



これ↑は去年の冬、
で、こちら↓は今冬の奥多摩にて、三頭山のコガラです。



例年の三頭山2月は氷の花シーズン、
今シーズンまだ見ていませんがこんな↓カンジで氷の花が咲きます。



氷の花はカメバヒキオコシという植物の茎が破裂して起きる現象です。
夏に青紫あわいカワイイ花を咲かせるシソ科の植物で、茎の水分が低温で膨張→破裂→くるくるっと氷が巻きます。
それくらい三頭山は寒いところなんですけど、標高1,000超えた首都の滝は氷になります。



三頭大滝、今シーズンは↑こんなカンジにあまり凍っていません、
ソンナワケで昨シーズンの写真も貼っておきます、比較も楽しいので、笑



天然の氷は青く発光します。
そういう氷瀑が東京都内にあるってアタリ、山国の首都らしいなと。



ラストは厳冬の戦場ヶ原、カナリ寒いけれどこの雪原が好きです。

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撮影地:山梨県、埼玉県、神奈川県、東京都、栃木県


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第84話 整音 act.1-side story「陽はまた昇る」

2016-02-16 22:50:00 | 陽はまた昇るside story
緋色の夢
英二24歳3月



第84話 整音 act.1-side story「陽はまた昇る」

人は、望まない選択に救われることもある。

Oh make thyself with holy mourning black,
And red with blushing, as thou art with sin;
Or wash thee in Christ’s blood, which hath this might
That being red, it dyes red souls to white.



まだ天井の隅うす蒼い、夜明に間に合う。

こんな場所からでも屋上ならたぶん美しい、そんな目覚めに薬品の匂いかすめる。
たしかめた嗅覚に視界めぐらせ手をのばす、サイドテーブルに載せて感触ひきよせる。
掌つかんだクライマーウォッチに文字盤を見つめて、その視界うつりこんだ色に英二は微笑んだ。

「ふ…あのひとらしいな?」

深紅一輪、ベッドサイドにバラが咲く。
この花どこか見憶えがある、たぶん庭から切って持ちこんだ。
そんなことする昔なじみは今すこし外しているのだろう、その隙に起きあがって顔しかめた。

「つっ…、」

痛み左肩ひきつれる。
左脚じくり軋んで額のはえぎわ痛覚はしらす、それでも降りたベッドの足もと笑った。

「さすがだな?」

スリッポン一組きれいに置かれている。
履いてサイズ感しっくりなじむ、置かれたミリタリーコートはおって廊下に出た。

かたん、

扉しずかに閉じた廊下、かすかな香すこし甘くほろ苦い。
消毒アルコールほの暗い空気を歩いて、見つけた階段を昇りだし痛み疼いた。

「…っ、」

左肩いちばん軋む、それよりも左手が違和感うずく。

―痛いっていうか感覚が鈍い、小指が特に、

どうしたのだろう?
違和感に階段のライトへ左手かざす、その見た目なにも異常はない。
肩の受傷が影響している?診たてながら扉を開けて、冷気に笑った。

「はっ…」

コンクリートの世界、けれど空は広い。
墨色の空から風がくる、冷たく髪ひるがえし包帯を透かす。
ずきり疼いた痛覚に眉しかめて、それでも踏みだした屋上に英二は笑った。

「夜明だ、」

朱色あざやかに陽が昇る。
薄墨ふかい蒼から黄金きらめく、朱金まばゆい光あふれる。
天穹はるか夜の群青おしあげ暁を呼ぶ、その色彩うつろう鉄柵に立ちどまり仰いだ。

「行きたいな、雪山…」

あの場所に立ちたい、今すぐに。
そんな願いに昨冬めぐる、まばゆい雪嶺の朝が懐かしむ。

黄金の空、薄紅あふれる雲、朱色きらめく稜線、波うつ金色の雪。
ナイフリッジ駈ける風は冷たく凍えて、冴えわたる大気の記憶がうたう。

The innocent brightness of a new-born Day  Is lovely yet;
The Clouds that gather round the setting sun  
Do take a sober colouring from an eye 
That hath kept watch o’er man’s mortality; 
Another race hath been, and other palms are won.

新たに生まれくる日の無垢な輝きは、まだ瑞々しく、
沈みゆく太陽めぐらす雲たちに
謹厳の色彩を読みとる瞳は 
人の死すべき運命を見た瞳、
時の歩みたどらせ、そしてもう一つの掌に克ちとらす。

「The innocent brightness of a new-born Day…」 

くちずさむ異国の詞はるかな空つむぐ、その光を自分も知っている。
昇らす太陽あざやかな光彩、黄昏しずみゆく壮麗、どちらも山に響く。
記憶は朱い朝陽にコンクリートの屋上を光って、ふっと別の言葉かすめた。

“That being red, it dyes red souls to white.”

この言葉、聴いたばかりだ?

「うん…夢?」

さっき夢を見た。

懐かしい人に会った、その声は何を話してくれた?
まだ5分しか経っていない夢、けれど戻らないまま昨日の雪嶺が映る。

『…帰ってください、独りのほうが集中できる、』

あれは本音じゃない、だって昨夜の病室で君は泣いた。

『だけど本当は英二と一緒ならここで死んでいいって想ったんだ、』

あの言葉ずっと信じても、いい?

「あいたいな…周太、」

そっと呼びかけて、名前くゆらす息が白い。
朱色あざやかな光に吐息が消える、摩天楼はるかな陽また昇る。
あのビル群いくつ超えたら逢えるだろう?届かないまま携帯電話ふるえた。

「お、」

たぶん「彼」だ、解かるまま開いた画面は非通知でいる。
やはり用心深い、思ったとおりに笑って通話つないだ。

「おはようございます、先輩?」

これが最初の「通話」になるだろうか?
欲しい繋がりへ低い声が応えた。

「いま屋上にいるな?」

ほら、ちゃんと見ている。
それだけの立場と粗漏ない有能に笑いかけた。

「もう扉にいますよね?」

もうそこへ来ている、そんな気配に鉄扉が開いた。

「…」

重たい扉、けれど音もなく開いてまた閉じられる。
コンクリート鳴ることもなく影は踏みだして、制服姿ひとり朝陽に浮んだ。

「おはようございます、伊達さん?」

笑いかけた先、制帽の翳から視線がくる。
この姿で現れた意図はなんだろう?量りながら見つめるまんなか低い声が呼んだ。

「鷲田英二、おまえに質問が三つある、」

問いかける右手は腰に当てられる。
その手元きらり朱色の光を跳ねかえす、ホルスターの蓋は開かれた。

さあ、この狙撃手は何を問うのだろう?


(to be continued)

【引用詩文:John Donne「HOLY SONNETS:DIVINE MEDITATIONS」/William Wordsworth「Intimations of Immortality from Recollections of Early Childhood」】

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山岳点景:春嵐に富士

2016-02-15 23:55:37 | 写真:山岳点景
水と光



山岳点景:春嵐に富士

昨日は関東あちこち春の嵐、その前日の富士は↑こんなでした。
山麓は曇で降雪なし、けれど雲うずまる山上は風雪に視界不良なんだろうな。。と。



一昨日も昨日も急な気温上昇、そんなとき雪崩は多発します。
突然ゆるんだ積雪は崩れやすいワケです、とくに冬から春は豪風に荒れまくる富士山はエライことになります。
その荒天たやすく想像できてしまうけれど、夕時しずかな山麓は湖畔むこうの丘陵も雲にじんできれいでした。


撮影地:富士山@山梨県山中湖畔より

雲隠れ雪隠れな富士山麓に↓
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雑談夜話@やすらぎの場所

2016-02-15 23:40:46 | 雑談
同居猫と安眠場所



雑談夜話@やすらぎの場所

ココントコ忙しい、そして眠い。
おかげで昨日も午後、気づいたらソファで眠りこんでいた。

うわ、いつのまに寝ちゃったんだろ出かけるのに?

なんて驚きながら時計と窓はもう夕暮だった、笑
昨日は嵐のち晴れ→雲があると夕空きれいに撮れる、だから近場ちょっと行くつもりで、
しまったなーなんて想いながらブルゾン羽織るかたわら、悪戯坊主はちょっと恨めしそうだった。

『僕の寝床ゆずってあげてたのにな?』

なんて視線で見あげてくれるから出掛けにくくなる、
それでも玄関にいけばちゃんと見送りしてくるわけで、戻ってくる予定時間を言いきかせて、
ソンナワケで日没残照の写真↓撮って帰ってきて、やっぱり出迎えてくれた悪戯坊主はその後ソファで寛いでいた、笑



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山岳点景:雪山の羽

2016-02-14 01:42:00 | 写真:山岳点景
首都の野鳥



山岳点景:雪山の羽

三頭山@奥多摩のコガラです。
陽だまり明るい梢、羽毛やわらかに輝きます。



雪に舞い降りて、ついばむ姿はかわいいです、笑



下も三頭山のヤマガラ、きょろきょろ見回すのは小虫を探すしぐさ。



繊細な小枝に止まって、たわまないアタリ身軽さがわかります。



小鳥の正面顔ってナンカ憎めません、好きでツイ撮ります。
そしたらコンナ↓目線くれました、有能なモデルです、笑


撮影地:三頭山@東京都檜原村

東京の山鳥にちょっと和んだ日、笑
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