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Pretenderの備忘録

秀山祭九月大歌舞伎 昼の部、夜の部

2007-09-02 23:45:32 | 歌舞伎
先月は第一部は体調を崩していくことが出来ず。。。
歌舞伎座通しは初めて。それも初日で。独特の雰囲気、というか、職員と評論家がロビーをうろうろしているのが目立つというだけ、笑

昼の部 1階17列25番

竜馬がゆく
司馬遼太郎のいわずと知れた作品。初めての上演。立志篇ということで、若き日の竜馬を描いたもの。これは歌舞伎座でやるというよりも、生涯をコンパクトに描いて演舞場でかけるものという印象。なぜ歌舞伎かというところが。音楽もテープだし。ロックが流れてもおかしくないと思うし。染五郎、生き生きと演じている。声、もう少し太くというか張りがあれば本当に言うことないんだが。

熊谷陣屋
吉右衛門の直実は、安定している。福助の相模、初役。親が義経に回って指導したのだろうが。これからこの役は芝雀としっかり受け継いでいかなければならないのであるから、頑張って欲しい。富十郎の弥陀六、味わいがあるが、鎧櫃が開いてしまったり、初日ということで。

村松風二人汐汲
玉三郎と福助の舞。新作、初日ということもあるのでしょうが、なかなか呼吸がぴったりとは行きません。左右対称が、手の動きとか表現様式が違ったりします。狩衣が一つのモチーフになっているのですが、羽衣ならいざ知らず、ちょっと舞踊の小道具としては、冴えません。もう少し、抽象的な象徴的なものにするとか工夫が欲しかった。

夜の部 1階2列16番

壇浦兜軍記
いわゆる阿古屋です。前回7年前(5年前は日本にいなかった)は遠くからしか観られず、今回は玉様を間近に見ることが出来て、感動しました。琴、三味線、胡弓と演技しながら演奏する、謡はちょっと声が男っぽくてだけど、素晴らしい。歌右衛門が40年以上自分以外にやらせなかったものですが、歌右衛門はどんな感じで歌ったのだろうと思ってしまいました。でもこれは一度雀右衛門で観たかったですね、今となっては不可能だけど。今後、そしてこれは誰がやるのだろう。。。

身替座禅
團十郎の右京、左團次の玉の井、染五郎の太郎冠者。團十郎のおおらかな芸風にちょっとエロティズムを漂わせようとのところがイマイチしっくりこなかった。

二條城の清正
これは、初日ということもあり、台詞が皆さん入ってなくて、動きも覚えていない人もいました。これはジャンル的には新歌舞伎になるのでしょうか。大河ドラマを舞台で見ている感覚ですね。

プログラムの上演記録に明白なミスが二つほどあった、ちょっと残念。

コメント
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