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Pretenderの備忘録

演劇講座 「サロメ」でワイルドは何を描きたかったのか?

2012-06-09 23:02:07 | 芝居・ミュージカル・バレエ
新国立劇場 中劇場 15列28番

講師 平野啓一郎

最初に宮田監督が出てきて、宮本亜門でサロメを上演するにあたり、新しい翻訳ということで、平野に頼みに行った話をしていた。芸術監督ってそういうこともするんだと、ちょっと感心。

今年37になる平野は、西洋的な知性と、現代日本の若者気質をミックスさせたような人、というのが従来のイメージで、そのまんまという気がする。

サロメという芝居の時間の短さが、今に合っているのではないかみたいな話をしたり、ジャズの話をしたり、三島に傾倒した学生時代の話、まあ、それなりに枕になっているのだが。

ポイントはサロメの実年齢はどうだったかを考えてイメージした。そのうえで、過去の翻訳の読み比べ、あるいはフランス語の原文や英語も読んで、それは面白かった。

サロメの背景を考えると当然ではあるが、キリストやユダヤの話には知性が感じられ、この人のバックボーンなんだろうなあと、少し旧い感じはするがそれをどう現在に再生するかなのかもしれないと思ったりした。

客席には、知らないことはない映像作家の顔などを発見。
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