黒白珠

シアターコクーン

脚本：青木豪
​演出：河原雅彦
美術：松井るみ
​音楽：立川智也
照明：大島祐夫
音響：深田将文／大木裕介
衣裳：高木阿友子
ヘアメイク：中原雅子
演出助手：松倉良子
舞台監督：菅野將機

Cast
​松下 優也
平間 壮一
高橋 惠子
風間 杜夫
​村井 國夫


面白かった。　映像向きの本かもしれないが。
サスペンスタッチで、人間の業みたいなものが出ていて、結論は観客に委ねる。
休憩を入れて2時間半くらいだが、決して長いと感じなかった。
演出も場面切り替えを意識した舞台の作りで工夫していた。
主演の松下他、脇も上手い役者が揃っていた。
しかし、一階にも空席がパラパラ。コクーンだと仕方ないかもしれないが、芝居が歌舞伎のように役者の人気で観るようになってしまうとなあという思いを持った。

キネマと恋人

世田谷パブリックシアター

【台本・演出】 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
【出演】妻夫木聡 緒川たまき　ともさかりえ
【映像監修】 上田大樹
【振付】 小野寺修二
【音楽】 鈴木光介
【美術】 二村周作
【照明】 関口裕二
【音響】 水越佳一
【衣装】 伊藤佐智子
【ヘアメイク】 宮内宏明


ウッディアレンのカイロの紫のバラの翻案であり、本劇は再演である。
ペーソスを散りばめたコメディ。ファンタジーに温かい気持ちになり、冷徹なリアリティにハッとさせられる。だが、映画への愛と希望を感じる。
初演も観た。初演はトラムだったので、小ぶりだったのがパブリックシアターで箱も大きくなり、見せ方も変わった部分もあると思う。
映像を駆使し、歌舞伎の早替りのテクニックを使ったり、楽しめる。
休憩を入れて3時間半はちょっと長い。2時間半くらいまで短縮する必要があるのではないか。冗長なところはある。
妻夫木は好演。彼の代表作の一つとして再演していって欲しい。初演よりもわざとらしさがなくなり、自然な感じとなった。
緒川も敢闘賞。

東京フィル

Bunkamura オーチャードホール

指揮：沼尻竜典
テノール：ダニエル・ブレンナ
メゾ・ソプラノ：中島郁子

第923回オーチャード定期演奏会第923回オーチャード定期演奏会

曲目
ベートーヴェン／交響曲第6番 『田園』
マーラー／大地の歌

すっきりと軽めの田園。
大地の歌は、すっきりさが逆に、やや物足りなさが残る
安定した演奏であった。

六月歌舞伎 夜の部

歌舞伎座

みなもと太郎 原作
三谷幸喜 作・演出
三谷かぶき
月光露針路日本（つきあかりめざすふるさと）
風雲児たち

大黒屋光太夫　幸四郎
庄蔵／エカテリーナ　猿之助
新蔵　愛之助
口上　松也
キリル・ラックスマン　八嶋智人
アダム・ラックスマン　八嶋智人
マリアンナ　新悟
藤助　廣太郎
与惣松　種之助
磯吉　染五郎
勘太郎　弘太郎
藤蔵　鶴松
幾八　松之助
アレクサンドル・ベズボロトコ　寿猿
清七　ヴィクトーリャ　宗之助
次郎兵衛　錦吾
小市　男女蔵
アグリッピーナ　高麗蔵
ソフィア・イワーノヴナ　竹三郎
九右衛門　彌十郎
三五郎／ポチョムキン　白鸚

面白かった。
だが、十数年前のパルコ歌舞伎の高田馬場の方が、テンポも歌舞伎らしさもちりばめられ、良かったと思う。
軸となる幸四郎、猿之助、愛之助はきちんとした芝居で、笑いもとっていた。
ゲストの八嶋も笑いをとっていた。
染五郎、新悟、種之助という若手も頑張っていた。
白鴎も存在感はあった。
下座音楽や浄瑠璃で歌舞伎らしさは出ていた。
でも、これ、歌舞伎でやらなくても良いよね、っていう思いはあり。
松也は、口上でなく、配役で出たかったんだろうなというのが伝わってきた。

オレスティア

新国立劇場　中劇場

難解で、休憩を入れて4時間半と長い。
舞台はシンプルな構成。
時空が飛ぶので、結構ついていくのが大変。
生田は、セリフはさほど多くないが、舞台には出ずっぱりで、大変だったと思う。第二幕ではイダテン張りに、上半身裸で熱演。女性ファンは喜んだであろう。第三幕、熱演だったが、苦悩が今一つ。
横田は安定。神野の存在感は圧倒的。母性と女をうまく表現した。
正義など、相対的なもので変わり得るという怖い話だ。


原作：アイスキュロス
作：ロバート・アイク

翻訳：平川大作

演出：上村聡史
美術 ： 二村周作
照明 ： 沢田祐二
音楽監修 ： 国広和毅
音響 ： 加藤 温
衣裳 ： 前田文子
ヘアメイク ： 鎌田直樹
映像 ： 栗山聡之
演出助手 ： 五戸真理枝
舞台監督 ： 北条 孝

キャスト

生田斗真
音月 桂
趣 里
横田栄司
下総源太朗
松永玲子
佐川和正
チョウ ヨンホ
草彅智文
髙倉直人
倉野章子
神野三鈴