朝、うちに入るときにポチを見たら何やら訴えるような顔でちょっと舌なめずりしたように思いました。
「あれ?ポチ、ご飯あげたよね?」
尻尾を振るだけ。
「 いや、まだだった? ああ、まだだったかもしれない。」
ポチのえさやりまで忘れるなんて、大丈夫か、わたし? 去年の暮れからわれながら情けないことが多くて・・・
親しい人なのに名前が思い出せない、財布が見つからない、今持っていたものが消えてしまう・・・
大丈夫かといえばポチのご飯を上げる前に私はこれの様子を見に行っていたのです。
フィンガーライムの木。
2年前に甥っ子からたくさんもらって今ハウスの中に5本、外に2本植えてあります。原産国はたしかオーストラリアだったと思います。1年目は、全部ハウスの中に植えていたのですが、7本もハウスの中で大きくなったらそれこそ困るので、試しに2本だけ外に地植えしてみました。徐々に寒さに慣れさせたら、屋外で冬を越せるかもしれません。
ところが、なぜか地植えにしたほうが育ちが悪いのです。夏は絶対地植えのほうが有利だったはずですが。もしかして、移植に弱かったのだろうか、それとも梅雨と秋の長雨が悪かったのだろうか?
ネットで調べると、寒さは、マイナス2度までは耐えられるらしいです。
そこで、寒くなる前に、古い畳を切って根元の周りを2,3重に重ねて置きました。根っこだけは暖かくして守っておけば地上部は枯れても芽を出してくれるでしょう。
さらに夜になると、コンテナで回りを囲って風をよけ、防寒用のシートで囲って上からポリ袋をかぶせます。部屋の窓際に立てかけて外気を防ぐシートです。
この上に、風で飛ばないように浅いコンテナをかぶせます。朝になったら日に当てるためにすべて取り除き、また夜には同じように寒さ除けをするのです。
その結果
やっぱり元気がないです。だんだん枯れた枝が増えているような気がします。
ハウスの中の木は
余談ですが、自戒を込めて暮しからのできごとをー年を取ると大丈夫かーと思うことがふえるんですねえ。
去年の暮、初めて運転免許の高齢者講習なるものを受講しまして、特に問題もなく終了証をいただきました。4人ずつが適性検査と実技講習とを受けるのですが、その中に90歳を超えた女性がいました。その人は実技講習の時、車を道に出すところで路肩に乗り上げ、車庫入れで何度もやり直し、最後に別のところへ誘導されて長い間帰ってきませんでした。多分いろいろ指導を受けたんじゃないかと思います。講習を待つ間ビデオを見たのですが、それもあまり見ないで話しかけてきます。教習所へは心配だからタクシーで来たとか。??? 片道2000円ですって。田舎では車なしでは暮らしていけないし、いろいろな意味で大丈夫かなあと思いました。
もう一つ、暮のスーパーで
買い物を終えた高齢のご夫婦がカートを押して車へ。カートを車の邪魔にならない通路に置きっぱなしで帰ろうとしていました。狭い通路をふさいだカート。わたし、それをどけて行こうとしたのですが、狭くてできなかったので仕方なく後ろ向きでゆっくり下がっていたら、窓から顔を出した奥様が、
「早くそこをのいてください。車が出られないんです。」
あなたのせいで私が動けないんでしょうが。(口には出していわないけど)それにもたもたしてたのはほんの2,3分ですよ。
同じ年寄りのあまりにも身勝手な振る舞いに、しばらく怒りが収まりませんでした。置きっぱなしのカートを車の真後ろに押しやっていじわるしてやったらよかった。そうしなかった私に腹が立ったんです。そのことを娘に言ったら「ははは・・・そうしなかった自分をほめてあげましょう。」
しかもその車、車いすマークのところに止めていたんです。二人ともちゃんと歩けるのに。
大丈夫かなあ、人に迷惑をかけているかどうかの判断力も衰えて、自分のことしか考えない身勝手な高齢者が増えて、おぼつかない運転技術で道を走って。自分は大丈夫、ではなく、大丈夫かなあって振り返りつつ暮らしていきたいと思います。が、近頃の物忘れ、どう対策すればいいんだろう?
では気分を変えて美しい空でも眺めましょう。
夕方
夜