びわの花が咲いています。去年の11月からずっと。

花が咲いてから実が熟すまでに半年以上。年越しで実をつけるのはびわぐらいなものでしょう。

花もびっしりですが、実もぎゅうぎゅうになります。
じみな花です。一斉には咲かず、ぽつりぽつりと咲くもので余計に茶色ばかりが目立ちます。

うちのびわは大きいです。多分、子どもたちが小さい頃にはすでにあったと思います。
この寒空にひっそりと花を咲かせてえらいねえーびわの花を見るといつも思います。真冬の花のおかげでどれだけの生き物が助かっていることか。
冬でも暖かい日はミツバチが来ています。メジロやヒヨドリも来ます。
花だけではありません。実がなれば、カナブンやありや、名前を知らない小さな甲虫類が食べに来ます。カラスもつつきます。人間はもちろん食べます。落ちた実はキジが食べに来ます。種でさえ、びわ酒にするからともらっていった人がいました。癌を患った人が葉っぱをお茶にするからというので、毎年のように摘んで持って行っていました。
大きな日陰で椎茸を栽培し、今年はラン類を置きました。その結果、久しく花の咲かなかったシンビジウムが何鉢も花をつけました。何から何まで役に立っている木なんです。
そんなびわの木に今年もメジロがやってきています。盛んに鳴き交わしているのですが
青々と茂った葉のために姿は見えません。
メジロって、柿の実よりもびわの花が好きらしいのです。あるところに、柿とびわとが隣り合って植えられているのですが、メジロの声はびわの木から聞こえてきます。

こんなふうに葉がなければねえ。

このメジロは、シロシキブのひからびた実を食べていました。


今年はメジロが多いような気がします。メジロがほとんど来なかった年もあって、寂しい気持ちがしていましたが、そんな年は山に食べ物があるから里へ下りてこないんだと聞いたことがあります。すると今年は山に食べ物がないのかしら。それはそれで心配なことです。