テストの返却日でした。
結果はいかがでしたかな?
良かった人とかいろいろあったと思います。
頑張れ!
頑張れ!
やるとき、やれるときにやっておかないと後悔しますよ。
まったくそう思います。
わたくしの仕事はそういうことを、人を激励することです。
在校生諸君の勉強する姿が実に好ましい。
それが、学校の姿になっていくわけであります。
知ったかぶりをしているよりも、真実の知を身につけてください。
知らないから、知を求めるわけです。
無知の知であります。
無知を自覚していると、知ることがとても大切になります。
実力も無いのに、他をけなしたり、試してはなりませぬ。
そういう意味で生涯学習は大切なのです。
だからわたくしは生涯学習の鬼と化しているのです。無知を自覚しているからです。知識を身につけたと思っても、どんどん忘れていってしまいます。常に復習を心がけていないと、まったくどうしようもなくなります。
ソクラテスの言ったことはそういうことです。
自分だけが神のごとく優秀だとうそぶいていると、天地がひっくり返りますぞ。
優秀な人間はそれこそ星の数ほどいるのです。
ですから、わたくしは教育に謙虚でありたいと思ってきました。
あるいは学のある方への尊敬の念を絶やしたことは無かった。
「吾以外皆師」という作家の吉川英治先生のような心境です。
年齢は関係ありません。
このことは自己にとらわれていてはいけないということでもあります。
自分しか見えていないと、我が儘勝手な自己中心主義に陥ります。
相手を引き下げることしか考えていない、あるいはそうすることによって相対的に自分の方を引き上げることを無意識にやってしまいがちであります。
関係性という言葉が最近多用されますが、これは昔から言われている「みんなつながっている」ということでもあります。
自分だけの世界はありえません。
他人と関わってきて、はじめて人間は人間であり得ます。
だからと言って、相互の比較だけで生きるとか、相対的な関係性だけでものごとを把握していると、悩みが出てきます。
あの人と比較して、自分は******だとか、あるいは・・・・・・・・・・だとかの勝手な自己規定をしてしまいます。
人間というのはまことにおもしろい存在であります。
歌手の小椋佳という方は、東大の法学部を出られて銀行員となり、歌手をしながら、再度東大に学士入学。それから文学部を経て、大学院で哲学を修められた。人間学をやったということでした。人間観察をするために銀行員になったとも書かれていました。たしか修士課程では、日本思想を学ばれたと思います。
たいしたものであります。
こういう方こそ、偽物ではない本物の知を求めるかたであろうと感じ入りました。
さ、明日から、否、たった今から在校生諸君も本物の知を求めて頑張りましょう。