ここのところ、いろいろと情報収集をさせていただいておりました。
そして、あの松下幸之助さんについての永年の疑問について、わかったことがありました。PHPという研究所があります。そこも松下翁が作られたのです。そして、ありがたいことに優秀な内部の研究員がたくさんおられる。しかも、まったくありがたいことに、論文をPDFで公開されているのです。これは第一級の資料です。
PHPも松下政経塾もなぜ、これほどの成果をあげておられるのだろうかと密かに注目しておりました。そして、それはある仮説のもと、もしかしたら松下翁はある思想というか哲学というか、それにヒントを得ておられたのではないかと思っていたのです。
PHPの研究員の論文にそのままずばり書いてありました。
松下幸之助COMと言うサイトです。非常に嬉しい思いをさせていただきました。研究員の紹介のページからPDFで研究成果を拝見することができるからです。
実に永年の疑問が解決しました。
嗚呼、これまでなんという回り道をしてきたのだろうと後悔です。
それも勉強、これも勉強であります。
先週末に、世阿弥のことを書かせていただきました。
土曜日に、柔道教室の稽古を終えて、例の古本チェーンに行きました。またまたあちこち書棚をふらついておりました。
そうしましたら、岩波アクティブ新書で「処世術は世阿弥に学べ」土屋恵一郎著という古書があって、これまた嬉しい価格。300円。購入したのですが、驚いたのがそのタイトル。まさか、まさかこんな意味で今まで読んできたことはなかったので。この書籍もなかなかだなぁと思いながら斜め読みをして、読了。
こういう読み方もあるんだと感心しきりでありました。
「時節感当」という言葉について、実におもしろい読み方をなされていたのです。ここのところだけ読むために買ったようなものです。
時節とはこの瞬間のことである、その時節に当たることが能の大事だというのです。タイミングをつかむ能力のことだと著者は言われている。
なるほど、でありました。次の日、NHKから放送されている大河ドラマに、織田信長が出てまいります。あの方を思い出しました。非常に時代を見ることについて、先見の明がありすぎました。結局悲劇的な生涯になってしまいます。
で、昨日の晩は、その大河ドラマを堪能しておりました。この時代は、実に興味深いからです。主人公の姫様の生涯も殆どそらんじることができますから、歴女ならぬ歴爺さんかもしれません。主人公の姫様が、信長に入れ込んでいく心理状態の演技も実にあざやか。
時節感当ということと、信長という一人の天才の生き方が重なってきました。さすがに天下のNHKです。おもしろい大河ドラマを作って、放送してくださいます。ありがたいかぎりです。こちらは、実に楽しい。
しかしです。
その日同時に購入した尊敬する鷲田小彌太先生の「学ぶことの法則」 丸善ライブラリーなる古書に愕然となりました。
先生は知る人ぞ知る秀才。
その大学生時代のカントについての学習ぶりがまさに凄まじい。原語でカントをじっくりと読んでいかれる。凄いのが、鷲田先生の恩師の先生方。日本訳で勉強したなどと言うと、天地がひっくり返るようなことになる。つまり本物でないということなのでしょう。わたくしはそう理解させていただきました。
そうなるとわたくしごとき者は、やはり山麓の洞窟で、じっと無言で座っているしかなくなります。
言葉というのは、それほど恐ろしいものであると感じました。
だったら、こんな拙ブログなど・・・・と言われそうです。
もう少しお待ちください。
必ず居なくなりますから。
じゃぁ、今晩はこのあたりで。