11月12日、滋賀県米原までドライブしました。
JR米原駅のすぐ近くにある曹洞宗青岸寺。
元は室町時代佐々木道誉によって建てられた米泉寺でしたが、その後焼失、本尊聖観音像のみ残っていたのを、江戸時代初期に彦根大雲寺の末寺として再興され、伊井家からも援助を得て曹洞宗の寺院として立て直されたものです。
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門をくぐると、
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一面のイワヒバが青々として広がっています。
これは自生したもので、このお寺は別名、「岩桧葉の寺」とも言われています。
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本堂裏の築山林泉式枯山水庭園。国の名勝に指定されています。
現在の形は1678(延宝6)年に彦根城玄宮園・楽々園築造に関わった井伊家家臣の香取氏が作庭したものです。
庭園の特徴は、石組が多く、中央高みに三尊石と枯れ滝組が表わされ、池の部分は枯山水ではあるが、石ではなく、一面の苔でなっています。
この苔は夏でも水は撒かなくても青々としていて、梅雨時、台風の大雨の時などには自然に澄んだ水が湧き出てきて、池になった水を通して苔の緑が見えるのもまた一段と美しいそうです。
そんな時に是非また行ってみたいものです。
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回廊を伝って一段高い所に建つ書院にも上がることができ、そこからも庭園を見渡すことができます。
この書院は明治37年、永平寺の森田悟由禅師によって、地方寺院の行脚から永平寺に帰る際に休憩する場として建てられたものです。
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書院から本堂を眺めたところ。
あの本堂のお座敷でこの美しい庭園を眺めながら、精進料理をいただきました。
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お料理は前日までに予約しておくといただくことができます。
ということは、このお料理はお寺の奥さんとお嬢さんが2日がかりで作ってくださった手の込んだお料理ということで、この美しいお庭を眺めながら、とってもおいしいありがたーいお食事をいただくことができました。
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上部には仏像、下部はキリシタンの十字形をしている寄せ灯篭。
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ツワブキの花がきれいでした。
ここの庭園では例年紅葉は遅いほうだそうですが、今年は特に遅くてまだまだ青い葉が大部分でした。
この庭園の手入れは、滋賀県の財政援助が得られなくなってから、京都造形芸術大学の学生さんにボランティアで手入れしてもらっていますが、松の木の雪吊りだけはプロの造園師さんにも来てもらって作業しているそうです。
拝観料300円、拝観時間9:00~17:00(毎週火曜日定休日)
精進料理は拝観料込みで2,500円(予約電話番号 0749-52-0463)
お食事の時間10:00~17:00
お抹茶、珈琲、甘味などもあるようです。
JR米原駅東口から徒歩5分と、電車ででもアクセスしやすいので、滋賀県観光の穴場だと思います。