武蔵が日本代表,しかもW杯予選に招集され,その間に行われたルヴァン杯のクォーター・ファイナルを勝ち上がるという,チームとしてのモチベーションは上々という状況で迎えた第26節。相手は降格圏との境界グループに留まっている仙台で,しかも最近ホームでの相性がよい相手とあっては,確実に勝ち点を稼がなければならない試合だったが,蓋を開けてみれば7位と15位の対戦とは思えないほど,完膚なきまでに潰されるという結果に終わった。
得点は白井がボールを奪われてから素速いカウンターを食らった先制点のほかは,永戸の教科書のような素晴らしいCKからの2失点と,結果だけを見れば「やられた」というイメージはないのだが,札幌が目指すサッカーが出来なかったという点では間違いなく完敗だった。
走行距離数,スプリント回数どちらも札幌が上回っていながら,シュート数では仙台が札幌の倍以上となってしまったのは,ひとえにジェイと武蔵が押さえ込まれた結果と言っても間違いではないだろう。シマオ・マテを中心に,DFとボランチがこの二人に縦パスが入った瞬間に複数で挟むという基本を繰り返すことで,最後までトップを起点にしてサイドへボールを散らして揺さぶるというアタックが機能しなかった。
反対に仙台はハモン・ロペスが,両チームの中でもダントツの35回というスプリント回数が象徴するように,非常にコンディション良く前線で動き回って,進藤がいない札幌のDFラインを引き裂き続けた。進藤は守りの面では絶対的な存在という訳ではなかったのだが,代役となった早坂と宮澤が入ったラインは極めて不安定で,仙台のスピード豊かな前線にとっての札幌陣内は楽しく自由に振る舞えるフィールドとなってしまっていた。
交替で入ったアンデルソン・ロペスと菅も,先発を脅かすまでの動きは見せられなかったが,唯一,荒野のシュートには驚いた。これまであの位置からは,打っても枠を捉えられず,本人も前線で決定的な仕事をするのは難しい,と思っているような節も伺えたが,これで自信を掴んで,前線でのボランチによるサポートという,札幌には縁がなかった選択肢をなんとか根付かせて欲しい。
次節の鹿島戦ではトップ二人が累積警告で欠場となるため,今日は出番がなかった中野と岩崎らの奮起がどうしても必要となるだろう。疲れが見えていたチャナティップのコンディションが戻れば,互角にやれる可能性も皆無ではない。控え組の奮起で,最終盤のミシャのメンバー選択に迷いが出るような結果を期待したい。
得点は白井がボールを奪われてから素速いカウンターを食らった先制点のほかは,永戸の教科書のような素晴らしいCKからの2失点と,結果だけを見れば「やられた」というイメージはないのだが,札幌が目指すサッカーが出来なかったという点では間違いなく完敗だった。
走行距離数,スプリント回数どちらも札幌が上回っていながら,シュート数では仙台が札幌の倍以上となってしまったのは,ひとえにジェイと武蔵が押さえ込まれた結果と言っても間違いではないだろう。シマオ・マテを中心に,DFとボランチがこの二人に縦パスが入った瞬間に複数で挟むという基本を繰り返すことで,最後までトップを起点にしてサイドへボールを散らして揺さぶるというアタックが機能しなかった。
反対に仙台はハモン・ロペスが,両チームの中でもダントツの35回というスプリント回数が象徴するように,非常にコンディション良く前線で動き回って,進藤がいない札幌のDFラインを引き裂き続けた。進藤は守りの面では絶対的な存在という訳ではなかったのだが,代役となった早坂と宮澤が入ったラインは極めて不安定で,仙台のスピード豊かな前線にとっての札幌陣内は楽しく自由に振る舞えるフィールドとなってしまっていた。
交替で入ったアンデルソン・ロペスと菅も,先発を脅かすまでの動きは見せられなかったが,唯一,荒野のシュートには驚いた。これまであの位置からは,打っても枠を捉えられず,本人も前線で決定的な仕事をするのは難しい,と思っているような節も伺えたが,これで自信を掴んで,前線でのボランチによるサポートという,札幌には縁がなかった選択肢をなんとか根付かせて欲しい。
次節の鹿島戦ではトップ二人が累積警告で欠場となるため,今日は出番がなかった中野と岩崎らの奮起がどうしても必要となるだろう。疲れが見えていたチャナティップのコンディションが戻れば,互角にやれる可能性も皆無ではない。控え組の奮起で,最終盤のミシャのメンバー選択に迷いが出るような結果を期待したい。