子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2014年ブラジルW杯アジア地区最終予選B組 日本代表VSオーストラリア代表【1:1】

2012年06月12日 21時43分29秒 | サッカーあれこれ
まるでレース開催直後の競馬場のような芝。ペナルティエリアの中に入り込んでも,決してシュートを放とうとしない香川。どこがファウルなのか分からなかった,内田が与えたPK。選手を替えないザックの采配。極めつけは,本田がFKを蹴る直前に吹かれた試合終了の笛。見どころ満載の試合は,結局FIFAランキング(日本23位,オーストラリア24位)をそのまま反映したような結果となった。後半の早い時間帯に相手が退場者を出したことを考えると,勝ち点3を取れなかったことは残念ではあるが,審判の理解不能な判断,アウェーの大観衆,そして若さを露呈した日本代表のメンタリティー等のネガティブな要素を考慮すれば,引き分けは悲しむべき結果でないことは,間違いない。

吉田の怪我による離脱に続いて,前日の今野の発熱報道を聞き,バックラインの崩壊かと心配したが,どうにか今野が出場出来たことで,日本代表は苦手のオーストラリア相手に実にスリリングな試合を見せてくれた。
これで今野がもし欠場していれば,吉田の代役栗原の不安定なプレーと,第1戦から続く長谷部の信じられないような凡ミスの連続によって,日本代表はサンドバック状態になっていたかもしれなかった。
前半の途中まで,中盤を省略したロングボールが日本のヴァイタルエリアの遥か頭上を行き交う光景は,いつか観た悪夢のようではあったが,6年前の同じ6月12日にドイツW杯予選リーグで同じオーストラリア相手に喫した大逆転劇が再現されなかったことは,この間の日本の成長を証明しているのかもしれない。

そんな成長した日本代表の中にあって,核となっていたのは本田の安定したプレーだった。ヨルダン戦のような飛び出しは見られなかったが,常に最前線からボールを受けられる位置への効率的な動きとボールを失わないテクニック,そしてチームを動かす広い視野は,本当に素晴らしかった。栗原のゴールを誘ったCKに続くトリッキーなプレーはその真骨頂だったが,長友や遠藤も含め,ほとんどの選手がピッチ・コンディションとアウェーの雰囲気に潰されていたことと比較すると,その安定感は群を抜いていた。長谷部に替わるチーム・リーダーとして,今後もプレーでチームを引っ張っていくことを期待したい。

それにしてもサウジアラビアの審判はひどかった。彼が乱発したイエローカードによって,今野と栗原は次節出場停止となる。次のイラク戦までは,あと3ヶ月。一見長いように感じるが,新しいCB(あるいは長谷部に替わるボランチ)を「見つける」もしくは「育てる」にはあまりにも短い時間しか残されていない。
今のメンバーを溺愛しているらしいザッケローニが,柔軟な思考と対応が出来る真に優れた監督かどうか,お手並みを拝見。


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