今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

上牧温泉

2006年10月23日 | 温泉

週末の帰京を利用して、関東の温泉に行ってみようと思った。
どうせならと高血圧・動脈硬化に効果ある温泉宿を「温泉療養の宿」で探したら、群馬県水上町にある上牧温泉の「ホテルニュー上牧(かみもく)」がヒット。
上越線の駅近くなので行くのに便利だし、療養向けの病院が併設されているというのも科学的に効能が保証された感じで心強い。
ただそういう施設に満ちている所は、旅情はそがれるのも覚悟。
まぁ図書館での原稿執筆代わりの一泊旅行だから、気にはしない。

上越線は新幹線開通以後は、高崎―水上間を走るだけのローカル線に成り下がったが、沼田以北は赤城・榛名・子持山など裾を引いた火山と段丘の崖下を流れる利根川の風景が、それまでの関東平野を見飽きた目には新鮮。

上越線の上牧は終点水上の1つ手前の小さな駅。
ここには高校時代の冬に、友人と夜遅く降りて、狭い待合室で夜明かしし、大峰山と吾妻耶山に雪山登山をした時、以来。
駅を降りて、ホームから急な階段を下りると小さな駅舎が昔のままだった。
一緒に降りた客は別のホテル(実は選択肢の一つだった)の送迎車に乗っていった。
ここから歩いて利根川にかかる橋を渡って5分で着いた所は、ホテルとリゾートマンション、老人ホーム、それに病院のビル群が利根川沿いに並ぶ広大なエリア。

泊る部屋は8階のツインの洋室。
ツインの洋室ってのが自分の旅には一番居心地がいい(この部屋の存在がこっちの宿を選んだ理由)。
トイレは洗浄器付きで、洗面台には整髪料もヒゲそりもブラシもある。
ベランダもあって、使っていない椅子も置いてあり、ベランダでパソコン打つのが好きな私向き。
これは滞在にピッタリの部屋と喜びかけたが、冷蔵庫にはホテルの飲みのもが詰まっていて、使えない。
これだけで滞在に使えなくなってしまうほどの大減点。

ベランダに出て、眼下に流れる利根川と左右の山に挟まれた上牧の集落を見渡す。
集落は普通の民家が建ち並んでいるので、格別味のある風景ではないが、山と川と森がそろっている点で、転地気分にはなれる。

チェックインは14時と良心的だが、入浴は15時から。
でも翌朝10時まで入れるのはうれしい。
その浴室はホテルに隣接するリゾートマンションにあるので、8階からだとちょっと面倒。
風呂は内風呂1つでしかもあまり広くない。
でも源泉かけ流しなので入り甲斐がある。
あがる時もシャワーで流さず、しずくを肌につけたまま浴衣をはおる。
マンションの共同浴室なので、使った洗面器などはもとの所に戻して帰る。
ホテル側に露天風呂もあるのだが、1つしかなく、昼は貸し切り用で、男は18-20時のみ。
この時間帯は入浴しないんだが、せっかくだから入りたい。

夕食は18時からなので、まず露天風呂(こちらもかけ流し)にひとっプロ。
食堂に行けば客は自分も含めて3組だった。
付け出しからフルーツまで一挙に並べられ(揚物と飯・汁は着席後)計13皿。
群馬名産って下仁田のネギとコンニャクくらいしか知らないけど、それらはなく、川魚とかあって少しは地元っぽい。
茶わん蒸しに鳥肉が入ってなかったのは個人的にラッキー。
朝食は8時半からというものうれしい(一般的には8時半までが多い)。
朝食は白みその味噌汁がさっぱりしておいしかったが、イカの塩辛などが出て、おかずの塩分量がちょっと多そう。

実は谷川岳の紅葉が盛りだということを行く前のニュースで知った。
宿から距離的にはそこに行けないことはないのだが、行楽の予定は入れてなかった。
でも宿で谷川岳ロープウエイ行きの路線バスが(上毛高原駅から)上牧駅前を通っていることを知ったので、翌日、チェックアウト後に行く事にした。
天気予報では終日雨なので、雨だったら行かないつもりだったが、
朝起きたら、曇りで遠くの山も見える。
これなら行く価値ありとバスに乗り、ロープウエイ口から一ノ倉沢出合を往復する間は天気はもった。
一ノ倉沢の岩壁は雲の中でほとんど見えなかったが、一応紅葉(落葉が始まっている)は味わえた。
バスに乗ってから先、帰宅するまではずっと雨。

往復のグリーン車内も含めて原稿は進み、雨の隙間をぬって予定外の小旅行もできたので、まぁ充実したといえる。
上牧温泉は数少ない動脈硬化に効く源泉かけ流しの温泉だから、ちゃんとした療養滞在もしてみたい。
冷蔵庫が唯一問題だったので、宿のアンケートにその旨書いておいた。