今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

一日前のスカイツリー

2012年05月21日 | 東京周辺
金環日食を見た日の午後、気分を新たに、
明日オープンの東京スカイツリーを見に行った。
浅草で都バスを降りて、雷門前を通り過ぎ、隅田川にかかる吾妻橋に出ると、
川向こうにアサヒビールと墨田区役所ビルの間にスカイツリーが現れる(写真)。

浅草を訪れた観光客は、指呼の間に見えるスカイツリーにも行きたくなるはず。
すなわち、浅草からスカイツリーまでの1.4kmの道は、
今後の東京観光のメインストリートに発展するだろう
(言い換えれば押上側の商店街は苦戦を強いられる)。

と考えながら、道沿いを歩いていると、目の前、いや頭上に巨大なスカイツリーが再び現れる。
普通の視野には入らないので、思いきり頭を反らせないとツリーの上部が見えない。
ツリーの足下から見上げると、こちら側に倒れてきそうな錯覚を覚える。

ツリー下の運河沿いの道脇には、さっそくスカイツリーグッズの土産物屋が開業しており、
大繁盛の様子。
「スカイツリーまんじゅう」「スカイツリーせんべい」「スカイツリークッキー」「スカイツリーキャラメル」
「スカイツリーベビースターラーメン(もんじゃ味)」など思いつくものは一通りそろってある。
もちろん、ストラップ類や卓上置物は言うに及ばず、形状が細長いだけにボールペン、箸などもある。
開業前日の土産として、スカイツリークッキー(商品名はもっとシャレている)を愛知の職場用に買った。
私の職場の同僚たちは、開業当日にそこの土産を口にできる。

見物人が多いスカイツリータウンの前を歩く。
オープンの明日以降と違うのは、どの店にも客が入っていないだけで、
開店準備がほぼ完了状態なので、風景的には明日と変わらない。
こちらが散財しないですむ分、今日来て問題ない。

もとよりスカイツリーには冬の晴天日までは上に行くつもりはないし、
タウン内のテナントといってもユニクロやらマツキヨやらなので、あえて買物の用もない。
ただレンタサイクルがあるのは、周辺部への観光にいい。

タウン内で唯一オープンしているのはコンビニのファミマ。
そこにはスカイツリーを象ったペットボトル(ミネラル水:400円)とスカイツリーの図が入った東京サイダー(300円)が土産用に置いてあり(いずれも価格は容器代といえる)、
100円値引きのチラシをもらったこともあり、それらを実家の土産に買った。
やはりこの地のオリジナルの商品といったら、土産物か。

あと運河周辺では、地元のボランティアを中心にゴミ拾いの人海戦術。
明日以降どっと押し寄せる人たちは、金以外の望まれないものも落していくんだろうな。

今日だからこそ、オープン後とほとんど同じ風景を、静かな状態で見て回れた。
これで、ここにはしばらく来なくていい。
次は東京の長年の主役・シンボルの地位を奪われた東京タワーに行くか。
スカイツリーを眺めに。

金環日食の間に起きた事

2012年05月21日 | お天気
金環日食に備えて、ちゃんとした専用メガネを一緒に見る親族の人数分購入し、
前回の部分日食時に買った大きめのメガネはカメラ撮影用とし、
さらに3倍の大きさで見える太陽専用の双眼鏡(1200円)も秋葉で買って、満を持していた。

唯一の気掛かりは当日の太陽方向の天気。
前日にネットで高層気象予想図を見ると、
関東と西日本には700hPa面(上空約3000m)で上昇流が予想されているので、雲が出るだろう。
ただ、500hPa面(上空約5000m)で正の渦度がないので、降水になるほどの厚い雲ではないといえる。
すなわち、東京で太陽が見える確率は50%と判断した。

さて、当日、6時15分に自然に目覚めた(タイマーのセットは6時半)。
すでに日が差して、家の中からでも日食が始まっていることは確認できたが、
母と、弟一家の住むマンションの12階に行った。
もちろん、12階の高所から見るため。

弟宅に行くと、すでに小3の甥・柊(しゅう)ちゃんは興奮情態。
各自に専用メガネを渡して、親族総出で、マンションの最上階から日食を眺める。
そこに柊ちゃんの同級生の家族が合流し、互いにメガネを交換しながら、総勢9人で日食を眺める。
このビルの他の場所にも、周囲のマンションの屋上にも人が集って、
皆同じ方向を同じような物を使って見ている。

私は、デジカメのレンズに面の広い専用メガネを当てて、めいっぱいズームにして撮影する。
ピントをまず景色に合せ、シャッターを半押ししてピントを固定し、
そのままレンズを太陽にもっていくときれいに撮れる(マニュアルフォーカスでもいいけどね)。
なにせ被写体は太陽なので、シャッタースピードも速くて手ブレの心配はない(上写真)。

7時半を過ぎ、金環日食がクライマックスのリング状になった所で、
やや厚めの雲が太陽を覆ってしまった。
専用メガネを通しては見えにくくなったが、逆に肉眼で苦もなく見えるようになった。
直接自分の目で金環日食を見ることができるのだから、むしろ嬉しい(この写真はfacebookに掲載)。

母は寒いという。
確かに風が出ているが、私は興奮しているせいか、寒さは感じない。

さて、クライマックスが過ぎ、部分日食状態になると、
あちこちの屋上の人たちも、朝餉の準備のためか、引き返していく。
柊ちゃんたちも見飽きてきたようで、走り回っている。
私と母も部分日食の中、帰宅した。

そして、まずは写真をfacebookにアップし(すでに数人の”友達”に先を越されていた)、
どうしても頭の奥に眠気が残っているので、30分ほど仮眠。

頭がすっきりした所でわが私設気象台をチェックすると、
なるほど、東京の”ひぐらし気象台”では、7時から8時の間に気温が2℃も下降している。
母が寒いと言ったわけだ。

また愛知では、”星が丘”も”日進”もともに7時から8時の間は、気温の上昇がストップしている。
もちろん、通常なら朝7時から8時の間は気温が急上昇する時間帯だ。
そうならなかったのは金環日食のせいかもしれない。
その時間帯の日射量は東京は下がり、愛知でも上がらなかった。
ただし、東京は丁度雲が出て、雲の影響も加算されるので、
当時ずっと快晴であった(Webカメラ画像で確認)愛知日進の日射量のグラフを掲載する。

これをみると、日射量が本来直線的に上昇する6時-8時の間に不自然な停滞をしている。
日射量のこの停滞は、午前の日射角上昇による日射量の自然増に対して、
今日だけの日食による日射面の減少が、相殺効果になったためである。
そして気温も同様なグラフになっているので、
日食時は日射量が増えず、そのため気温が上昇しなかったといえる。
しかも東京では厚い雲が覆ったため、日射量自体が減少し、それに伴って気温も下ってしまった。