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今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

わが新車の印象

2016年01月12日 | 生活

恵那峡の温泉ホテルに行った主目的は新車の初ドライブ。
新車の運転に慣れるためである。
言い換えれば、家と勤務先の10分ほどの往復では、なかなか車に慣れない。 

以前のminiだと、いつ動かなくなるかわからないので、遠出がこわかった。
その恐怖がなくなっただけでも、気が楽だ。

さて、遠出をこなすことで、新車の”インプレッション”を書きたいのだが、私にとっての比較対照がなにせ往年のRoverのminiなので、私にとって驚きの先端技術でも、一般の新車に普通についている機能だったりするかも。

まず、そもそもなぜminiの買い替えにFIAT500Sを選んだかというと、ボディライン全体がminiのテイストに最も近いと感じたから(「ルパン三世」のファンという訳ではない)。
もちろんFIAT500はイタリアのminiこと旧チンクエチェント(イタリア語で”500”)の大型版。
いわばRoverminiのBMW-MINIバージョンに相当する。
ただチンクはもともとスバル360並の小ささだったので(イタリアで運転したことがあるが、さすがあれは買いたいとは思わない)、BMW-MINIはminiの痕跡すらないが、こちらは丁度いい大きさになった。
といっても、前面の”顔”がウーパールーパーみたいで間抜けた感じが気に入らなかった(後ろ姿はなかなかいい)。
それでも最近街中に多いギロロ(『ケロロ軍曹』のキャラ)のような”怒り目”に比べると丸目はほっとする。

色は真っ赤で、購入時に選択肢がなかった(写真:念のためナンバーはここでは見えなくしてある)。
まぁ、モノクロ・グレーよりはイタ車らしくていいか。

エンジン音はminiほどではないが、コンパクトな車体に似合わぬ重低音(2気筒だから)。
遮音性がいい車内にいるとそれがまったく聞こえないのがかえって残念。

シートはminiのような革張りでないが、体の支えがよく、ちっとも疲れない。
座面が空気圧で調整できるので、座布団は要らない。
円形のヘッドレストも特徴的で、私はもともと頭を広く支える椅子にこだわっていたので合格。

ハンドルはこれもminiのような革張りでないが(その前のMTminiでは木製にしていた)、握り具合も丁度よく、手がすべることもない。
ハンドルの上下の位置を調整できる。
miniに比べるとステアリングの軽さ(miniはパワステでない)、そして回転半径の小ささは驚異だが、これは比較対象のせいだろう。

私はカーナビは歩行用も使えるハンディタイプを利用しており、車ではダッシュボードに支えを貼り付けて使う。
miniではダッシュボードが材質の関係で接着できなかったが、こちらは難なくくっつく。なのでナビも問題ない。
ちなみにダッシュボード下の蓋付きの収納ケースはなく、狭い物置空間があるだけ。 

オーディオはminiでは考えられない進化で、スピーカは前後にあり(これは当たり前か)、音質をイコライザーレベルまで設定できる。
さらに左右のバランスも調整できるので、運転席に居ながらバランスのいいステレオ効果を得られる。
音量調整や選曲・選局はハンドルにもボタンがついているので、運転中の操作も楽。
私は音楽やポッドキャストをタブレットをFMに飛ばして聴いているが、せっかくCD対応なので、まったく使わなくなったCDをここに置いておくか。

エンジンをかけると、タイヤの空気圧のチェックなどが入り、バッテリとオイルのチェックだけのminiとは隔世の感。
計器の表示はすべてカラー液晶。
速度と燃費、外気温はデジタル表示。
miniでは外気温を測定するため、車内から温度計を貼り付けて、ケーブルをドアミラーに巻いていた。
入っているガソリン量での走行可能距離も出る(これも今では当たり前か)。

エンジン音も振動もほとんどないので、エンジンが掛かっているのはこの画面表示によって確認する。

さて、この500Sはマニュアル車である。
前のminiはATであったが、その前のminiはマニュアルだった(以下それぞれATmini,MTminiと記す)。
むしろ私にとってATだったのは前のminiだけで、学生時代から含めると私は本来はマニュアル派なのだ。
ところが前回のminiでATに慣れてしまったので、マニュアルの操作感覚(システム1)に戻すのに苦心している。
慣れに時間がかかっているのはこのためだ。
もちろん頭(システム2)ではマニュアル操作はできる。
ただ、頭で操作するので、頭が疲れる。

昔のマニュアル車と比べてシフトレバーの移動域がずっと短くなっており、それで5速まであるので、ギアの3と5、2と4の入れ間違いが起こしやすい。

しかもシフトチェンジのタイミングが、前のマニュアル車だったらエンジン音で判断できたのだが、エンジン音がしないため回転メータをみながら最適タイミングを試行錯誤する。
だからいっそう気疲れし、正直、気楽なATが懐かしくなってしまう。
ただ、シフトチェンジのタイミングを画面で教えてくれる。
それはありがたいのだが、慣れない今は画面と睨めっこしてしまい、運転としては危険が高まる。

この車には「エコモード」というのがあり、それにすると、ハンドルがさらに軽くなり、加速減速の仕方を最適燃費の視点から評価してくる。
これに従えばエコ運転が身につくだろう。
ただし副作用としてエンジンの反応は幾分鈍くなるが、青信号でのスタートダッシュに命を懸けたりしないので、問題なかろう。

前のMTminiと違って2速での伸びがいいので、流れに遅れることはない。
miniでは長い上り坂ではおとなしく登坂車線を走っていたが、こちらは2気筒の870ccなのだが、1400cc並みのパワーがあるため、上り坂でもしっかり加速できる。

では、燃費はどうか。
遠出前に、燃費計算をリセットして、今回の60kmほどのドライブでの燃費は、
18km/lだった。
前のATminiがたった7km/lしかなくて、それも遠出を躊躇させていたので、これはうれしい。
こと燃費に関しては日本車にかなわないが、輸入物のガソリン車としては優秀とさえいえる。

マニュアル車だが、アイドリングストップ機能があるし(バッテリに負担がかかるのでオフにできる)、マニュアル運転の試金石である「坂道発進」時も自動的にブレーキがかかってくれる。

トランクは人が入れるセダン車よりは狭いが、miniよりはずっと広く、常備品を出さずに旅行鞄もすっぽり収まる。
さらに後部座席を倒せばもっと広く使えるようになっている。

ドアミラーの視界が広いので、バックで車庫入れをする時など、首を限度まで回して後ろを見たり、ドアを開けながらバックしなくていいのは楽だ(オプションで接近アラームをつけられるという)。 

見た目はもっこりしていて決してスマートではないが、このように内側は少なくとも当世の車並みに工夫を凝らしてある。