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山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

アンチエイジングの極意4:基本的態度

2017年03月25日 | 健康

 

『アンチエイジング医学の基礎と臨床』を読んで感じたことは、
健康に善かれと思って一方向につっぱしる態度は、極端化して、バランスを欠き、結局健康を害すようだ。
その理由は2つある。

1つは、老化の主原因とされる「酸化ストレス」自体、ホルミシス効果があって、少量の酸化ストレスは却って健康を高めるためである。
だから、活性酸素を除去しまくろうと、抗酸化サプリを飲みまくると却って健康にマイナスだという。
健康に善いとされる食べ物やサプリを過剰に摂取すれば、健康を害すのはもちろんだが(そもそも生存に必須な酸素自体が毒物)、
健康に善くないとされる食べ物を徹底的に排除する姿勢(糖質制限)も健康を害するおそれがある。

2つめは、その様な態度は精神的ストレスが持続するためだ。
人間には、飢餓と外敵に対する防御反応は備わっているが、精神的ストレスに対しては防御システムがうまく作動できていない。
ストレスはたとえ強くても短期間なら影響は少ないが、持続すると防御システムが疲弊する。 
精神的ストレスは持続する性質があり、食生活に神経質な健康オタクは自ら精神的ストレスを課しているともいえる。

日ごろの幸福度が高いと長寿に結びつくという。
すなわち、人生を楽しんでいる人が長生きするのだ。

健康を強迫的に追い求める人は、理由1の誤った行動に走り、しかも精神的ストレスから解放されない。 

ストレス自体がホルミシス効果があるので、ストレスを徹底排除してはならない(ていうか不可能)。
少々のストレスは自分が鍛えられるつもりで受け入れ、かといって過負荷にならないよう注意する。

発がん物質と言われても、好きな赤肉やアルコールを日常生活から排除する必要はないし、
紫外線だって冬の曇天下で完全防御する必要はない。
少量のストレス(酸化、紫外線、運動など) は、生体の防御能を活性化させるため、
無ストレス状態よりもかえって健康度が増すのだ(これがホルミシス効果)。

ただし、煙草だけは珍しくホルミシス効果がみられず、 副流煙とともに排除した方がいい
(青酸カリや硫化水素ですら、微量なら健康効果があるのに)。

ついでに、長寿者は低体温だという。
体温が高い方が免疫力は高いようだが、余分な熱産生をする効率の悪い体ともいえる。
免疫力との関係で”低体温はダメ”みたいなことが言われていたが、気にすることはないようだ。

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