前回の続き。
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3館見学できるチケットで入れるのは、
外村宇兵衛邸(とのむらうへえ てい)
外村繁邸(とのむらしげる てい)
中江準五郎邸(なかえじゅんごろう てい)
です。
それぞれ当時の屋敷をそのまま使い、展示テーマを変えた資料館になってます。
個人的に一番面白かった(被写体がいっぱいあった
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一番最初に入ったから新鮮だったのかもしれませんが。
なので代表して繁邸を紹介したいと思います。
玄関を入ると広い三和土があり、係の方がざっくりと施設の説明をしてくださいました。
なんと写真撮影OK。
いいとこだ。
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土間が奥に続いていて、台所と浴室がありました。
昭和の初め頃まで使われていたそう。
大きな竈に、釣瓶を落とす井戸。
お風呂は五右衛門風呂。
小さい頃私も入った事があります。
いわゆる丸い湯船の五右衛門風呂ではありませんが、薪を燃して沸かすお風呂が田舎のばあちゃん家にありました。
夕方、お風呂を沸かしている時、薪をくべる口の金属の蓋を開けてもらうと、オレンジ色の炎が顔を熱したのを思い出しました。
昔の器具、道具はほんとに重厚で、存在感がありましたね。
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靴を脱いで畳に上がると、襖で区切れる広間がいくつもつながっています。
外村繁は商家に生まれましたが、長じて就いた職業は小説家だったようで、第一回の芥川賞候補に選ばれたそう。
そこで執筆したのかどうか、和紙にペーパーウエイトが置かれ横にペンが添えられ、雰囲気を出した文机のある間がありました。
展示物はそんな当時の生活用具。
下の写真は助炭という覆いと火鉢。
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蔵の中も見学できます。
一階は資料の展示室になっていて、入口を潜ると自動でテープ(今は違うのかな)が回り、繁の生い立ちや当時の蔵の利用法など、説明してくれます。
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梅雨時はオフシーズンなのか、土曜日なのに他のお客さんは一組一緒になるくらい。
観光施設っぽくなく、なんだか落ち着きます。
庭に面した縁側には座布団が置いてあり、誰もいないので枕にして寝れそうです。
見つかったらやっぱり怒られるかな?
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