2446段

2015-07-18 00:34:55 |  東北 花の山旅+α
なんか雨雲レーダーを見てると大阪の真上に台風がずっと居座ってるように見える。
午後からずっとこんなだ。
この雨いつ止むんだろう。
台風は日本海に抜けたよな。
ところで、台風が立て続けに二つ来て梅雨前線が吹き飛ばされちゃったけど、台風が過ぎて晴れが続いたら梅雨明けした日はいつになるんだろう。
どんな判断がなされるかちょっと楽しみである。
それでは夏休みの日記の続きを。


7月5日(日) 天気:朝のうち曇りのち晴れ

明るくなったので起き出し、車を降りて身体を伸ばした。
昨晩は近くの車から音楽が漏れてきていて耳についた。
それでもまあ眠れた方か。
昨晩買っておいたパンその他で朝食。
道の駅横にある「なの花温泉 田田」は、朝の6時開店というありがたい温泉銭湯。
6時過ぎから入浴させてもらった。

<庄内平野>


その日は羽黒山を訪れることにしていた。
山ではあるが登山する訳ではない。
山岳信仰で有名な出羽三山の一つで、400m程の山頂に大きな神社がありそこに詣でるのだ。
車でも山頂まで行けるが、なにやら歴史ある石段の参道を歩いても行けるようだ。
休みなく歩いて50分ほどらしい。
明日からの山登りの足慣らしにちょうど良さそう。

<随神門>


8時に参道入口の駐車場着。
早速歩き出した。
石の鳥居と赤い随神門をくぐると、いきなり森深い参道が始まった。
およ、なんか思ってたよりすごいぞ。
まずは石段を下る。
石段が不揃いなのがいい。
左右には太い杉の木が沢山植わり、下り切ると摂末社の白木の社が並んでいた。
ゆるく起伏ある参道の眺めは次々と変化し、撮影対象をあちこちに見つけてしまう。
樹齢1000年を越えるとされる杉や立派な五重塔がドーンと建っている。

<石段と杉と社>


<橋はこれ一つ>


<爺杉>


<渋すぎる火災報知器>


<五重塔>


観光客はまずまず来ていて、五重塔を見学して駐車場に戻る方が半分くらい。
五重塔から向こうの参道が「一の坂」と呼ばれる急な上り坂の始まりとなる。
参道はずっと石段(不揃い )で、右に左にとうねり斜度は度々変わり、両側には太い杉の並木(と言うのか?)が続く。
景色の構成要素はずっと同じだが、組み合わせの変化が面白く、同じような写真を何枚も撮ってしまった。

<一の坂>


<森深き参道>


む、まずい。
お腹が空いて来た。
朝飯少なかったかな。
昼までに降りる予定だったし、登山じゃないから行動食なんて持ってこなかった。
まずいな、筋肉が痩せてしまう。
そうだ、ガイドブックで羽黒山を調べた時、途中に茶店があると書いてあった。
そこを頼りにしよう。
と歩いて行くと、「二の坂」という長い坂道の途中に茶店が現れた。
助かった。

<奥の斜面が二の坂>


<杉の巨木>


二の坂茶屋は昔の街道沿いに建ってたような小屋の茶店で、これまで歩いてきた道にとても似つかわしい。
記念品的お土産も売っている。
茣蓙の敷かれた座敷の端に腰掛け、団子と抹茶のセットをいただく。
目の前に樹々の切れ目があり、庄内平野を見下ろせる。
水田の緑が霞んだ向こうに広がっていた。
茶店の方の話では、秋には稲穂が実り黄色く見えるのだそう。
よろしいなあ。
石段は2446段あるそうでこの杉並木、ミシュラン・グリーンガイドで三つ星を貰ってるらしい。
そうだよな、ちょっと普通では見れない眺めだもんな。

<おだんご>


<石の道>


<三の坂>


エネルギーを補給し終えて出発。
この後一旦平坦地を歩いた後、三つ目の坂道「三の坂」を登る。
門付きの大きな館の前にでた。
看板に精進料理の案内がある。
うーん、いいお値段だこと。
前からパンプス履いた女性が歩いて来るので、山頂が近いようだ。

<斎館>


と思ったら到着。
赤い鳥居の向こうに広い境内が見えた。
そこからだと手前に二つ社があり、その向こうに巨大な本殿があった。
これはでかい。
近づいて見上げる。
屋根が分厚い萱葺きで、手前にせり出しているのですごい迫力である。
三神合祭殿(さんじんごうさいでん)と言う。
圧倒されつつお詣りし、撮影した。

<萱の屋根>


<この力士、軒で屋根を支えてた。>


出羽三山というからには三つの山が信仰の対象になっている。
この羽黒山と月山、湯殿山である。
ここにはこれら3山の神を併せて祀っているそう。
月山には登った事がある。
山頂の神社でお祓いもしてもらい、その時手に入れた御守りは登山の無事を願い今も財布の中に入っている。
湯殿山はまだ訪れた事がない。
次に東北の山を攻める機会があれば訪れたい。

<神社だけど鐘がある>


<まだアジサイがきれいだった>


境内にたくさん祀られている摂末社を見て回り、霊祭殿でご先祖様が安らかに眠られますようお祈りした。
境内に入ったのが11時45分、下山を始めようと思ったのが13時前。
8時半に随神門をくぐってから4時間半が経過。
撮影にどれだけ時間をかけてるんだか。
ゆっくり登ってきた訳だから心肺機能にしんどさは無いが、茶店で座った時以外は立詰めで、さすがに疲れた。
境内の石段に座って少し休憩し、下山開始した。



下りの撮影枚数は少なく、さくさく歩いた。
14時、駐車場に帰着。
お疲れ様でした。