日本寺

2016-01-16 01:19:45 | その他旅行き
今回の房総半島の旅の主目的地は鋸山。
山を登りはするが登山ではない。
日本寺というお寺が鋸山の斜面に拡がってあり、石段を上り下りして大小様々な石像を巡るのだ。
昔来たことがあるような気もするのだが、あまり記憶が定かでない。
山の東側の駐車場に車を止め、東口から境内に入った。
入口すぐの石段の両側にちょっとした庭があり、寒梅だろうか赤い梅の花が蕾を開き、斜面には満開の水仙が迎えてくれた。
まずは大仏さまにお詣り。
ほんのひと登りで到着。



大仏さまは平らな広場の向こうにドンと鎮座されてた。
薬師瑠璃光如来様。
鎌倉や奈良の大仏さまより大きいそうだ。
背中は山にくっついている。
お詣り後、写真を撮ろうとしてふと思った。
お堂の中の仏像は撮影が躊躇われるのに大仏さまを撮るのは平気だ。
この差はなんなんだろう。
考えるに秘めたところのある仏像や御神体は祟られそうで怖いのだが、あっけらかんと日の光の下におはします仏様は、少々のことなら失礼しても許してくれそう。
そんな心理が働くようだ。
広場から振り仰ぎ撮影し、山に上る途中の石段から撮影し、凛々しい姿をたくさん撮らせてもらった。



境内次の見所は鋸山山頂の地獄のぞき。
くねくねと曲がる新しくきれいな石段を上っていく。
周りの皆さん、息を切らせてしんどそうである。
それもそのはず、街で階段を1~2階だけ上るような勢いで歩いている。
そんなスピードで登り続けられるのは、アスリートだけだ。
息が少し弾むくらい=散歩するくらいの速度であるかねば続かないよ。
私はいつものペースで写真を撮りつつ登るので楽チン。
それでも体が熱を持ち汗をうっすらかき出したので上衣を脱いだ。



鋸山山頂には二つ展望台があり、片方が「地獄のぞき」と呼ばれるポイントらしい。
そちらは大人気で先端で写真を撮る行列ができていた。
高所から下を眺めれるが、ガッチリとした柵で囲われ危険はない。
高いところが好きな人には「地獄」ではないだろう。
もう一つの出っ張りは並ばずとも入れたので、そちらで水平方向垂直方向の眺めを楽しんで下山?開始した。



少し下ったところで百尺観音への分かれ道があり、そちらへ入る。
山頂から見た切り立った崖の間を進むと、その裏側に観音様が彫られていた。
こちらもでっかい。
百尺ってことは30mくらいか。
こちらは日陰になっていて、大仏広場とはまた違った雰囲気。
しんとしている。



分かれ道に戻り下山を続ける。
石段をぽくぽく下る。
下り道は関節を痛めないよう膝のクッションを効かせて降りよう。
登ってくる人は変わらずしんどそうだ。
鋸山には麓からロープウェイでも上れる。
そのロープウェイ駅へ繋がる西口を見送り、千五百羅漢道へと入る。
この道は山の斜面の複数の窪みに、何体もの羅漢像・仏像が置かれてあり、総数が千五百にもなろうということで名がつけられた道。



残念なのは廃仏毀釈でたくさんの石像の首が落とされていること。
大仏さまも修復されているし、その時代時代の出来事が残ってるところだった。
境内の西の麓は歩けなかったが、まあいいだろう。
帰る前に大仏広場に戻って一休み。
東屋下のベンチに座り、暮れつつある保田の漁港を遠くに見て、道の駅で買ったビワドーナツを食べた。