旧妹尾銀行林田支店

2019-10-18 06:34:50 | その他旅行き
津山の写真展は「PORT ART & DESIGN TSUYAMA」というアートギャラリーにて行われている。
このギャラリー、大正時代の昔に銀行として使用されていた建物を引き継いでいて、外観がお寺みたいなのである。
それでいて壁はレンガが積まれ、大正モダンと言うのか、面白い雰囲気なのだ。
写真展が目的だが、この建物鑑賞も楽しみにしてきた。



大通りから古い住宅街へと入り、進んでいくと、これだこれだ、一目で分かる存在感。
少し離れた駐車場に車を止めて歩いて戻る。
玄関に写真展の案内があった。
あれ、無料とある。
そうだったか。
それはうれしい。



入口を入ると銀行の窓口だったのか細長いカウンター様のものがあり、その向こうには椅子が並んでいる。
高い天井は格天井で壁の装飾も美しく、木目が光をきれいに反射していた。
裏手に出るとレンガ敷きの中庭。
テーブルと椅子が置かれている。
左手に石造りの扉があり、鍵穴に金属の取っ手が付いているので、これが金庫らしい。



その向こうが展示室だった。
こちらはレンガ造りの建物で倉庫だったらしい。
写真展は大坪晶の「Shadow in the House」。
作品は古い部屋の写真で、何かが写っていそうな雰囲気。
全てがそうなのか分からないけど、長時間露光でダンサーに踊ってもらったのを写したそうで、ほんの少し人影が視認できるものもある。
かつてその部屋で暮らした人々の記憶を表現しているようだ。



前室で人の声の反響をスピーカーから流すインスタレーションもあって、効果的。
露出アンダーにしていないのに雰囲気よく撮れてて、自分が撮るともっと暗い写真になるような気がする景色が明るく写っていた。
加工が必要なのかもしれない。



ギャラリーには洒落たコーヒースタンドがあったので、鑑賞後、一度外に出て食事し、戻ってきてホットコーヒーを注文した。
持ち帰りのみだが中庭にテーブルがあるのでそこを使わせてもらった。
テーブルは3つしかないが、お休みの日でも埋まることなく、ゆっくりといただくことができた。
都会だとこうはいかない。
地方都市の魅力のひとつですな。