寝苦しい夜をやり過ごし、明け方に目を覚ました時、そろそろかなと時計を見ると午前3時半過ぎだった。
日の出の時刻は4時20分頃だから、ちょうどよい時間に目が覚めた。
体調が戻っていれば朝食の前に頂上に登って日の出を拝もうと思っていた。
起き上がっても、頭痛も気持ち悪さもない。
大丈夫そうだ。
暗い中ダウンジャケットを着込み、ヘッドランプの光を手のひらで絞って足元を照らし、階下に降りた。
登山靴を履いて外に出ると、ほんの少し明るくなりかけ。
ガスはまだ引いておらず周りは霞んでいるようだ。
山頂に着く頃には晴れてくれるのを期待して歩き出す。
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ヘッドランプは登山を始めた当初に買い揃えた奴で、毎回山行きの時はもってくるのだが、頭に巻いて山を歩くのは多分初めてだ。
ザレた足元をうっすらと照らしてくれる。
小さいランプだが意外と見えるもんだ。
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東の方角なのだろう、雲間に明るい部分がある。
仙丈小屋から仙丈ヶ岳山頂までは20分。
日の出に間に合うかと気が急いて足の運びが早かったのか、息が切れ出した。
ペースを落とす。
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峰の南側から冷たい風が吹き上げてくる。
登山道は峰の北側にあるので、背丈を超える岩の横に入ると風はピタリと止んで助かる。
徐々に明るくなってきた。
ガスも引き、西側には白い雲間から青く沈む伊那の町の光が見えるようになってきた。
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東の空はまだ雲が覆っていたが、ピンク色に染まり出した。
一ヶ所小さな雪渓をトラバースして、山頂に到着。
昨日はどうなることかと思ったが、無事到着できて良かった。
風が当たらぬよう岩陰に座り、日の出を待つ。
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日の出は雲の中からだった。
それでも下側が切れていたので、山の稜線から出てきたところが拝めたのだろう。
太陽は時間と共に丸くなり、少し潰れた楕円形の輪郭がはっきりと視認できた。
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日が昇るに連れてガスは晴れていき、昨日は窺い知ることの出来なかった辺りの様子が明らかになってゆく。
天気が悪いままだったら、こんな景色に囲まれていた事を知らずに降りねばならないところだった。
日の光が黄色くなるまで眺めて、小屋へと戻った。
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日の出の時刻は4時20分頃だから、ちょうどよい時間に目が覚めた。
体調が戻っていれば朝食の前に頂上に登って日の出を拝もうと思っていた。
起き上がっても、頭痛も気持ち悪さもない。
大丈夫そうだ。
暗い中ダウンジャケットを着込み、ヘッドランプの光を手のひらで絞って足元を照らし、階下に降りた。
登山靴を履いて外に出ると、ほんの少し明るくなりかけ。
ガスはまだ引いておらず周りは霞んでいるようだ。
山頂に着く頃には晴れてくれるのを期待して歩き出す。
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ヘッドランプは登山を始めた当初に買い揃えた奴で、毎回山行きの時はもってくるのだが、頭に巻いて山を歩くのは多分初めてだ。
ザレた足元をうっすらと照らしてくれる。
小さいランプだが意外と見えるもんだ。
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東の方角なのだろう、雲間に明るい部分がある。
仙丈小屋から仙丈ヶ岳山頂までは20分。
日の出に間に合うかと気が急いて足の運びが早かったのか、息が切れ出した。
ペースを落とす。
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峰の南側から冷たい風が吹き上げてくる。
登山道は峰の北側にあるので、背丈を超える岩の横に入ると風はピタリと止んで助かる。
徐々に明るくなってきた。
ガスも引き、西側には白い雲間から青く沈む伊那の町の光が見えるようになってきた。
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東の空はまだ雲が覆っていたが、ピンク色に染まり出した。
一ヶ所小さな雪渓をトラバースして、山頂に到着。
昨日はどうなることかと思ったが、無事到着できて良かった。
風が当たらぬよう岩陰に座り、日の出を待つ。
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日の出は雲の中からだった。
それでも下側が切れていたので、山の稜線から出てきたところが拝めたのだろう。
太陽は時間と共に丸くなり、少し潰れた楕円形の輪郭がはっきりと視認できた。
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日が昇るに連れてガスは晴れていき、昨日は窺い知ることの出来なかった辺りの様子が明らかになってゆく。
天気が悪いままだったら、こんな景色に囲まれていた事を知らずに降りねばならないところだった。
日の光が黄色くなるまで眺めて、小屋へと戻った。
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