白ペンキとお富ちゃん

2016-05-06 23:24:02 | その他旅行き
今年のGWのお休みはカレンダーどおり。
前半3連休は泊りがけでほんの少し遠出し、後半は日帰りで近場をぶらぶらした。
記事はまずは前半戦。
旅の行き先は上州群馬県。
群馬は過去それなりに旅しているので、まだ行ったことの無い地を辿り遊んだ。





一日目は富岡製糸場。
上信電鉄上州富岡駅の横にある無料駐車場に車を止め、町を散策しながら製糸場へ向かった。
富岡製糸場は最近まで内部を公開されることなく保存されてきたそうなので、世界遺産登録されていきなり観光地になったところである。
なので観光地としてはこなれていないようで、製糸場前の通りのお土産屋さんの造りがバラバラなのが面白かった。
古くからある土地の人を相手に商売していただろうお店もあれば、作りたてのプレハブ的簡易な店構えのお土産屋さんがあったり、洒落た雰囲気のカフェがあったり。
みんなそれぞれ商魂たくましく頑張っていた。





さて、製糸場見学はなんの説明もなく見て回るのでなく、紹介ビデオを見るか解説ガイドツアーに申し込んで巡るのがお勧めとのこと。
時代背景を知らずに見学するより、製糸の仕組みや歴史なんかを聞きながら合わせて見た方が当然楽しめますな。
素直に先に見学された方の意見を聞き、ガイドツアーに申し込み見学した。
解説員の話す、海外から出張してきた指導員や日本の職工のエピソードが、ふふーんさもありなんと興味深かった。
繭から細い絹糸を引き出してより合わせる仕組みは、機械の実物を見てもなんでそんな事ができるのか分からなかった。
なんてことだ。





それはさておき、私の興味はやはり建物の佇まいとなるわけである。
レンガ造りであることが魅力的ではあったが、今回は木製部分に惹かれることになった。
白いペンキが塗られているのだが、これが風雨に晒されペキペキとヒビ割れて張り付いているのだ。
これはこのまま放っておくと木の地肌のみになってしまいそう。
そうなる前に塗装し直すかもしれない。
そうするとこの時代を経た風情は無くなってしまうんだろうな。
今のうちに来ておいてよかったかも。
古くおおきな建物が多いので、長辺の壁を斜めから見ると微妙に、あるいは盛大にずれていたりたわんでいたりしてるのが見て取れるのも面白い。
蓄積された時の歪がそこにあった。





その日は東繭倉庫の2階に入れるとのことで、窓の閉じられた暗い倉庫の入口から奥を覗き、その後西繭倉庫へ。
西繭倉庫は現在保存工事中で、期間限定でその様子を見学できるとのこと。
でも当然の事ながら現場に直接入れるわけでなく、ガラス越しに一部が見れるだけ。
しかも写真撮影はNG。
写真が取れないとなると私の興味は激減する。
ここもさらりと見て出てきた。
しかしググッと目を惹くものが。
注目ポイントは富岡市のイメージキャラクター「お富ちゃん」であった。
ヘルメットを被り、線だけで書かれたお富ちゃんがそこここにいて、実にかわいかった。
色を塗って描かれたお富ちゃんはそこまでかわいくないのになあ。
ヘルメットが良かったに違いない。





最後に鉄水留という鉄製の巨大な水桶を見て見学終了。
ゴールデンウイーク中の世界遺産見学ということで、どんな人出だろうと恐る恐るやってきたが、長時間待ち行列に並ぶ事もなく、常識的人出で助かった。
世界遺産認定されてから時間も経って、落ち着いて来たのかな。
行きがけに目をつけていたお土産屋さんでコンニャク焼酎を買って駐車場に戻った。