中央線で多治見往復

2023-12-10 17:28:40 | その他旅行き
今回の旅の最遠の地は岐阜県の多治見である。
多治見で一泊して取って返し、次の日は愛知県の常滑へと向かった。
多治見まで行き帰りで使用したのはJR中央(西)線である。

<名古屋駅にて>


行きの最初の目的地は多治見の手前の定光寺駅で、通常は無人駅だから特急が止まるわけは無く、必然的に普通電車に乗った。
JR東海の普通電車は同じようなカラーリングで個人的には面白く無い。
(特急しなのも似たようなものだが・・)

<定光寺駅の上り電車>


車種によりデザインは違うのだが、白とオレンジの組み合わせにばかり意識が行き、みんな同じに見えてしまう。
気動車も同じカラーリングである。
多治見駅からは太多線という電化されていない路線が美濃太田に向けて出ていて、時間があれば意味なく乗って往復してもいいかなと思っていたが、多治見駅に待っていたのもオレンジ色だった。

<定光寺駅の下り電車>


も少し地方色とかを出して、そこに行かないと走っていないデザインの車両とかがあれば、旅先の楽しみになるのに。
実家のある三重県もJR東海の営業範囲に入るから、多治見まで来たのに同じ(に見える)電車が走っていて、遠くに来た感が乏しい。
なんとかしてほしいなあ。

<多治見駅にて>



日本酒を飲み残す

2023-12-08 06:26:40 | その他旅行き
日本酒を買った後、ながせ商店街で見つけていた居酒屋へ。
引き戸を開けて席が空いているか聞いてみた。
7時前までで相席でよければ、とのこと。
5時過ぎだったから充分時間はある。
食べさせてもらう事にした。
カウンター席と小さなテーブル席と大きなテーブル席があった。
我々は大きなテーブル席で、相席ではあるが、お隣とは一席空けて座れたので窮屈感はなし。



大皿のお惣菜から三品と、生ガキ、サワラのオイル焼きだったか、を注文。
飲み物は日本酒が売りのようだが、まずはビールから。
出てきたお惣菜はとてもおいしかった。
いわゆるおふくろの味というのとも少し違い、料理の修行をしてきた人の作る手間をかけた味付けだった。
後から出てきたモノもどれも美味しく、いい店を見つけたなと連れと頷きあった。



生ガキとサワラには日本酒を合わせた。
燗の温度を指定できるというので人肌のぬる燗で注文。
中津川のだったかな、「鯨波」というお酒だった。
美味しかったのは覚えているが、味わいをメモしておくのを怠ったのでここに表現できない。



お惣菜を二つ追加注文し、日本酒も追加。
三種飲み比べセット(一合強)というのがあったのでそれを注文。
一升瓶を三本並べ、きっぷのいいお姉さんが紹介してくれた。
秋田と愛知と広島のモノ。
なみなみと注いでくれたグラスに口から迎えに行き、順に飲んだ味わいは、スッキリしたのとさっぱり甘いのとガツンと骨太な三品だった。



美味しい美味しいとチビチビ飲みだしたのはいいが、三回り目になって急に酔いが回りだした。
あれれ?
日本酒なのにチェイサーの氷水を添えてくれてたので、その水ばかりに手が伸びる。
ビールとぬる燗一合しか飲んで無いのに、どうしたことだ。
もうそこからは少しでもグラスに口をつけたらひっくり返って起き上がれなくなりそうだった。



期限の7時前になったので、そこでギブアップ。
それぞれ半分くらい残してしまった。
ああもったいない。
お姉さんに飲めなくてごめんなさいしてお店を出た。
思うに体調が悪かったのではなく、体内の水分量が少なかったのだろうと推測。
その日新幹線に乗った後とった水分は、廃線跡を歩いた時飲んだペットボトルのお茶300mlくらいと、カフェのホットコーヒーだけだ。
せっかく美味しい料理とお酒だったのに、残念なことをした。
お酒飲む前は水分をたっぷり摂るよう再度心に留めたのだった。




ながせ商店街とオリベストリート

2023-12-06 06:31:58 | その他旅行き
多治見駅に着いたのは14:20頃。
宿にチェックインするにはまだ早く、多治見の町を歩く事にした。
この辺りは美濃焼の産地だ。
本町オリベストリートという陶器の町っぽいエリアが歩いて行ける距離にあったので行ってみることに。



オリベストリートの方へ向かう途中、ながせ商店街というところを抜けた。
ここは普通の商店街なのだが、やはり焼き物の町、陶器のオブジェがあったり、統一されたデザインのタイル製の看板が店先に置かれていたりしていい感じ。
良さげなカフェを見つけたのでお茶することにした。



本屋さんと同じ建物にあるカフェ。
店の窓から通りを挟んだ反対側に日本酒を飲ませる雰囲気のいい居酒屋らしき店があり、晩飯はそこで食べようかと連れと相談。
コーヒーを飲み終えた後、隣りの本屋さんに行ってみると普通の本屋さんの品揃えでなく、ニッチな書籍をセレクトして売っているところだった。
なかなか洒落た店が集まっていた。



ながせ商店街を抜けると車の行き交う道路に出、大きな橋を渡るとオリベストリートである。
すっきり小綺麗な通り。
建物は黒っぽく新しい町なんだなというイメージ。
しかしその名前から想像していた賑わいは無かった。
土曜日の午後だというのに、我々以外の観光客をほとんど見かけない。



ここであってるんだよなと歩くと、窓から陶器の並ぶのが見えるお店がいくつかあるのだが、閑散としている。
大丈夫なんだろうか。
寒々しい眺めに合わせるように日が翳り肌寒くなってきた。
一本通りを外れると商店ばかりでなく一般の住宅も混じるようになる。
そんな中にようやく面白そうな古物商のお店があったので入ってみた。
骨董の類は買おうとまでは思わないが、時間を経たものの風合いが好きなので見ていて飽きない。



その後入ったのは高級そうな陶器のお店と卸商のお店。
卸商のお店でようやく成果が。
連れが欲しかったというパン皿(底が枝葉柄で凸凹していて、焼いたパンの蒸気が皿底で蒸れないよう工夫された奴)を市価より安く手に入れた。
まずは良かった。
後で知ったのだが、多治見で窯元が集まっているのは市之倉という地域であったらしく、ここは小売りのお店が集まるエリアだったようだ。



時刻は夕刻。
シャッター街と化した歴史のありそうな商店街を覗いたりしつつ、宿のある駅前へとやってきた道を戻る。
再びながせ商店街に入り、杉玉を見つける。
旅先で酒屋を見つけたら見逃せない。
入ってみると、愛岐トンネル群の廃線跡の出店で見た三千盛という多治見のお酒があったので購入。
美味しいといいな。




暗渠に潜る

2023-12-04 06:25:52 | その他旅行き
廃線跡の県境終点からの帰り道は川辺の道を歩く事にした。
手作りの標識によると玉野古道と呼ばれているらしい。
鉄道が敷かれるより昔は、皆この道を歩いて交易していたのだろうか。



こうしてみると、何もない自然の状態で山を越えやすいのは川原を歩くことで、通る人が増えれば多少の氾濫では流されない少し高い位置に道ができ、さらに上にトンネルを掘って鉄道を通す、という人の営みの変遷がよく分かる。
現代はさらに高いところに川の流れなど無視した直線的なトンネルを掘る時代。
そのうちトンネルすら必要なく、車が空を飛ぶ時代がやってくるのだろう。



川辺の道はところどころで廃線跡に戻っては離れして続いていた。
この道沿いにも廃線跡に関係する遺構がある。
沢を越えるのに橋をかけるのではなく土で埋め、水の流れはトンネルを作って水路とした暗渠である。
これもレンガ製で、縦穴と横穴が繋がっている。



縦穴は上から覗く事ができ、廃線跡のマルシェ駅にある。
玉野古道からは横穴の中に入れるそうなので、入ってみる事に。
入口は狭く、梯子を使って降りる必要がある。
順番待ちの行列ができていた。



縦長の水路は人がギリギリすれ違える幅で、天井まできれいにレンガが積まれていた。
奥行き19mらしい。
どんつきはマルシェ駅で上から見下ろした縦穴だった。
じっくり写真を撮りたい場所だったが、後から来る人に場所を譲らねばならないから、さくさく撮るしかない。
足元には薄く水が溜まっているので靴を汚したくない人は入らない方がよい。



川辺の道は最後にもう一度廃線跡に戻るのかと思っていたが、そのまま定光寺駅からやってきた道に繋がっていた。
もう一度トンネルを見たい気もしたが、そのまま歩いてしまうことに。
定光寺駅からその日宿泊予定の多治見駅まで電車に乗った。




廃線跡で紅葉狩り

2023-12-02 18:33:45 | その他旅行き
愛岐トンネル群の秋の公開期間がこの時期なのは、紅葉する頃合いを見計らっての事のようだ。
廃線跡にはモミジの木が多くお天気も良かったので、廃線跡を歩きつつ見上げるモミジは日の光を透かして輝いていた。
我々は廃線跡に惹かれてやって来たが、多く来ていたお客さんのほとんどは紅葉狩りが目的であるに違いない。



トンネルばかり注目されているが、橋梁跡もいい。
小さいながらレンガの積まれた橋桁が残っている。
橋梁があるということは谷筋で植生が少し違うからかモミジの木が多いように感じた。



そしてここのモミジの一番の見どころは「三四五の大モミジ」である。
4号トンネルの向こう側にあり、三四五は「みよい」と読ますらしい。
なかなかの巨木で、たぶん自分がこれまでみたモミジの木で一番大きかったのではないか。
とても立派な枝ぶりで、見惚れてしまった。



公開期間中は見学区間の中程にある広場でお弁当や飲み物を売る市場が立つようだ。
テントがいくつも並び、生ビールも売っていた。
廃線跡のポイントポイントに駅名標があるのだが、ここはマルシェ駅と名付けられている。
特別公開はもう例年のことで、人出がどれくらいなのか把握できての準備量に見えた。



我々はというと、売店があるということは公開を知らせるネット情報で知っていたが、どの程度のものか分からなかったので、駅でおにぎりを買って持ってきていた。
おかずにできるおでんみたいな物があれば買って食べようとしたが、売っているのはご飯ものばかり。
代わりに甘い物をデザートにしようと、ドラ焼きを買った。



川に向けて置かれたベンチに空きを見つけた。
この週末は冷え込む予報だったが、日が当たるととてもあたたかで、寒くなく食事できた。
対岸には道路が走っていてそちらにも色づく木々があり、良い眺め。
きれいな紅葉を眺め、ほっこり暖かで、幸せなランチタイムだった。



そうした売店があるのはその一箇所だと思っていたら、終着点の広場にも1店出ていた。
そこで提供していたのは日本酒と味噌田楽だ。
おおー、いいなあ。
鉄道旅だから飲んでもいいのだが、一杯700円かあ。
ちょっとイイ値だし、さっきおにぎりとドラ焼きを食べたばかりだ。



さっき探してたおかずはこの味噌田楽みたいな奴だ。
ここにあるならあそこで食べずに来たのだが、そんな情報は事前になく致し方なし。
売っていた日本酒は多治見のお酒のようで、その日宿泊した多治見の酒屋で同じ名前の日本酒を見つけ買ってしまう事になる。