10時前に家を出て、銀行と郵便局、そして買物に行ってきたが、
どんよりとした曇り空で少し寒く感じたりした。
郵便局で少し待っている時、ひとつの小冊誌が目に止まった・・。
【特集・恋文(ラブレター)を、あの人に。】
大きく題された小刷誌で、『かしこ』という誌名で、
『郵便局とあなたをつなぐ情報誌』と明示されて折、
ご自由にお持ち帰りください、と書かれていた。
私は少しページを捲(めく)りながら目を通すと、
郵政公社も洒落(しゃれた)雑誌もだす、と好感した。
私は窓口の女性のお方に、
『素敵な内容と思われるので、頂きますよ・・
郵政公社としては、破格にお洒落な雑誌ですね・・』
と小冊誌を見せながら私は言った。
この女性は、特集内容がご存知なのか、少し頬を赤らめた。
帰宅後、私は読み出した・・。
『源氏物語』にみる
恋文の
こころ
として井上明美・女史が監修者となっていた。
故・金田一春彦・氏に14年間師事されたお方である上、
柔らか味のある感性ゆたかな綴りである。
無断であるが、引用させて頂きます。
相手の心に響く手紙をいつかは書いてみたいものです。
心に残る究極の手紙とはラブレターのことかもしれません。
相手をひきつける手紙。そして相手の身になって書き始める手紙を書くにはどうしたらいいのでしょうか。
それには奥ゆかしさ、巧みな比喩、かわいげ、思いやりといった表現の工夫があるようです。
そこで、平安時代の宮廷を舞台にした『源氏物語』をもとに、
心に残る手紙を書くヒントを探ってみませんか。
以上は序文として綴られ、本題は三つの恋文として、掲げている。
【恋文ノ一】思いやりを奥ゆかしい表現で
面影は身をも離れず山桜心のかぎりとめて来(こ)しかど
夜(よ)の間(ま)の風もうしろめたくなむ 《若紫の巻》
【恋文ノ二】その人柄をなつかしんで
空蝉(うつせみ)の身をかへてける木(こ)のもとに
なほ人がらのなつかしきかな《空蝉の巻》
【恋文ノ三】優しさ、謙虚さを大切に
月影のやどれる袖はせばくともとめても
見ばやあかぬ光を《須磨の巻》
以上、取り上げて訳、解説、そして『ここが気配り』として寸評の思いが、それぞれ明示している。
私はこの三つを拝読して、直感として【恋文ノ二】が心に沁みた・・。
歳を重ねた今、なおさら愛惜に満ちた心情となっている。
ときたま私は、こうした古人から受け継がれて美文に酔うこともある。
主庭が明るくなり、陽射しが射しこみ、白玉椿を浮かび上がらせている。
どんよりとした曇り空で少し寒く感じたりした。
郵便局で少し待っている時、ひとつの小冊誌が目に止まった・・。
【特集・恋文(ラブレター)を、あの人に。】
大きく題された小刷誌で、『かしこ』という誌名で、
『郵便局とあなたをつなぐ情報誌』と明示されて折、
ご自由にお持ち帰りください、と書かれていた。
私は少しページを捲(めく)りながら目を通すと、
郵政公社も洒落(しゃれた)雑誌もだす、と好感した。
私は窓口の女性のお方に、
『素敵な内容と思われるので、頂きますよ・・
郵政公社としては、破格にお洒落な雑誌ですね・・』
と小冊誌を見せながら私は言った。
この女性は、特集内容がご存知なのか、少し頬を赤らめた。
帰宅後、私は読み出した・・。
『源氏物語』にみる
恋文の
こころ
として井上明美・女史が監修者となっていた。
故・金田一春彦・氏に14年間師事されたお方である上、
柔らか味のある感性ゆたかな綴りである。
無断であるが、引用させて頂きます。
相手の心に響く手紙をいつかは書いてみたいものです。
心に残る究極の手紙とはラブレターのことかもしれません。
相手をひきつける手紙。そして相手の身になって書き始める手紙を書くにはどうしたらいいのでしょうか。
それには奥ゆかしさ、巧みな比喩、かわいげ、思いやりといった表現の工夫があるようです。
そこで、平安時代の宮廷を舞台にした『源氏物語』をもとに、
心に残る手紙を書くヒントを探ってみませんか。
以上は序文として綴られ、本題は三つの恋文として、掲げている。
【恋文ノ一】思いやりを奥ゆかしい表現で
面影は身をも離れず山桜心のかぎりとめて来(こ)しかど
夜(よ)の間(ま)の風もうしろめたくなむ 《若紫の巻》
【恋文ノ二】その人柄をなつかしんで
空蝉(うつせみ)の身をかへてける木(こ)のもとに
なほ人がらのなつかしきかな《空蝉の巻》
【恋文ノ三】優しさ、謙虚さを大切に
月影のやどれる袖はせばくともとめても
見ばやあかぬ光を《須磨の巻》
以上、取り上げて訳、解説、そして『ここが気配り』として寸評の思いが、それぞれ明示している。
私はこの三つを拝読して、直感として【恋文ノ二】が心に沁みた・・。
歳を重ねた今、なおさら愛惜に満ちた心情となっている。
ときたま私は、こうした古人から受け継がれて美文に酔うこともある。
主庭が明るくなり、陽射しが射しこみ、白玉椿を浮かび上がらせている。