夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

ときには『おひとりさま』の生活、愚図の高齢者の私、何かと慌ただしく過ごし・・。

2012-08-12 10:24:50 | 定年後の思い
私は東京郊外の調布市に住む年金生活の67歳の身であり、
私たち夫婦は子供に恵まれずたった2人だけの家庭であるが、
家内は過ぎし8月5日より独り住まいとなっている家内の母宅に10泊11日で行っている。

私たち夫婦のお互いの両親は、無念ながら家内の母だけとなり、
家内の母は我が家から電車・バスなどで2時間ばかりの千葉県の八千代市で、
一戸建ての独り住まいの生活をされている。

私より14歳ばかり齢上の高齢者である家内の母は、
私が民間会社のサラリーマンの定年退職日の直前に主人に死去され、
独り住まいの生活をされて、早くも8年近くなっている・・。

家内の母は友人たちのグループで、国内旅行、買い物などを楽しんで過ごしたり、
ときおり自身の故郷の新潟県の上越市(旧・高田市)に里帰りし、
同期の人たちと交流を深めたりしている。
そして83歳となっている今としては、
身体は衰えても心は溌剌として元気である、と私は感じたりしている。

このような中で、日常生活の身の廻りはある程度は出来ているが、
庭掃除、季節に応じたのカーテン、布団、衣服、暖冷房器具などの出し入れがままならす、
家内が大掃除を兼ねて、年に6泊7日前後で5回ぐらい母宅に泊りがけで行っている。

家内の母は昨年の12月から足腰が衰え、病院の指導で杖(つえ)を使い歩いたりしてきた。
そして介護保険の行政サービスのアドバイスで、
家の中でベット、お風呂場、トイレ、小庭の出入り口などに、手摺(す)りを設置したり、
これから不要と思われる日常の備品、洋服など大幅に処分する為に、
家内の滞在は少し長くなっている。

このように家内は孤軍奮闘しているが、この間は私は『おひとりさま』の生活となり、
のんびりと気ままな独り住まいをしている。


平素の私たち夫婦の年金生活は、ご近所の方の奥様たちから、仲良し恋し、と好評を頂いている私たちでも、
いずれは片割れとなり『おひとりさま』となるので、
今回たまたま『おひとりさま』の生活となった私は、特別演習かしら、と思ったりしている。

平素の私は、煙草を喫う愛煙者のひとりで、スポーツは無縁で、
根がケチな性格なのか、駅前までの路線バスなどは乗らず、ひたすら歩き廻ったり、
遊歩道、公園などを散策するぐらいである。、

そして、お酒大好きだった呑兵衛の私は、一昨年の晩秋に何とか卒業して、
冠婚葬祭、国内旅行以外は週に一度ぐらいは呑むぐらいとなっているが、
このような齢ばかり重ねぐうだらな生活をしている私は、
私としては家内より早くあの世に行く、と確信をしている。

しかしながら、こればかりは天上の神々の采配にゆだねられているし、
まして、この世の中は、先のことは何が起きるか解からないので、
一年に何回かは、家内に先立だれた場合のことを考えたりしている。

私は家内と日頃から、葬儀、お墓のことも何度も話し合ったりしている。
葬儀は親族関係だけの家族葬とした後、お墓は樹木園に埋葬し、
それぞれ好きな落葉樹の下で土に還る、
そして四十九日が過ぎたら、その時の心情でお墓参りをすればよい、
とお互いに確認し合っている。

私は家内が亡くなった時は、世の中はこのようなこともあるの、
と茫然(ぼうぜん)としながら四十九日を終えて、樹木園に行き、埋葬をすると思われる。

そして私は、家事の全般の料理、掃除、洗濯などは、家内にお願いしていたので、
恥ずかしながら初心者の若葉マークのような身であり、戸惑いながら行うが、
何より長年寝食を共にし、人生の大半の苦楽を分かち合い、
気楽に安心して話す相手がいなくなったことが、何よりも困ると思ったりしている。


今回、たまたま『おひとりさま』となっているが、
朝一番に行うことは、台所にある市から配布されたカレンダーを見て、
『燃えるゴミ』、『燃やせないゴミ』、『ペットボトル』、『古紙』、『ビン』の日を確認して、
これに対応して、指定された道路に面した門扉に置いたりした。

そして、読売新聞の朝刊を読みながら、冷茶を飲みながら、
幼年期に農家の児として育ったので、齢はかり重ねた今でも、
ご飯と汁、おかずと香の物で成り立っていた庶民の『一汁三菜』としている。

私は単細胞のひとりなので、白米のご飯、ワカメの味噌汁、
そしてコブの佃煮、福神漬け、シャケの瓶づめ、海苔(ノリ)が10枚ぐらいが、
不変のように食べたりしてきた。

昼食はアイスコーヒーを飲みながら、レーズンロールのパンを5つばかり食べたり、
或いは菓子パンを食べたりしてきた。

夕食はスーパーで買い物をし、野菜コーナー、お惣菜コーナーの売り場で、適度に選定し、
冷茶を飲みながら食べたりしている。
そして、なぜかしら独りだと寂しいので、缶ビール500mlを2本だけ呑んだり、
ウィスキーのオンザロックを吞んだりしてきた。

洗濯に関しては、乾燥の機能がある洗濯機をオール自動セットに頼り、
日中のひととき、きまぐれに手抜きの部屋の掃除をしたり、台所で皿洗いをしたり、
夜の入浴の時間も、8時前後としてきた。

このような生活を過ごしてきたが、料理に関しては素材から焼いたり、煮たりすることは無く、
掃除も簡略に済ませてしまうので、家内のいる平素から落第生となっている。

そして作家の曽野綾子さんの『夫族の中で、生活者として無能な人・・』と銘言に、
私は叱咤激励されながら、小・中学生の時は劣等生であった私は、
やはり年金生活の劣等生かしら、と苦笑を重ねてきた。


このように年に5回ぐらいの『おひとりさま』の生活を私は体験してきたが、
今回は何かと慌ただしいのである。
NHKのテレビ・ニュースを視聴したりすると、
ロンドンでオリンピックが開催されている競技が、盛んに報じられているのである・・。

出場される日本代表選手団の代表選手、コーチ、監督、スタッフの関係者は、
日本の数多くの声援に応え、結果を出さなければならない重責に大変だなぁ、 と思ったりしてきた・・。

今回に選ばれた代表選手は、もとよりスポーツのそれぞれの競技に於いて、
国内で突出した優秀な選手で、国際の競技でも充分対応できる選手が選ばれた、
とテレビのニュースなどで、私は学んできた。

そして、それぞれの競技の中で選手は、たえまなく人一倍練習を重ねてきたと思われるので、
善戦をして下されれば良し、と私は思っているひとりである。

このようなオリンピック競技に余り興味のない私でも、
特にサッカー女子の『なでしこジャパン』だけは、一喜一憂してきたのであった。

恥ずかしながら『なでしこジャパン』を初めて知ったのは、
昨年の3月11日に東日本大震災で死者・不明者約2万人、そして福島第一原発事故で深刻な被害など、
余りにも悲惨な出来事が多く、私は動顚したり、憂(うれ)いたりし、
何かと重苦しい閉塞感の中、
『なでしこジャパン』が日本代表として、FIFA主催の世界大会優勝という快挙を成し遂げ、
私はサッカーに無知であったが、圧倒的な感銘を受けた・・。

この後、今回のロンドンでオリンピックが開催される中で、
これまでのオリンピックとして、最高位4位の成績だったので、
数多くの国民が、メダル獲得・・期待が高まり、
選手はもとより、監督、コーチ、関係スタッフの重圧は、大変な時期を過ごされた、
と私でも感じてきた。

こうした心情の私は、何かとテレビで放送されている『なでしこジャパン』の奮戦を視聴し、
決勝戦まで躍進されて、難敵アメリカに敗れたが、最高の熱戦に私は感銘を頂いたりした。
このように、いままでの『おひとりさま』の生活から、何かと時間帯も狂い過ごし、
年金生活の私でも、慌ただしく過ごし、微苦笑を重ねたりしている。

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