夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

歳を取ってからの住み替えは、一度の過ちが命取りになる、高齢者の私は学び、多々教示されて・・。

2017-09-02 14:40:09 | ささやかな古稀からの思い

先程、愛読しているネットの【現代ビジネス 】を見ている中で、
【 都市部のマンション売って田舎に住む、は最悪の選択だった 】と見出しを見たりした・・。

私は東京の調布市に住む年金生活のまもなく73歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
そして雑木の多い小庭の中で、古ぼけた一軒屋に住み、日常を過ごしている。

こうした中、人生の最期を迎える時まで生活する終の棲家
ついのすみか)についても、
色々とめぐらしてきたが、
恥ずかしながら何かと無知なことが多く、
今回の標題《・・都市部のマンション売って田舎に住む、は最悪の選択だった ・・》
やはり残こされた老後生活の中、選定を誤れば取りつかなく困苦するので、少しでも学びたく、精読してしまった。

やがて記事を読み終えた私は、知らなかったこともあり、多々教示された・・。
             
この記事の原文は、『週刊現代』の2017年9月2日号に掲載された記事のひとつであり、
【現代ビジネス 】に8月30日
の配信された記事のひとつであり、無断ながら大半を転載させて頂く。

              

《・・
☆「田舎へ移住」の悲惨な末路

長い勤め人生活を終えて、老後は気ままに暮らしたい。
それに合わせ、住まいも移りたいという人は多い。
だが、安易な住み替えほど、人生の設計図を狂わせるものはない。


「最悪の住み替えのパターンは、もともと住んでいた都市部のマンションを売却して、
田舎に土地を買って移住することです。


のんびり空気のいいところで、暮らしたい気持ちはわかりますが、
100歳まで生きることを考えた場合、病気のリスクは避けられない。
地方に本当に満足できる病院施設があるかどうか疑問です」(不動産経済研究所特別顧問・角田勝司氏)


マンションを賃貸に出して、田舎に住んでみるのなら、まだいい。
だが一度買い替えてしまえば、有名なリゾート地であったとしても、価格は下がる一方。
いざ売りたくなっても流動性がほとんどなく、買い手が付かないこともしばしばだ。



では都心のマンションへの住み替えであれば、問題ないかといえば、そうは問屋が卸さない。


「戸建ての住宅を売って、都心のマンションに住み替えることを検討している高齢者も多いですが、
これも要注意です。


60歳を過ぎて住み替えるとなると、中古マンションになると思いますが、
よほど築浅で、利便性の高い物件でなければ、いざ売却しようとしても、なかなか売れない。

一方、土地付き一戸建ての場合は、価格さえある程度下げれば、わりとすぐに売れます」(角田氏)


最終的に老人ホームなどに移る際に、現金が必要になったとき、一番便利なのは一戸建てなのだ。


中古物件の場合、修繕積立金も、ばかにならない。加えて、
今後10年、20年で建て替える必要がある物件も多い。
80歳、90歳になったときに、建て替えの話し合いや交渉に参加するのは、ひどく骨が折れるだろう。

              

☆リフォームも慎重に

では今住んでいる家をリフォームして、住み続けるという選択肢はどうだろう? 
はそこにも思わぬ罠が潜んでいる。


「これまでは30代で家を買い、定年後に大規模リフォームというパターンが多かった。
しかし、人生100年時代になると、60代でリフォームしても、
亡くなる前にもう一度修繕が必要になる可能性が高い。

本当にリフォームする必要があるのか、高齢者施設に入る準備金を蓄えたほうがいいのか、
思案のしどころです」(ファイナンシャル・プランナーの大沼恵美子氏)


「とりあえずバリアフリーにしておこうと、安易にリフォームする人が多いですが、
これは無駄が多い。
いざバリアフリーが必要になったときには、自宅を出て、施設に入ることがほとんどだからです。


また、手すりなどをたくさん付けてしまうと、
売却したり賃貸に出したりするときにも、障害になる。

介護のために浴室などを広くしても、そんな設備を必要としている買い手などいません」
(ファイナンシャル・プランナーの鈴木暁子氏)



高齢者の住み替え需要に呼応して、最近増えてきているのが、高齢者向けの分譲マンションだ。

サービス付き高齢者住宅は、賃貸契約だし、介護付き有料老人ホームも、利用権を買うだけだが、
分譲マンションなら所有権が持てるし、相続することもできる。
資金に余裕があればいいこと尽くめに思えるが……。


「相続しても、子供が規定の年齢に達していないと入居できないし、
そもそも子供が入りたいと思うかどうか……。

固定資産税に加えて、普通より割高の維持管理費もかかる。
しかも市場が小さいので、売りたいと思っても、なかなか売れない可能性が高い」(前出の鈴木氏)


歳を取ってからの住み替えは、一度の過ちが命取りになる。
十分慎重になりたい。・・》


注)記事の原文に、あえて改行を多くした


              
私たち夫婦はお互いに厚生年金とわずかな企業年金を頂き、程ほど貯金を取り崩しながら、
ささやかに過ごしている。

私たちは東京の世田谷区と狛江市に隣接した調布市の片隅の地域に住み、
住宅街が広がる中で、少しばかり広い雑木の多い小庭の中、築後39年の古惚けた戸建に住んでいる。

そして私の生家も近くにあるので、私自身としてはこの地域に住んで、早や67年が過ぎている。

最寄駅としては、京王線の場合は、『つつじが丘』、『仙川』の両駅は徒歩15分である。
或いは小田急線の場合は、『喜多見』、『狛江』の両駅は徒歩20分となり、
そして私が長年通勤で利用した『成城学園前』駅は徒歩30分となっているが、
何かしら京王線と小田急線にサンドイッチされたかのような辺鄙(へんぴ)な地域に住んでいる。

いずれの最寄駅までの路線バスの利便性は良い所で、たとえば都心の新宿のデパートに買物に行っても、
電車を利用すれば、我が家よりデパートの店内に45分ぐらい、
或いは東京駅でも我が家から一時間前後となっている。
                

私は民間会社の中小業のある会社で35年近く奮戦し、2004年(平成16年)の秋、定年退職となり、
多々の理由で年金生活を始めたが、平素の買物ぐらいと思い立ち、私は自主的に買物の担当となったりした。

そして家内から依頼された品を求めて、私は独りで歩いて7分前後にある最寄のスーパー2店か、
或いは最寄駅まで歩いて、数多くスーパー、専門店で買い求めたりしている。

最寄駅までは、利便性ある路線バスは頻繁に走行しているが、季節のうつろう情景を眺めたり、
歩くことは何よりの健康の源(みなもと)と信愛している私は、原則として路線バスに頼らず、
ひたすら歩いて往還している買物メール老ボーイとなっている。

そして買物メール老ボーイの責務を終えた後、帰宅後も私は独りで外出して、
自宅から3キロ以内の周辺にある遊歩道、小公園などを散策して、季節のうつろいを享受している。

こうした根底として、もとより健康でなければ、自身の日頃のささやかな願いも叶わないので、
いつの日にか認知症、或いは脳梗塞などの難病に遭遇したら、困窮するので、
ひたすら歩き、ときおり大股で歩いたり、或いは足早に歩くことが多くなっている。
       
そして70代の三年生して、心身共に自立し健康的に生活できる健康寿命を意識して、
確かな『生きがい』と『健康』、そして『気力』を持続できるように、
ときおり願いながら歩いたりしている。

             
          
過ぎし私の40代の頃、ひとつの夢を漠然とし考えたりしたことがあった。

私たち夫婦が住んでいる住宅街のそれぞれ住宅が密集し、ともすれば何かしら息苦しい住宅街より、
解放感のある地方の山里に、と想いを馳せたりした。
       
たとえば八ヶ岳の別荘地の分譲地などで、のんびりと生活することを夢想したりした。

しかしながらこの当時の私は、都心に通いサラリーマンの身であるし、
住んでいる一戸建ての住宅ローンも多額に残っていたので、
もとより収入を別途に挙(あ)げる自信はなく、夢だよねぇ、断念した。

             

やがて50代の後半になると、山里に300坪前後の土地を求め、
落葉樹のクヌギ、コナラなどの中、平屋建ての30坪ほどに住むことも考えたりした。

この当時は住宅ローン等の返済を終えていたので、
定年退職する60歳になった時は、自宅を売却して買い求めて、
老後の生活資金を配慮した場合でも、何とか出来ると思ったりした。
          

こうした私の根底には、私の住んでいる近くに私の生家もあり、
私は1944年(昭和19年)の秋に農家の三男坊として生を受けた。

そして私が小学校に入学した1951年(昭和26年)の春の当時、
祖父、父が中心となって、小作人だった人たちの手助けを借りて、程ほど広い田畑などを耕していた。

或いは祖父の所有していた広い田んぼの中には、小さな川が流れたり、
湧き水もあり、竹林、雑木林が母屋の周辺にあった。

そして母屋の宅地のはずれに土蔵、物置小屋と称した納戸小屋が二つばかりあり、
はずれに小さな稲荷を保有して、この地域の旧家は、このような情景が多かった・・。

このような生家は、周辺は平坦な田畑、竹林、雑木林などが拡がり、
少し離れた周辺はゆるやかな丘陵であり、国分寺崖、と学校の先生たちは称していた。

その後、私が1953年(昭和28年)の小学2年の三学期に父が病死し、
翌年の1954年(昭和29年)の5月に祖父も他界され、
生家は大黒柱の2人が亡くなり、没落しはじめた・・。

そして1955年〈昭和30年〉の頃から、都会の人たち達が周辺に家を建てられ、
私が小学校を卒業した1957年(昭和32年)であるが、
この頃になると都心に勤める方のベットタウンとなり、新興の住宅街に大きく変貌した。

                    

私は消えてしまった故郷の情景、時代の変貌に戸惑いながらも愛惜感を秘め、
このような私の思い、漠然とした山里に平屋建ての生活を家内に相談したら、
日常生活の買物、交通・病院などの利便性から、反対された。

『貴方の好きな本屋さんだって、今は歩いて行ける範囲ょ・・まして、スーパーなどの買物だって・・』
と私は家内に言われたりした。

やがて具体的に指摘されれば、私は確かに好きな音楽CDとか、映画のDVDを購入する店、
或いは本屋に寄って、単行本、新書本、文庫本、雑誌コーナーを見て、興味を持ったのに手を取ったりして、
やがて買い求めたりする空気が好きで、ここ50年の習性のようになっている。

そして時折お洒落(しゃれ)た居酒屋に入店して、知人と談笑するも欠かせなくなっている・・。

『貴方、60代の心身元気なうちは良いけれど、70代頃からの身体が弱ってきた時の事も考えて・・』
と私は家内に言われたりした。

確かに山里に住めば、自動車は必須事項だし、買物も一週間まとめて購入し・・と思ってきたが、
身体の弱った時の通院、そして都心の郊外の文化と利便性には勝てない、と断念した。

             

こうして私の淡き夢も消え、定年退職後の年金生活の中、住宅街の密集地から抜け出して、
我が家より3キロ範囲の遊歩道、小公園、公園などをひたすら歩き、
季節のうつろいを享受したりしてきた・・。

或いは家内との共通趣味のひとつの国内旅行で、各地域の観光ホテルに滞在して、
周辺の山里、街はずれ、街中を歩き廻り風土、文化を学び、
その地の景観に心身共にゆだねて、遊学したりしている。

                       

今回の記事を読み終わった後、特に《・・定年後に大規模リフォームというパターンが多かった。
しかし、人生100年時代になると、60代でリフォームしても、
亡くなる前にもう一度修繕が必要になる可能性が高い・・

・・本当にリフォームする必要があるのか、高齢者施設に入る準備金を蓄えたほうがいいのか、
思案のしどころです」・・
》私は学び、微苦笑させられた。

我が家は、私が定年退職する数年前、雨戸、外壁、垣根、門扉など最小限にリフォームをしたりした。

そして昨今、古惚けてしまった家に住んでいるが、少しペンキが剥がれかかった窓枠などを見たりして、
たとえ家を建て直すと、少なくとも数千万円を要し、老後資金が乏しくなり、
訪れたい国内の各地にも旅行費の捻出に、困苦すると思われるので、やむなく私は微苦笑したりしている。

そして我が家の固定資産税は土地が毎月3万円ぐらい、老朽化した家は毎月5千円ぐらいと評価され、
四半期毎に納入しているが、当面この状態で過ごしたいよねぇ、と私たち夫婦は話し合いながら、微苦笑したりしている。

こうした中、私たち夫婦は、年に数回は都心のデパートに買物に行ったりしているが、
私たちは人出多い中、齢を重ねるたびに苦手意識となっている。

そして帰路、最寄駅のひとつ『成城学園前』駅で下車した後、
付近の食事処で遅い昼食を頂きながら、ほっとしているのが実感となっている。

何よりも安楽なことは、自宅の居間で小庭の春夏秋冬を明晰に表現する落葉樹を眺めながら、
私たちは談笑したりする時である。

このような心情を重ねてきた私は、殆どの御方は、長らく住まわれた地域が、
それぞれの過ごしてきた出来事の思いもあり、愛惜も加味され、何よりも安楽な地、と私は感じ深めている。

             

しかしながら私たち夫婦は、いつ日にかどちらかが足か腰が衰えてきた時、
やむなく自宅を売却して、駅の近くにあるマンションのコンパクトサイズを買い求めて、
晩年期を過ごしたい、と思ったりしている。

或いは介護を要する身となった場合、漠然としながらも介護施設を話し合うこともあるが、
こうしたことに遭遇することは、自助努力も必要であるが、こればかりは神様か仏(ほとけ)さまの采配による、
と私は思い深めているひとりである・・。


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