先程、読売新聞の基幹公式サイトの【ヨミウリオンライン】を見ていると、
『「孫疲れ」を防ぐ親子の付き合い方』と題された見出しを見てしまった。
私は東京の調布市に住む年金生活のまもなく73歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、たった2人だけの家庭であり、もとより孫もいないので、
実感がなく、少子高齢化の加速する今日、ときおり私も責任を感じる時もある。
こうした中、私の友人、知人などと懇親会で談笑する中、
『孫は可愛いが・・3時間ぐらいあずかると疲れてしまうょ・・』
と私は聞いたりしてきた。
或いは私は独りで公園などに散策して、休憩でベンチに座ったりしている時、
ある日、若きママがベビーカーで、一歳前後の男の児を乗せてきた・・。
まもなく男の児は、歩き出して、笑いながら私の方に手を振ったりした。
私は微笑みながら少し手を挙げて振ったりした。
そして私は、あどけない笑顔、しぐさに、100万ドルの笑顔だよねぇ、と瞬時に心の中で呟いたりした。
まもなく若きママが私に近づいてくると、
『あどけなさ・・可愛いですねぇ・・』
と私は微笑みながら若きママに言ったりした。
やがて若きママが、男の児に、
『おじさんに・・バイバイしましょうねぇ』
と言ったりした後、男の児は私に手を振りながら、ベビーカーに向かって歩いた。
こうしたような私の体験は幾たびもあり、友人、知人から孫可愛いことを思い重ねたしてきた。
昨今、祖父母にとって、「孫疲れ」の話題が新聞、雑誌などで私は読んだり、
友人、知人からも私は聞いたりしてきたので、今回の記事を精読してしまった。
この記事の原文は、22年間にわたり電話相談室に勤務される中で、
子育て・家族問題・医療・心理・教育関係を担当し、2万件の相談を受け、
現在、フリーライター、エッセイスト、評論家として新聞、雑誌、テレビなどで活躍され、お孫2人いて、
「団塊世代の孫育てのススメ」(中央法規)などを上梓された宮本まき子の寄稿文である。
そして【ヨミウリオンライン】に9月9日に8月22日に配信され、 無断ながら転載させて頂く。
《・・「孫疲れ」を防ぐ親子の付き合い方
国や自治体が、子育てに「祖父母」を活用する取り組みを広げようとしている。
しかし、高齢者にとって孫の育児は体力的にきつく、出費も増えるほか、
自由な時間を奪われるなどの負担もあり、最近では、「孫疲れ」という言葉も生まれている。
孫の育児経験もある、家族問題評論家の宮本まき子さんは、
当事者間のルール作りなど、祖父母の負担を減らす方法を提案する。
☆「孫育」に疲れる高齢者
第一生命経済研究所が孫のいる55~74歳の男女1000人を対象に行った調査(2015年7月公表)によると、
子どもやその夫・妻に頼まれて、孫の面倒をみた経験のある人は66.4%で、
同居や30分以内の距離に住むケースに限れば、80%を超えた。
しかし、元気に駆けずり回る孫と付き合うのは大変だ。
最近の高齢者は見た目が若く、活動的な人が多いため、
子どもたちに体力や気力が有り余っていると勘違いされやすい。
あてにされて「フルタイム」で孫の世話をすることになる祖父母たちは、
実は子どもたちの晩婚・晩産化のせいで、
前の世代より10年以上遅く孫の育児を始めることになる。
体力・気力は、簡単には続かない。
「健康寿命が残り少ないのに、行動を制限される」といった欲求不満から、
心がうつうつとネガティブになる人もいる。
「孫疲れ」などという言葉も生まれている。
☆あてにされる老後資金
現在の祖父母世代は、質素な暮らしに慣れていて、
貯金を浪費せず、年金を受給しつつ、リタイア後も稼ぐ人が珍しくない。
だから財布も何かとアテにされるようだ。
電通が2012年に行った調査によると、孫のための年間支出額は平均で約11万円。
孫が1人だと8万8522円、孫が3人になると12万8964円となっている。
孫の行事や家族イベントの出費も、祖父母頼みが多数派だ。
七五三の祝い、入園・入学祝い、誕生日祝い、お年玉・・と6人の孫に平等に渡していたら、
年間で100万円の「孫出費」になってしまい、打ち切りたくて難儀しているという話も聞く。
資産に余裕があって、好んで出費している人はいいだろうが、
2016年の「高齢社会白書」によると、
65歳以上の高齢者世帯の平均年間所得は、300万5000円で全世帯平均の半分強。
祖父母世代の多くは、孫への出費で、実は大変な思いをしているのである。
◇老後の時間を奪われる
戦後間もない頃まで、日本では
「息子や嫁は外で稼ぎ、祖父母が家事・育児をする」というライフスタイルが珍しくなかった。
しかし、高度成長とともにアメリカ式の「親が主体になる子育て」が推奨され、社会に定着した。
その担い手は、主に女性に任せられていた。
今の祖父母世代は、アメリカ式の子育ての第一世代で、
自分のやりたいことは後回しにして、仕事や育児に奮闘した人たちなのである。
子どもを独立させ、仕事からリタイアしてようやく得た
「自分のための自由時間、自由なお金」を、今度は「孫育て」に奪われようとしているのだ。
☆若い世代が親を頼る理由
若い世代の「親頼り」も、祖父母が孫育てを担う一因になっている。
リサーチ・アンド・ディベロプメント(本社・東京)が
2012燃3月に首都圏の在住者を対象に行った調査によると、
親(祖父母)が独立した子ども世帯のために行った支出の平均額は3年間で約162万円。
年間で50万円以上を援助していたことになる。
ちなみに、支出内容の1位はやはり「孫の小遣いやプレゼント」で、全体の約66%を占めた。
内閣府が2013年度に行った子育てに関する意識調査で、
配偶者のいる20~49歳に聞いたところ、
祖父母による孫の育児や家事の手助けを80%強が望んでいた。
具体的には「遊び相手」から「日常生活上のしつけ」「家事全般」「病気の時の看病」
「通園の送り迎え」までを挙げており、手助けどころか、
経験者に完璧な「子育て」を期待しているようにも見みえる。
しかし、そうは言っても若い世代が、祖父母の「孫育て」に頼らざるを得ない状況も理解できる。
共働きをしなければ、生活費、教育費を賄えそうにないという不安があるからだ。
特に女性の雇用は「一億総活躍」の掛け声とは裏腹に、
出産を契機に体よくリストラされたり、復職を拒まれたりといった話も耳にする。
育児休業を短期間で切り上げ、早めに職場復帰するために
赤ちゃんを安心して託したいと考えた場合、
最短で最安の預け先はやはり、甘えられる親たちになる。
先に紹介した第一生命経済研究所の調査で、
祖父母の約80%が「子育ては親自身が行うべき」と答える一方で、
約70%が「孫の世話は大変だが、娘や息子のためには引き受けるべきだ」と回答しており、
複雑な心境が垣間見える。
祖父母も、わが子の窮状を見かねて、支援を引き受けてしまうらしい。
3世代同居住宅に改修する際のリフォーム減税を設けるなど、
政府は、祖父母世代との同居推進を、少子化対策の柱の一つに掲げる。
各自治体も親との同居の際に、住宅新築の資金援助をする取り組みなどを行っている。
これらも育児負担の軽減による少子化対策の一環として位置づけられている。
しかし、私には「親心」に便乗して、
祖父母に育児を「丸投げ」しているように見えてならない。
10数年前、ある子育て支援事業の会合に出席した際、
官僚が祝辞を読んだ後に
「他人や箱ものに頼らずとも、おばあちゃんという人的資源がある」
と小声で“本音”をもらすのを聞いた。
政府の認識はしょせん、その程度のものなのかと思った。
本気で少子化対策を推進するなら「乳幼児皆保育制度」をつくり、
子育てをもっと社会化するべきだと私は思う。
同居・近居をすすめるだけでは、解決にはならないのではないか。
◇支援は「できる範囲で」を徹底
では、どうしたらよいのか?
「孫育て」に関する祖父母の負担をこれ以上、増やさないことだ。
そのために、娘や息子は、祖父母に孫の世話を頼む際には、
同時に必ず保育園など、育児の代替施設を確保し、
祖父母の孫育てが「フルタイム」にならないように注意すべきだ。
保育施設との両輪でやっていけば、「パートタイム孫育て」になって、
「疲れ」も軽減するし、余裕をもって、触れあいも楽しめるはずである。
お金の話にも注意したい。
祖父母としては、無理して見えを張った出費でも、
もらう方は「遺産の前渡し」程度の発想で、
「まだあるはず」と過剰に期待したりするケースがある。
思惑の違いで「金の切れ目が縁の切れ目」にならないよう、
祖父母世代は、娘や息子に「自分たちの老後資金計画」をアピールし、
双方の経済状態の情報を共有しよう。
娘や息子たちは、援助を「あれば幸い」という程度に思い、
祖父母の方も見えを張らずに、身の丈に合った暮らしを、孫たちに見せればよいのではないか。
☆祖父母は大人のモデルに
「孫育て」という行為そのものは、祖父母にとっても、娘や息子にとっても、
そして孫にとっても、多くのメリットがあるものだ。
だからこそ、なくしてはいけないし、
その一方で、過度な負担にならないようルール作りが必要なのである。
子どもや孫を育てる最終目標は、
「自尊心を持たせ、どのような環境でも、生き抜く能力を身につけさせる」
ことだと思う。
祖父母は意識的に、親とは違うスタンスに立って、大人モデルの一つになってほしい。
豊富な人生経験を伝えることもできるし、スキンシップも十分にした上で、
「○○ちゃんが大好き。よくできたねぇ、えらい! すごい!素敵(すてき)!」
とほめ言葉のシャワーを浴びせて、やる気や達成感、自尊心の芽を育てるのも良いと思う。
50年後の孫の姿は、見られないかもしれないが、
彼らの幸せな人生を夢見ることは、確実にできる。
それを真に願う心こそ、「孫育て」の真骨頂なのだから。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
私の知人の男性は、娘家族と二世帯同居する家で、
現代は、息子、娘さんも殆ど共稼ぎしている時代であり、やはり娘さんも働いている。
そして小学2年生の孫息がいて、知人の男性は、学校の防犯バトロール担当を自主的にされている。
私は散策している時に、知人の男性と出会い、
『大変ですねぇ・・』と私は言ったりし、
『まぁねぇ・・』と知人の男性は、微苦笑しながら応(こた)えたりした。
或いは、地方に住む友人は、OB会の懇親会が都心で開催されているが、
以前は福岡空港から航空機、そして当日の夜は都心で一泊する行程で参加して下さったが
10年前に孫ができてからは、何かと孫にもお金がかかるょ、と欠席となっている。
私は孫がいないので、こうした実情は疎(うと)く、発言権はないが、
祖父母にとっては、孫の「あどけない笑顔、しぐさ」と「孫疲れ」に揺れる思い、
多々教示させられたりした。
今回、特に学んだことは《・・子どもや孫を育てる最終目標は、
「自尊心を持たせ、どのような環境でも、生き抜く能力を身につけさせる」
ことだと思う。・・》
お孫さんの自己形成は、もとよりご両親のまごころある愛情に育(はぐく)まれることであるが、
祖父母のしぐさ、表情、言葉づかいなどを見たりして、多大な影響をもたらし、
重責ですねぇ・・と感じ深めたりしている。
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