先程、長らく愛読しているネットの【NIKKEI STYLE】を見ている中で、
『 家族が認知症になったとき、やってはいけないNG行動 』と見出しを見たりした。
私は東京の調布市に住む年金生活の73歳の身であるが、
家内は今年誕生日を迎えると68歳となり、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの高齢者夫婦の家庭である。
《・・家族が認知症になったとき、やってはいけないNG行動
認知症の人を傷つけ、症状を悪化させてしまうことがある。
どのような行動がNGなのか。
東京都健康長寿医療センター研究所 福祉と生活ケア研究チーム研究員の伊東美緒氏の話を基に解説する。
☆細かい指摘や小言は、逆効果
認知症の初期では、まだ認知機能が保たれているので、一人でも日常生活を行える。
しかし、何事も完璧にこなせるというわけにはいかない。
例えば、認知症になると、初期の段階から、
燃えるごみの中にアルミ缶を入れてしまう、食器に洗剤が付いたまま、うっかり食器かごに
上げてしまうといったささいな失敗が、増えてくる。
問題は、そんなときの家族の対応だ。
失敗が何度か続くと、「ゴミはきちんと分別してよ」、
「ちゃんと洗剤を落とさないとだめでしょう」と、細かく指摘してしまいがち。
家族としては、きちんとした生活に戻ってほしくて言うわけだが、
この行為は、むしろ逆効果になると東京都健康長寿医療センター研究所の伊東美緒氏は話す。
「認知症の初期は、ご自身だけでなく、ご家族も認知症を認めたくない傾向があります。
そのために、ご家族がしてしまう行動の中には、
認知症の人を混乱させてしまうものがあります。
失敗を細かく指摘する行為も、その一つです。
認知症のタイプにもよりますが、アルツハイマー型認知症の場合、
実際にはできていなくても、自分ではちゃんとできているつもり、という場合が少なくありません」と伊東氏。
つまり、家族がよかれと思って言ったことでも、認知症の本人にとっては、
「私が食器を洗ってあげているのに、なんで文句ばかり言うんだろう」と納得できない状態なのだ。
これが続くと、「うるさい!」という反応になって、口論につながってしまう。
「認知症の人は、言語機能も衰えてくるので、口論になっても、言葉数では、なかなか勝てません。
そのため、イライラが募り、『もういい、出ていく』と飛び出してしまったり、
あるいは“自分では、やっているはずなのに、私はおかしいのだろうか”と不安が募って、
うつ状態に陥ってしまうこともあります」と伊東氏は話す。
☆よかれと思ってやらせる「脳トレ」も、逆効果になることが…
脳トレを無理強いするという行為も、初期の認知症で家族がしてしまいがちな行動だと、
伊東氏は指摘する。
家族としては、脳の機能が落ちないように、あるいは元に戻るようにと、
必死の思いで、脳トレ本などを買ってくるわけだが、
子供がやるような計算ドリルをやらされることに、本人が乗り気でない場合も少なくない。
「認知症のご本人が、好きで、脳トレに取り組むならいいのですが、
周りがあれこれ強制すると、それがストレスになってしまいます。
また、計算などは徐々にできなくなってくるので、
最初は3ケタの計算ができていたのに、2ケタしかできなくなり、
2ケタも難しくなってくるのを、計算ドリルをすることで、本人に気付かせることになります。
そうすると、ああ、こんなこともできなくなってしまったと落ち込んでしまい、
それが、うつ状態を引き起こす、きっかけにもなりかねません」と伊東氏は話す。
3ケタの計算ができなくても、老後の生活は十分していける。
それよりも「3ケタの計算ができなくなった」と落ち込むほうが、
認知症の人にとっては、悪影響なのである。
☆口論によるストレスを減らす工夫がお互いのため
「認知症の初期の段階で、ご家族に意識していただきたいのは、
認知症は、特別なものではないということ。
年を取れば、うっかりゴミを出し間違えることなんてあるよね、
とゆったりと構えることが大切なのです」と伊東氏は話す。
燃えるごみにアルミ缶が入っていたら、家族がこっそり出しておく。
食器に泡がついていたら、こっそり水洗いしておく。
家族がフォローすることで、口論が減る。
口論を減らすことは、認知症の本人だけでなく、家族にとってもストレスを減らすことにつながる、
というわけだ。
「そうはいっても、ぶつかってしまうこともあると思います。
そんなときは、自分を責めないことが大切です。
またやってしまったと落ち込まれるご家族がいますが、
家族だから、ぶつかってしまうのは、しょうがないと思うことも大事です」と伊東氏。
☆周囲に隠すデメリットより、隠さないメリットの方が大きい
もうひとつ、初期の認知症に限らず、認知症全体に関わる大きな問題がある。
それは偏見だ。
近年、認知症の情報が、テレビや新聞、インターネットなどで紹介されるようになり、
認知症に対する意識はだいぶ変わってきた。
しかし、いまだに認知症に対する偏見があり、隠してしまう家族も少なくない。
近所にはもちろん、地域包括支援センターや医療機関への相談もしない。
伊東氏は、「認知症は、隠そうとすればするほど、苦しくなります」と話す。
「狭い空間で、少ない家族と四六時中、一緒に過ごし、
同じことを繰り返し言ったり、聞かれたりするようになるわけですから、
ストレスも大きくなり、口論も絶えなくなります」
また、認知症を隠すということは、
家に閉じ込めて、出さない行為に、つながっていくと伊東氏は指摘する。
「例えば、アルツハイマー型認知症の場合、じっとしていられないという特徴があります。
一人で勝手に外に出て、迷子になると困ると思って、
家族がちょっと買い物に行くときに、部屋に鍵をかけてしまうのです。
本人は、じっとしていられないのに、じっとしていなさいと言われるので、
意地でも出ようとします。
ドアから出られないなら、窓からという感じで、危険な出方をしてしまうこともあります。
そして、そこから逃げようと思うので、遠くへ行く徘徊(はいかい)になってしまいます。
閉じ込められる恐怖心がなければ、その辺を回って戻ってくることがあるのですが、
閉じ込めようとすると、症状を悪化させてしまうのです」と伊東氏。
認知症が進行して、生活障害が出てくるようになると、外から見ても変化が分かるようになる。
その結果、近所から、「あの家は、いつも大声でけんかしている」、
「ゴミがたまっているようだ」と苦情が出て、ようやく地域包括支援センターや行政が介入するようになる。
「認知症は、誰にでも降りかかってくる問題です。
親、親戚、近所、自分自身がなる可能性があるので、
うちの母が、うちのおじいちゃんが、というように、
ご近所同士で情報を提供し合い、助け合っていくことが、これからは必要になってくると思います」
と伊東氏は話す。
☆周囲に話すと、サポートを得られやすくなる
周囲に話すことで、良好なサポートを得た例として、伊東氏は、
「認知症になった男性の娘さんが、
『父が認知症で外に出てしまうので、ご迷惑をおかけするかもしれません。
もし外で見かけたら、家に帰るよう声かけをしていただけないか』
と、自治会の集まりで、お願いしたケース」を紹介してくれた。
その男性は、認知症になる前までは、自治会長をやっていて人望も厚かったという。
娘夫婦は共働きで、日中に家にいられない。
見栄を張っている場合ではないということで、助けを求めたのだ。
すると、「会長さんには、以前お世話になったので、できることはやらせていただきます」と言って、
多くの人が、声かけだけでなく、わざわざ家まで来て見守りをしてくれたり、話し相手をしてくれたという。
それだけでも、ありがたい話だが、地域の人の協力を得られたメリットは、それだけにとどまらない。
そのおかげで、娘さんがやらずに済んだことがあるのだ。
それは「介護離職」だ。
「大切なのは、割り切れるかどうか。
もし、協力を求めなければ、娘さんは仕事を辞めるしかなかったでしょう。
しかし、介護で仕事を辞めてしまったら、介護が終わった後の生活は、どうなるのでしょうか。
その後の生活設計、自分の人生を考えたら、認知症を隠すのではなく、
周りに相談する方が、利があることは明らかです」と伊東氏は話した。
☆日ごろからのご近所との関係作りが生きてくる
伊東氏は「ただ、自分が認知症になった場合を考えると、
以前から、ご近所と仲が悪ければ、協力など得られないでしょう。
つまり、若いうちにどれだけ、ご近所付き合いをうまくやってきたか、
地域に貢献してきたかということも、大切になってきます」と話した。
近年、子供の声がうるさいといった、ご近所トラブルも多いようだが、
うるさいと怒鳴り込む前に、「待てよ? 将来、助けてもらうかも」と考えたら、
「元気がいいね。お母さんは大変ですね」と言えるのではないだろうか。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
私は民間の中小業のある会社に35年近く奮戦し、2004年(平成16年)の秋に定年退職後、
多々の理由で年金生活を始めた。
こうした中で、午前中のひとときは、家内から依頼された品を求めて、
私は独りで歩いて7分前後にある最寄のスーパー2店か、或いは最寄駅までひたすら歩いて、
数多くスーパー、専門店で買い求めたりしている買物メール老ボーイとなっている。
そして買物メール老ボーイの責務を終えた後、帰宅後も私は独りで外出して、
自宅から3キロ以内の周辺にある遊歩道、小公園などを散策して、季節のうつろいを享受している。
こうした根底として、もとより健康でなければ、自身の日頃のささやかな願いも叶わないので、
いつの日にか認知症、或いは脳梗塞などの難病に遭遇したら、困窮するので、
ひたすら歩き、ときおり大股で歩いたり、或いは足早に歩くことが多くなっている。
今回、家族が認知症になったとき、やってはいけないNG行動、真摯に学び、多々教示された。
やがて私たち夫婦が、どちらかが認知症に遭遇した時、この格言を重ねて、
戸惑いながら、涙と笑いの中、過ごせればと感じ深めたりしている。
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