先程、ときおり愛読している朝日新聞社系の基幹サイト【AERA dot.(ドット)】を見ている中、
【 入院したら“病気”になった! 高齢者が陥りがちな5つの機能低下とは? 】と見出しを見てしまった。
私は東京の調布市の片隅みに住む年金生活の73歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの高齢者夫婦の家庭である。
こうした中で、私たち夫婦は幸運にも大病に遭遇せずに至っているが、
いつの日にか、どちらかが大病で入院することも、ないとは無念ながら断言できない。
このような心情を秘めた私は、今回《・・入院したら“病気”になった! ・・》と標題に、
病院は、病気を治療して、治して下さる処なのに・・どうしてなの、と思い、
そして《・・高齢者が陥りがちな5つの機能低下とは・・》を真摯に学びたく、
記事を精読してしまった。
この記事の原文は、『週刊朝日』の2017年10月3日に掲載されて記事のひとつであり、
関連の基幹ネットのひとつ【AERA dot.】に2017年9月29日に配信され、無断ながら転載させて頂く。
この機能障害は70歳以上の入院患者の3人に1人にみられるという報告もあり、
高齢者を診ている医師であれば、日常的に経験していると、山口さんは言う。
「高齢者医療に詳しい医師でも、完全に予防するのは難しい。
また、いったん発症すると、戻すのは簡単ではありません。
発症前の状態まで回復できるのはたったの3割で、
入院関連機能障害がきっかけで、状態が悪くなり、亡くなるケースもあります。
だからこそ、できるだけ外来や在宅での治療ですませ、
やむを得ない事情がない限り入院はさせない。
これが最近の高齢者医療の考え方です」
なぜ、入院関連機能障害が起こってしまうのか。
そこには“リロケーションダメージ”と“廃用症候群”という問題がある。
「リロケーションダメージとは、周囲の環境が変わることで、生じる心身の問題のこと。
入院に限らず、引っ越しや高齢者施設への入居などでも発症します。
特に認知症がある高齢者は、起こりやすいので注意が必要です」(山口さん)
入院中は、規則正しい生活になる一方、食事や就寝時間が決められ、
自宅で暮らすような自由は認められない。
また医師や看護師に終始管理されている状態が続く。
環境が変わったことによる居心地の悪さに、病気や治療のストレスが加わり、
不安や混乱などの精神症状をきたしやすいという。
リロケーションダメージで最も問題となるのは、“せん妄”だ。
意識障害の一つで、幻覚、興奮するといった症状が起こる。
原因は、脱水、発熱、多剤処方などさまざまだが、
入院もその一つで、入院中の認知症患者の3~4割に、せん妄がみられるという報告もある。
山口さんによると、このせん妄が、認知症の進行を早めるだけでなく、
認知症そのものを発症する、きっかけにもなるという。
「さらに入院中に、せん妄を起こすと、機能障害を改善するリハビリを拒否するようになるので、
ほかの機能障害が進むおそれもある。
死亡リスクを高めることもわかっています」(同)
もう一つの問題の、廃用症候群とは“安静(不動ともいう)がもたらす全身の機能低下”のこと。
藤田保健衛生大学七栗記念病院(津市)院長で、回復期リハビリテーション病棟協会会長の園田茂さんは、
「特に虚弱状態の高齢者にみられる症状」と話す。
具体的には、次の五つの機能低下がよくみられる。
【1】筋肉
筋肉を使わないことで、筋力が低下。
手足が痩せて細くなり、歩行などが難しくなる。
海外の報告では、2週間の安静で筋肉が2割以上落ち、
以前と同じ状態に戻すまで、リハビリで6週間かかったという。
【2】関節・骨
関節の周りは、コラーゲンなどの結合組織で覆われており、
動かさないでいると、それらがくっついて固まってしまう。
“拘縮”という状態で、膝が曲がりにくいなど可動域制限が起こってくる。
「筋肉と違い、一度固まった関節を元どおりにするのは難しい。
ですから、拘縮を起こさないことが大事になります」(園田さん)
骨は、骨を作る骨芽細胞と壊す破骨細胞の働きで、常に新しく生まれ変わっている。
体を動かさずにいると刺激が少なくなり、壊す細胞が活性化する。
そのため、骨がもろくなる骨粗しょう症になりやすい。
【3】心臓
寝たままだと血管内の水分が血管外に漏れてくるため、
体内を巡る血液の量が減り、酸素や栄養が不足する。
それを元に戻そうと、心臓の動きが通常よりも速くなり(頻脈)、動悸などの症状が出てくる。
【4】肺
横になると、重力で下がっていた肝臓や腎臓などの臓器が、肺のほうに寄ってくる。
肺が圧迫されるため、呼吸機能が落ち、肺炎などのリスクも高まる。
【5】腸
動き(蠕動運動)が悪くなるため、便秘やおなかの張りなどの症状が出てくる。
食べものの通過障害が起こり、イレウス(腸閉塞)を起こす危険性も。
栄養状態も悪くなるため、虚弱がさらに進んでしまう。
「そのほか、ベッドの上で寝たままでいると、脳への刺激が減るため、
頭の回転が遅くなり、認知機能の低下につながります。
床ずれができる、体力がなくなる、
血液がうっ滞して血栓ができやすくなるなど、廃用症候群の悪影響は全身に及びます」(同)
こうした入院関連機能障害は、元気な高齢者には起こりにくく、
余力が残っていない虚弱な高齢者で起こりやすい。
前出の山口さんに聞いた危険因子は、下記のとおりだ。
【入院関連機能障害の危険因子】
□高齢(80歳以上)
□「電話をする」、「買いものをする」、「食事の準備をする」、「家事をする」、「洗濯をする」、
「電車やタクシーに乗る」、「正しく薬が飲める」、「お金を管理できる」のうちの3項目以上で、
周りの助けが必要になる※1
□立ったり、歩いたりができない
□「食べる」、「移動する」、「洗顔や歯磨き」、「トイレで用を足す」、「入浴」、「歩行」、
「階段の上り下り」、「着替え」、「排便コントロールができる」、「排尿コントロールができる」のうち、
2項目以上で周りの助けが必要になる※2
□がんの転移、脳卒中の既往がある
□認知症が進行している
※1 手段的ADL(日常生活動作) ※2 基本的ADL
(山口さんの取材から編集部でまとめたもの)
「年齢が高い人、入院前から自立が難しく、介護を必要としていた人、
過去に脳卒中などの病気にかかったことのある人は、気を付けたほうがいいでしょう」(山口さん)
入院の状況によっても、入院関連機能障害の起こりやすさは変わる。
例えば、心臓病やがんなど、手術日が決まっている予定入院より、
肺炎など急病で入院するほうが起こりやすい。
あらかじめ入院関連機能障害の対応についての説明がないぶん、心構えができていないからだ。
また、入院期間が長びくほどリスクは高まり、症状が悪化しやすい。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
記事を読みがら、私は幾たびも動顛しながら、多々教示された。
私は若き40代で、ギックリ腰が悪化して、救急車で病院に搬送されて、
28泊29日間の入院生活を体験した。
こうした中で、退院する前の数日間、外出できる許可を頂き、
入院している病院の1キロ周辺を家内と共に散策した。
しかしながら最初は、私の数日間、外出できる足取りは筋肉の衰えを実感し、
うつろな表情で歩いたりし、翌日からは院内の階段をあえて歩いたり、回復に努めたりした。
もとより若かった年代であり、今回、高齢者で老化が進んだ時は、
身体全体の回復には、時間と本人の意欲がなければ、平素の生活ができなくなるだろう、
と思い深めたりした。
今回、特に『虚弱状態の高齢者にみられる症状として、五つの機能低下』を学び、
そして『入院関連機能障害の危険因子』も多々教示された。
人は誰しも齢を重ねれば、たとえ心は深く育(はぐく)まれても、無念ながら身体は衰える・・。
いつの日にか、私も老化が深まる・・。
それまで私は、せめて健康でなければ、自身の日頃のささやかな願いも叶わないので、
やがて認知症、或いは脳梗塞などの難病に遭遇したら、困窮するので、
ひたすら歩き、ときおり大股で歩いたり、或いは足早に歩くことが多くなっている。
そして70代の三年生して、心身共に自立し健康的に生活できる健康寿命を意識して、
確かな『生きがい』と『健康』、そして『気力』を持続できるように、
ときおり願いながら歩いたりしている。
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