先程、ヤフー・ジャパンより配信されたニュースの中で、
『 単身高齢者の「平均所得12万円」…「毎月赤字」悲惨な現在地 』、
と題された見出し記事の中で、
『 高齢者世帯の所得「312万6,000円」に何思う 』フレーズに誘惑されて、
記事を読んだりした・・。
私は東京の調布市に住む年金生活の77歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、たった2人だけ家庭であり、
そして私より5歳若い家内と共に、雑木の多い小庭の中で、
古ぼけた戸建てに住み、ささやかに過ごしている。
私は、東京オリンピックが開催された1964年〈昭和39年〉秋、
満二十歳となり、まもなく大学2年の時に中退し、
アルバイト、契約社員をしながら映画、その後に文学青年の真似事をしたが、やがて敗退した。
そして何とか大手の民間会社に中途入社する為に、
あえて苦手な理数系のコンピュータの専門学校に一年通い、
困苦することも多かったが、卒業した。
やがて1970年〈昭和45年〉の春、この当時は大手の音響・映像のメーカーに何とか中途入社でき、
そして音楽事業本部のある部署に配属されたのは、満25歳であった。
まもなく音楽事業本部のあるひとつの大きなレーベルが、外資の要請でレコード専門会社として独立し、
私はこの新設されたレコード会社に転籍させられたりした。
こうした中で、制作に直接かかわらないコンピュータを活用した情報畑を
20年近く配属されたり、経理畑、営業畑などで奮戦した。
この間、幾たびのリストラの中、何とか障害レースを乗り越えたりした。
こうした中で、1998年(平成10年)に中小業の多い音楽業界全体の売上げピークとなり、
この少し前の年から各社がリストラ烈風となり、やがて私も出向となり、
各レコード会社が委託している音楽商品のCD、DVDなどを扱う物流会社に勤めたりした。
そして遠方地に5年半ばかり通勤し、何とか2004年(平成16年)の秋に出向先で、
定年を迎えることができたので、敗残者のような七転八起のサラリーマン航路を過ごした。
このように私のつたない35年近いサラリーマン時代となり、
もとより一流大学を卒業され、大企業、中央官庁などに
38年前後を邁進し栄達されたエリートとは、遥かに遠い存在であり、
何かと半生記は自慢史が多い中で、私は砂漠にある一粒の砂に過ぎない、と感じ深めたりしている。
このように悪戦苦闘の多い中で、敗残者のような状況であったした中、
この当時は大企業も盛んにリストラが実施されていた。
こうした中で、私が定年後に新たな職場を探しても、これといった突出した技術もなく、
何よりも遠い勤務先の出向先で、私なりに奮闘して体力も気力も使い果たしてしまい、
その直後から年金生活を始めた・・。
このようなつたない人生航路を歩んだ私は、たまたま高齢者世帯の所得「312万6,000円」、
と学び、どのような内訳なのかしら、と思いながら、
記事を精読してしまった。
この記事は幻冬舎の公式サイトのひとつの【幻冬舎ゴールドオンライン】に於いて、
12月3日に配信されて、無断ながら記事を転載させて頂く。
《・・「下流老人」、「老後破産」・・・なんとも辛い言葉が多くなった昨今。
老後に必要なお金、貯められていますか?
厚生労働省『国民生活基礎調査の概況』(2019年)より、高齢者世帯の支出について見ていきます。
☆高齢者世帯の所得「312万6,000円」に何思う
厚生労働省『国民生活基礎調査の概況』(2019年)によると、
65歳以上の者のいる世帯は 2,558万4,000世帯。
全世帯の49.4%とおよそ半分を占めており、
「高齢化社会ニッポン」を身をもって痛感する数値となっています。
高齢者世帯の所得状況、年間平均は312万6,000円。
前年調査から6.7%と減額となりました。
本件、さらに詳しく見てみると、
60歳~69歳の1世帯当たりの所得平均は566万0,000円、
世帯人員1人当たりの平均は239万5,000円。
70歳以上では、1世帯当たりの所得平均394万6,000円、
世帯人員1人当たりの所得平均は190万1,000円となっています。
所得状況の内訳を見ていきましょう。
312万6,000円のうち、公的年金・恩給は199万0,000円。
全所得のおよそ6割を占めています。
いわゆる働いて得るお金、稼働所得は年間が72万1,000円。
そのほか、財産所得が20万4,000円、年金以外の社会保障給付金が1万8,000円、
仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得が19万4,000円となっています。
老後も働いてお金を稼いでいる人がいる一方で、
所得が公的年金・恩給だけの高齢者世帯は全体で48.4%にも上っています。
現在、厚生年金保険(第1号)受給者の平均年金月額は、14万6,000円。
国民年金受給者の老齢年金の平均年金月額は、5万6,000円(新規裁定者は5万4,000円)ですから、
月々20万円をもらっていたら、「御の字」といったところです。
上記はあくまで理想のケース。
新卒から定年まで勤め上げ、年金をしっかりと払っていれば受け取れる受給額ではありますが、
人生100年時代、働いてない期間があったり、生活の事情により年金を納めていなかったり・・・
といった事態は当然起きています。
実際、満足な生活は送れているのか?
高齢者世帯の支出状況を月別に見ていきましょう。
2人以上の世帯では、65歳~69歳が26万0,145円、
70歳~74歳が24万2,579円、
75歳以上が21万3,303円となっています(2020年家計調査年報)。
65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)について見ると、
可処分所得は12万5,423円となっています。
一方で消費支出は13万3,146円となっており、
毎月「7,723円」の赤字が発生していることが明らかになっています。
2人以上の世帯、単身者世帯ともに、消費支出のもっとも大きなウエイトを占めているのは食費。
2人以上の世帯は6万5,804円、単身者世帯は3万6,581円と、それぞれ3割弱を占めています。
さらに家計を圧迫しているのは、非消費支出。
直接税や社会保険料といった、節約しようがない負担です。
2人以上の世帯では非消費支出が3万1,160円、単身者世帯では1万1,541円となっています。
☆自助努力の末の「資産形成」…投資信託などが人気だが
国民皆保険制度の日本社会。
病気になったり、怪我になったりしたときの手当は厚いものですが、
「万が一」に備えた結果、日々の暮らしが厳しくなってしまうのは、なんとも辛いものがあります。
高齢になってからも豊かに過ごそうと、
現役世代の間では投資信託をはじめとした資産形成が注目を集めていますが、
総じていえるのは「長期勝負」であるということ。
FXや暗号資産でリスクを賭けて大儲け・・・とは基本的に対をなす投資ですから、
はじめの数年は「思ったより増えない!?」と驚かないよう注意する必要があります。
「穏やかな老後」。それすらも、危ぶまれている日本社会。
高齢化が進むなか、自助努力をするほかない現実は、全世代の人々を苦しめています。
GGO編集部 ・・ 》