先程、ヤフー・ジャパンより配信されたニュースの中で、
『 70歳でも、若さを持続できる人と一気に衰える人の決定的な違い 』、
と題された見出しを見たりした。
私は東京の調布市の片隅みに住んでいる年金生活の77歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、たった2人だけ家庭であり、
そして私より5歳若い家内と共に、古ぼけた戸建てに住み、ささやかに過ごしている。
私は年金生活を丸17年過ごしてきた中、
もとより健康でなければ、自身の日頃のささやかな願いも叶わないので、
歩くことが何より健康体の源(みなもと)と思い、そして適度な熟睡する睡眠、或いは程ほどの食事が、
セカンドライフの私なりの健康体の三種の神器として思い、過ごしてきた。
そして私は何よりも認知症、心筋梗塞など恐れ、
殆ど毎日のように自宅の周辺3キロ範囲にある遊歩道、公園、住宅街を歩き、
ときおり認知症だけは勘弁してねぇ・・と秘かに祈願しながら歩く時もある。
こうした心情を重ねている私は、
今回の《・・70歳でも・・若さを持続できる人・・一気に衰える人の決定的な違い・・》って、
どのようなことですか・・と思いながら記事を読んでしまった。
この記事は、和田秀樹こころと体のクリニックの院長の和田 秀樹さんの寄稿文であり、
【幻冬舎ゴールドオンライン】に於いて、12月19日に配信され、
無断であるが記事を転載させて頂く。
《・・ これまでは70代ともなると、大病を患ったり、
病院での生活を強いられたり、介護が必要となったりする人も、それなりにいました。
これからの時代は、個人差はあるものの、自立して多くの人たちが、
70代を過ごすことになっていくという。
高齢者専門の医療現場に携わってきた精神科医の和田秀樹氏は、
著書『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)のなかで、「人の老い」を解説します。
■いまの70代は、かつての70代とはまったく違う
私は、これまで30年以上にわたって、高齢者専門の医療現場に携わってきましたが、
日本人にとっては今後、70代の生き方が、
老後生活において、非常に重要になってくると考えています。
70代の生き方が、その後、要介護となる時期を遅らせて、
生き生きとした生活をどれだけ持続できるかということに、大きくかかわっているからです。
なぜ、70代の生活が、その人の晩年のあり方を左右するようになってきたのか、
まずはそこから本稿を始めようと思います。
現在の70代の人たちは、戦前生まれの人が70代になった頃と比べて、
格段に若々しく、元気になってきました。
戦後の大幅な出生人口増加期に生まれた団塊の世代(1947~1949年生まれ)の人たちも、
2020年には、みな70代になっていますが、
この団塊の世代に代表される現在の70代は、
少し前までの70代の人とは、大きく違います。
身体の健康度、若々しさがまったく違うのです。
たとえば1980年当時、60代後半、つまり65~69歳の人のおよそ10%近くの人が
普通に歩行することができませんでした。
しかし、2000年には、正常歩行できない人が2~3%に激減しています。
私も高齢者を長年診ていますが、かつての70代は、それなりによぼよぼしていましたが、
いまの70代は、まだまだ元気な人が多く、10歳くらい若返ったような印象です。
このような元気な70代が増えた理由には、第2次世界大戦後の栄養状態の改善が挙げられます。
戦後の食糧難にあえぐ日本に、アメリカから余った脱脂粉乳が大量に送り込まれましたが、
このころから日本人の栄養状態が改善します。
成長期の栄養状態が改善したことで、日本人の寿命は延び、体格もよくなり、
現在の若々しい元気な高齢者を出現させています。
戦後の結核の撲滅については、ストレプトマイシンという抗生物質のおかげだ
と考えている人も多くいますが、実際はタンパク質を多くとるような栄養状態の改善が、
免疫力の向上をもたらしたことによって可能となったのが真相です。
そもそもストレプトマイシンは、結核になってからの治療薬であって、
それが結核を激減させた理由にはなりません。
結核を予防するBCG接種も、開始されたのは1950年ころからです。
赤ちゃんのときに接種して、その効果で結核が減るとしても、
統計に現れてくるのは、少なくとも赤ちゃんが成長した10年後くらい、
1960年代くらいからになるはずです。
しかし、結核の減少は、1947年くらいから始まっています。
これは、アメリカからの支援物資による栄養状態の改善時期と一致します。
戦前の日本人も摂取カロリーでいえば、それなりにとっていましたが、
タンパク質は、驚くほどとっていませんでした。
そのため免疫力が低く、結核で亡くなる人が多かったのです。
それが戦後の栄養状態改善で、結核が減り、若いときに死ぬ人が激減しました。
これによって平均寿命が一気に延びたのです。
若くして亡くなる人を減らすことが、平均寿命を延ばす大きな要因になります。
☆70代は人生における「最後の活動期」
また、それと同時に日本人の体格も向上していきます。
男の平均身長が170センチを超えたのが、1970年前後です。
昔は、子どもの頃の栄養失調もあって、小さい高齢者がときどきいましたが、
いまではほとんどいません。
戦後生まれの人たちはこうして平均寿命を延ばし、
体格も立派になって、健康で若々しさを保つようになってきたのです。
その先駆けが、いま、70代を迎えている人たちなのです。
■もはや70代は現役時代の延長でいられる期間となった
日本よりも栄養状態のよかったアメリカでは、
これまでの世代とは違った元気な70代が、日本よりも一足先に社会に登場します。
1974年、アメリカの老年学の権威であるシカゴ大学のベルニース・ニューガートンは、
それまで65歳以上を高齢者とみなしていた社会に対して、
75歳くらいまでは、体力的にも、知的機能的にも中高年とたいして変わらないと提起します。
そして、その世代を「ヤング・オールド」と呼びました。
さらに、75歳を過ぎるころから、認知機能が落ちてきたり、
病気などで介護が必要な人も出てくる世代ということで、「オールド・オールド」と定義しました。
これはのちに、日本における前期高齢者、後期高齢者という考え方につながっていきました。
しかし、ニューガートンがこの考え方を提唱した1970年代当時の日本では、
まだ、75歳の日本人たちは、若いころの栄養状態も悪く、
身体も小さく、老いるのがいまより早かったのです。
そのため、アメリカの高齢者のように、元気と言える状況ではありませんでした。
それが1990年代に入ったあたりから、日本でも元気な高齢者が増えてきました。
私は1988年から浴風会という高齢者専門の総合病院に勤めていましたが、
多くの高齢者を診てくるなかで、次第にニューガートンと同じ考えを持つようになりました。
1997年には、『75歳現役社会論』(NHK出版)という本を著し、
そこで、75歳くらいまでは、知的機能や体力、内臓機能など、
中高年のころと大差なく、現役時代同様の生活ができるということを説きました。
そして、当時からさらに20年以上が経ったいま、
医療は、さらに進歩し、70代の人の要介護比率も改善してきています。
その現実を踏まえれば、現在の日本では、75歳ではなく、
80歳までは、多くの人が現役時代のような生活を送れる可能性が
ある社会になってきたと言えるでしょう。
これまでは70代ともなると、大病を患ったり、病院での生活を強いられたり、
介護が必要となったりする人もそれなりにいましたが、
今後は、自立して多くの人たちが、70代を過ごすことになっていきます。
70代の10年間は、ある意味、中高年の延長で、生活できる期間となったのです。
それは、人生における「最後の活動期」と言ってもいいと思います。
70代が活動期になったからこそ、その過ごし方が、
80代以降の老いを大きく左右するようになったのです。
70代であれば、身体も動くし、頭もはっきりしていますから、
日々の生活の心がけ次第で、80代以降の健やかな生活につながります。
ただ、70代には特有の脆弱さもありますから、放っておいたら、衰えは進みます。
だから意図的に、心がけることが大事になってきます。・・ 》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/b7/01ab01fab4320b1c23be75ce40a77348.jpg)
今回、和田秀樹こころと体のクリニックの院長の和田 秀樹さんの寄稿文に導かれて、
多々教示されたりした・・。
私は母の遺伝を素直に受けたらしく男の癖に、おしゃべりが好きで、
何かと家内と談笑したり、ご近所の奥様、ご主人など明るく微笑みながら談笑したりしている。
或いは、好奇心をなくしたらこの世は終わりだ、と信条している私は、
体力の衰えを感じている私でも、その時に応じて溌剌とふるまったりしている。
こうした中で、70歳の頃から体力の衰えを実感し、
過ぎし日に、厚生労働省の公表によると、2016(平成28)年時点で、
日本人の健康寿命は、男性が72.14歳、女性が74.79歳と推計され、
平均寿命と健康寿命の差は、男性約9年、女性約12年と報じられている。
もとより「健康寿命」は、日常的に介護を必要としないで、
自立した生活ができる期間であり、私は今年の9月で、満77歳となり、
何んとか男性の健康寿命の延長戦の最中かしら、と思ったりする時もある。
しかしながら私の友人、知人の7人は、すでにあの世に旅立っているし、
或いは私より8歳ご年配の知人は、心身溌剌とされている御方もいて、
あくまで健康寿命も男性の平均であるよなぁ・・と思ったりしている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/a5/0305bc71aae9d4b53a2ffacda33a4de2.jpg)
やがて3年過ぎれば、私は、80歳となるが、
何とか健康寿命で迎えたい、ひそかに念願している・・。
もとより私の自助努力は大切であるが、何かとなまけものの私を、
仏様か神様が、つたない定年退職まで歩んできた私を、可哀そうな身と解釈して下さり、
健康寿命で生かしてあげよう、と采配して下さる、と思い馳せたりすると、
思わず微笑み返しをしてしまった。