朝方、ここにちょっと書いてと女房どのがメッセージカードを差し出した。明日、和也くんの誕生日だよ。今日投函すれば、ちょうど明日届くからと言う。
カードの半分は、既に女房どののメッセージで埋められていた。
和也くんには申し訳ないけれど、娘の夫の、いや娘たちの誕生日さえ念頭にない毎日を過ごしていると言えばひんしゅくを買うだろうか。
女房どのは、日々の暮らしの中でそのような私が慮ることの出来ないところを、きちんと補ってくれる。特に、離れて暮らす子供たち、孫への配慮は隅々まで行き届いている。
過日、女房どのが2日間かけてあちらこちらへと車を走らせ、大量の食材をそろえ、料理していた。翌日、家族へのラインに
「絵里ちゃん、有紀ちゃん、くうちゃんにゆうパックを送りました。明日の午前中に配達されます。冷凍したお惣菜は、程よく解凍されているいることでしょう。楽しい週末を過ごしてね。」とあった。
それを知った私がその様子を知らせ、母親って有難いねと書き込むと、「ありがとう」「有難いです~。助かります」「ありがとう!明日も仕事になったので本当にありがたいです」とそれぞれ感謝の言葉が並んだ。
私も、母には海よりも深い恩をいただいた。感謝しても感謝しても感謝しきれないほどの有難い恩をいただいた。
そして今、女房どのの深い恩に包まれて私が在る。