ジャズCD10枚セットのワン・ボックス。収録156曲。
サブタイトルは《 永遠のジャズ・ベスト・コレクション 》
往々にして、この種のコンピレーション企画は、これまでオリジナルの音源で構成されていることは殆どなかったと言っていい。近年ではそうでもないのかな。
案内チラシや広告で、そうは期待できないだろうと思いつつ、選曲が及第点だったので買ってみたのだが、結果的に当たった。大儲けをした感。
詳細を読んだら、制作がワーナー・ミュージック・ジャパン。やはり違うわいと納得。ちなみに販売はユー・キャン。
最近は、ユーチューブやアマゾンで聴くことが多くなっており、いちいちにCDを入れ替えて、サイドメンを確認して、リリースの年月日を頭に入れてと、遠い昔の青春時代に繰り返していた聴き方をしている。実に楽しい。
登場するプレイヤーはルイ・アームストロングからウィントン・マルサリスなど96名、ただし、これはリーダーとしてクレジットされている数で、トリオやカルテットのユニットのパーソネルの数はカウントしていない。ボーカルにはリー・ワイリーやらブロッサム・ディアリーまでも居る。時代は1930年から80年代にわたる。いわゆるビバップからマイルス・デイビス前後のモダン・ジャズの黄金期がスッポリ入っている。
よく練られている選曲が素晴らしい。同じミュージシャンの同じ曲でも、最高の物を持ってきている。また、歴史上欠かせない一曲を取り上げるなど、編集の努力が垣間見える。注力に感謝したい。
これには、鑑賞ガイドの監修・執筆に当たった小川隆夫氏によるところが大きいと思われる。私の記憶では彼は、今は無きジャズ専門誌『スイング・ジャーナル』の編集長であった。勿論ジャズ評論家としても斯界を牽引してきた得難き人である。