処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

PERFECT DAYS

2024-01-07 21:43:39 | 映画

我が国の映画界で最も多く主役をこなしそれも大作が多いことから広く知られ、実力ナンバー・ワンの男性俳優の役所広司がやっとカンヌで主演男優賞に輝いた。遅いくらいだろう。しかしブログ主がこの『PERFECT DAYS』を観たかったのはそこではない。
ヴェンダースが今の東京をどう切り取るか。人・街・交通・文化・社会などだ。どの役者をどう使うかも興味を引いた。

       

結果は、「満足した」と答えよう。ヴィム・ヴェンダーㇲは好きな映画作家のひとり。これまでも『ベルリン・天使の歌』『パリ、テキサス』など少なからず観て来た。とりわけ気に入っているのは『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』。まだ世界が知らないキューバ、それも底抜けに明るい彩の街と庶民と車、どこか懐かしく陽気な音楽。これをドキュメントで描いたものだ。1999年に世界が受けた衝撃を果たして今度は東京で放つのか。

公衆トイレ清掃員の平山が住む木賃アパートの畳敷きの部屋。このショットが、ヴェンダースが敬愛して止まない小津安二郎のローアングル。この主人公の名字は《平山》。小津の幾つかの映画で笠智衆が演じた《平山》と同じである。ヴェンダースの律儀と礼節と報恩。小津が生きた日本・東京で自らがメガフォンを取る、その喜びが伝わってくる。

嬉しい発見が四つあった。そのうち三つは、挿入曲。ジ・アニマルズの《 the House of Rising Sun 》。朝、清掃用具を詰め込んだ軽トラックでアパートから出かける時にカセットでかける。いい曲を相応しいシーンで使う。思わずニンマリ。
オーティス・レディングの《the Dock of the Bay》も即、判り得た。
三曲目はラストで流れて来たイントロとヴォーカル。コードが進んでから判ったニーナ・シモン。バリバリのジャズ歌手、それもユニークな音声と節回し。《Feeling Good》

四つ目の発見は、妹の娘が家出をしてアパートに転がり込ん来ている。その高校生の姪を母(つまり平山の妹)が迎えに来るシーンがある。そこで妹が平山に手渡す手土産がある。その紙袋は《鎌倉紅屋》のものというのが私のいう発見である。エンドロールで鎌倉紅屋を探したが我が視力では確認することが出来なかった。残念なり。小津の住まいは鎌倉だった。

役所の受賞は、ラストの軽トラを運転しながら演じる顔の演技によるところが大きいのではないか。ワンショットの間の変面が凄い。喜び・悲しみ・希望・憂鬱・落胆・友情・思いやり・励まし・怒り・警戒・緊張・エトセトラ。人の持つあらゆる感情を顔で表現している。このバックに流れるのが《 Feeling Good 》という次第である。

   

 

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パリタクシー

2023-04-26 11:48:45 | 映画

原題  「Une belle Course」

2022年フランス/91分

 

     

コンパクトでありながら人生の重さと心の通い合いとサプライズの結末で見事な感動を与えてくれた珠玉の作品である。
その立役者は、この日、余儀なく介護施設に入る94歳の婦人を演じるリーヌ・ルノーとその相方のタクシー運転手を演じるダニー・ブーン。二人の一日限りの道中記にハラハラドキドキ。

    

さらに言えば、この作品の好感度を上げたのはパリの風景・街並みの美しさか。というのは正確ではない。そこに監督の意図は無いだろう。普段のパリの日常の切り取り方が上手いというべきか。

 

若い夫婦と子供が暮らしている狭く暗いアパート、お針子をした劇場、小用で車を止めた路地とトイレを借りたレストラン、ナチスの残虐を印したビルの壁などのいわばさりげない日常生活シーンによってパリの陽の部分がさらに際立っている。   

  

原題を和訳すると『ある美しき旅路』になると或るblg。なるほどこれではキャッチの力は弱い。訴求効果は『パリタクシー』に軍配は上がる。 
余計なお世話だが、アメリカでの上映タイトルは何だろうか? 『ドライヴィング・ミス・デイジー』という作品があったと思うが。       

   

昨年観た邦画『PLAN75』、今年の『すべてうまくいきますように』(仏)、『生きるLIVING』(英)とここのところ終活を描いた作品に力作が多い。まもなく全団塊世代の後期高齢化入りが来る。むべなるかな。

追加。挿入歌でダイナ・ワシントンが歌う "On The Sunny Side of The Street"が聴ける。選曲・シーン・都会・音源などウディ・アレンを髣髴とさせ思わずニンマリ。あちらはニューヨーク、こちらはパリ。勝負したのかな。

映画『パリタクシー』公式サイト|2023年4月7日(金)公開 (shochiku.co.jp)

 

 

   

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芦川いづみ

2023-02-28 19:18:12 | 映画

久し振りで同い齢のシャーロット・ランブリングを観たくて新宿武蔵野館へ。そこで芦川いづみのデビュー70周年を記念するフィルム・フェスティバルがあることを知ったのだった。懐かしさと嬉しさと恋しさ。

     

東京神田の神保町シアターで3月11日~4月1日。上映されるのは昭和30年から39年までの20作品。この時代はブログ主の洟垂れ小僧から学ランのズボンの折り目をきにするニキビ面の高校生時代に重なる。思いつめて胸を高めらせて一途に彼女の一挙一動を見つめたのだった。"芦川いづみ"は結婚を機に銀幕から去り、姿も気配も消し去ってしまった。

体力的にも経済的にも全作品を観ることは出来ない。で、彼女の見栄えと女優としての節と美しさをポイントに、監督とわき役陣を抑えて次の作品を観ることにした。

『乳母車』
 56年。田坂具隆監督、石坂洋二郎原作、石原裕次郎・新珠美千代・宇野重吉・山根寿子。

『誘惑』
 57年。中平康監督、伊藤整原作、左幸子・葉山良二・千田是也・中原早苗。

『白い夏』
 57年。斎藤武市監督、新田次郎原作、青山恭二・高友子・近藤宏・西村晃。

『しあわせはどこに』
 56年。西川克己監督、小糸のぶ原作、二本柳寛・殿山泰司・北林谷栄。

『霧笛が俺を呼んでいる』
 60年。山崎徳次郎監督、赤木圭一郎・堀恭子・吉永小百合・葉山良二。

相手役の男優はいずれもダイコン。期待はない。「これは観るべき」とお奨めの作品があれば是非ご教示戴けるとありがたい。

シニア・チケット代1000円、交通費が往復で1500円、ランチ500円、5回分で計1万5千円。年金生活の身にはこの臨時出費はなかなか覚悟が要る。我が連れ合いは、「ほんとに行くの、へーえ!」だって。


 

 

 

 

 

 

 

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いのちの停車場

2021-06-02 17:03:31 | 映画

緊急事態が延長される前に観た。劇場内の観客は熟年夫婦が20組位だったろうか。

 

吉永小百合は、私的にはサユリスト世代に属するが、彼女には優等生過ぎていまひとつ距離を置 いて来た。が、テーマと配役陣、それにコロナ禍という特異状況もあり、観ることにしたのだった。

結果、今どきは数少ない大人の映画として落ち着いて観ることが出来た。85点の及第点。

やはり、脇役に芸達者が揃う映画はいい。いや、吉永小百合が良くないという謂いでは勿論ない。初めての医者役だからか、ぎこちない印象ではあった。もともと不器用な俳優さんなのかも知れない。であれば、ここまで来たのは努力の賜物となる。

     

舞台が金沢というのが気に入った。というよりは、好きな街金沢が舞台だから観る気になったのかも知れない。観た日の夜、この古都に住む友人に電話をした。この映画を薦めたら、いち早く観たという。きっと製作段階から地元で持ちきりの話題だったことだろう。映画の中の金沢、彼は違和感ありという。そういうもの、得てして。

          

小百合の父親役は田中泯。二人は同じ1945年生まれの同年齢。とてもそうは見えない。役者というのは凄い。

広瀬すず。輝いていた。テレビのバラエティ番組やスタジオ番組での印象とは大分違った。活発で言うべきことを言い、メリハリがあってワイルド。これからが楽しみな女優だ。

    

出色は、みなみらんぼう。シンガーソングライター。彼を知ったのは1980年頃。今は亡き畏友から教えてもらったLP『途上にて』だった。曲も詞もサウンドも強烈な印象。暫く追っかけもした。彼は成島監督から出演のオファーがあったとコメントしている。

医院の仲間が集まる酒場=バーのマスターの役。シーンに合わせて急ぎ作った「ステイション」なる曲をギターの弾き語りで歌う場面が一瞬出てくる。ファンには堪らない。そうそう、彼は吉永・田中より一つ年上だった。

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鉄道員

2021-01-03 17:15:17 | 映画

イタリアのネオ・リアリズムの系譜に位置する傑作。

 

ベテラン鉄道機関士の一家の生活を、幼い末っ子の男児の目で見た家族の物語。初老の夫婦、働く意欲のない長男、結婚生活が上手く行かない娘、まだ年端のいかない二男。この映画の名作たる所以は、この子役エドアルド・ネヴォラによるところが大きい。

    

映画の目線が普通の庶民にあてられていることが好感度のゆえか。父親の仕事場や同僚たち。共に繰り出す酒場そして歌。娘の亭主の町場の薬屋。新しい勤め先の洗濯場。長男のひと山上げよう気質とヤクザとの絡み。喜怒哀楽の姿が愛おしい。

  

この映画を最初に観たのは、学生の時だったろうか。足繁く通った名画座の類だったと思う。洋画の女優というもののイメージの原型が、この映画のシルヴァ・コシナと『第三の男』のアリダ・ヴァリである。イングリッド・バーグマンでもグレース・ケリーでもカトリーヌ・ドヌーブでもない。自身以外ではあった。

【1956年イタリア作品 監督・主演 ピエトロ・ジェルミ】

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フラッシュダンス

2020-12-28 22:09:20 | 映画

青春の躍動がスクリーン一杯に広がる青春映画。

 

この作品でデビューしたジェニファー・ビールスの初々しい弾ける若さに圧倒される。

ピッツバーグの鉄工場で働く18歳の溶接工。アフロ・ヘアー、ブルゾンにジーンズ、クロスバイクで街角を走り抜ける姿の美しいこと。住むのは廃屋の倉庫で相棒は愛犬グラント。

貧しいけれど夢に向かってまっしぐら。実にカッコイイのだ。

ダンスシーンは勿論のことスクリーンにはリズム感溢れる音楽が流れ続ける。観ながら身体が気付かないうちに乗っている。快感ですらある。

 

圧巻はラスト。クラシック・バレエのオーディション・シーン。このためのジェニファーの起用であったのだ。

青春映画の名作として残って欲しい作品である。そのためには若い人たちにどんどん観て貰いたい。

追記:映画は、お金を払って、暗い映画館の広いスクリーンで一人で観るものと決めてきた。これを映画館で観たのは37~8歳の頃だろうか。若い女性たちやカップルが沢山の映画館で、中年のおじさんが一人で観ていたことになる。今になって「よくもまあ!」との思いとともに恥ずかしさで身が縮む。

しかし、あの時の感動は蘇った。だから映画は素晴らしい。

 

【1983年アメリカ作品 エイドリアン・ライン監督】

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大いなる西部

2020-12-22 16:10:50 | 映画

正統派西部劇。西部劇らしい西部劇。

広く荒々しく乾いた風景、時代は開拓初期。牛に与える水源をめぐっての二つの牧場一家の争い、その抗争をさせじと土地の権利を守る女先生、東部から結婚のために来た元船長の正義の奮闘、最後は大アメリカらしい大団円。

  

グレゴリー・ペックは、正義や自由や愛情を真っすぐ体現できる、いわば昔のアメリカの代表俳優といえるか。「アラバマ物語」「ローマの休日」では、知的な紳士の姿は大いにファン層を広げたことだろう。

  

新しい発見があった。牧童頭をチャールトン・ヘストンが演じていた。彼の雄姿は、『エル・シド』『ベン・ハー』『猿の惑星』で何度も観てきた。恥ずかしい限りだが、それ以外の彼を知らなかった。「ヘーエッ!出てたんだ!」と物珍しさが先に立った。大スペクタクルのヒーローしか観てこなかった。

それがどうでしょ、ここでは脇役。しかし、1m90㎝を越す二人が、倒れるまで殴り合いをするシーン。無口の荒くれがひたすら闘う。主演を泥にまみれさせる。これはもう彼しかいない。配役の妙によって、物語の流れが変わった。大事なキー・マンだった。

もう一つの発見。大昔、日本にテレビが各家庭に出回り始めたころ、アメリカの番組にくぎ付けになっていた時代。『ララミー牧場』「サンセット77』『サーフサイド6』その他沢山。

その中に『ライフルマン』もあり毎週観ていた。主演のチャック・コナーズがここに出ていたのだ。牧場主の出来の悪い息子役、最後に父親に撃たれて死ぬ哀れな長男の役。懐かしかったですね。

TV番組表を丹念に拾っていけば、昔の映画は殆ど見ることが出来る。有難い。時間があるけどカネのない我々OB世代には、BS・CS放送は格好の娯楽といえる。

【1978年アメリカ作品:ウイリアム・ワイラー監督】

 

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ディア・ハンター

2020-12-16 16:29:56 | 映画

コロナ禍で在宅時間が多くなったこともあり、TVにハード・ディスクを外付けして、見損なった映画を録画・鑑賞することにした。働き盛りの30~50歳の時代を中心に昔の作品が多い。あの感動を再びとリピート鑑賞も少なくない。

        

ベトナム戦争に赴く若者たちが育ち働く町は、ペンシルベニア州ピッツバーグの郊外のクレアトン。映画の冒頭は、彼らが働く製鉄所の溶鉱炉のシーン。トランプ大統領を生んだ原動力となったラスト・ベルト。その最盛期が背景になっていた。40数年後の今、アメリカの変わりようを思わずにはいられない。

スタンリー役のジョン・カザールは撮影前に癌が判明、映画会社が降板を言い渡したが、マイケル・チミノ監督やロバート・デ・ニーロ、メリル・ストリープなどがバック・アップして最後まで出演を果たしたが、映画の完成を見ずに亡くなった。彼が生涯で出演した作品は5本。すべてがアカデミー賞にノミネート、うち3本が同作品賞を受賞したとウィキペディアの記事。『ゴッド・ファーザー』が映画初出演。同じく初出演のアル・パチーノとともに一挙にスターダムにのし上がったのだった。

初めて見たのは35歳ころだったか。アメリカという国のローカルに生きる青春、ベトナム戦争、そして何よりロシアン・ルーレットなるものに仰天した。果たしてベトナムの現地で実際に行われていたのだろうか。いずれにしてもこの殺人ゲームはこの作品で人口に膾炙したことは間違いなかろう。

【1978年アメリカ作品】

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パヴァロッティ~太陽のテノール

2020-09-25 17:13:58 | 映画

コロナでお預けになっていたが、規制緩和の初日にやっと観ることが出来た。

テラスモール湘南の"109シネマ"のシアター8。

キャパは100名程度。入りは40名程度か。殆どが中高年のカップル。

 

 

オスカー監督のロン・ハワードによる115分のドキュメント。20世紀最高峰のテノール歌手の生涯を過不足なく伝える。歌われる楽曲は20曲。どれも斯界の "この一曲" と愛される有名な歌曲ばかり。

インタビューには、ドミンゴやカレーラスをはじめに指揮者のズービン・メータ、プロモーター、マネージャー、批評家、家族、&フレンズで競演したU2ボノなど23名が登場する。

中でも特に印象に残るシーンは四つ。1968年のメトロポリタン歌劇場(ニューヨーク)デビュー。1990年カラカラ浴場での三大テノールの初共演。91年15万観客の雨中のハイドパーク公演。この時のダイアナ妃との交流のショットが素晴らしい。95年ボスニアの子供たちの救援のチャリティー・コンサート。&フレンズのボノへの誘いの経緯は、心温まる。

   

 世界を驚嘆させたハイCの歌唱を堪能できる贅沢に、コロナの憂さを暫し忘れる。

このドキュメントで三大テノールの競演に臨場出来た。それだけで満足満足。

歌われる歌曲は次の通り。

  • 冷たい手を〈プッチーニ「ラ・ボエーム」〉
  • 友よ、今日は楽しい日〈ドニゼッティ「連隊の娘」〉
  • あれかこれか〈ヴェルディ「リゴレット」〉
  • 女心の歌〈ヴェルディ「リゴレット」〉
  • 衣装をつけろ〈レオンカヴァッロ「道化師」〉
  • 見たこともない美人〈プッチーニ「マノン・レスコー」〉
  • オ・ソレ・ミオ〈ディ・カプア〉
  • 誰も寝てはならぬ〈プッチーニ「トゥーランドット」〉
  • 人知れぬ涙〈ドニゼッティ「愛の妙薬」〉
  • 星は光りぬ〈プッチーニ「トスカ」〉

                                                                           

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ミッドナイト・イン・パリ

2020-09-04 17:11:09 | 映画

冒頭、パリの街のカットが次から次へと現われる。バックの音楽はシドニー・ベシェーのソプラノ・サックス、それもソロ。もうたまらない。 

物語の中では、ジャンゴ・ラインハルトのギターがここぞのシーンで流れてくる。ノック・アウトである。 

  

アメリカ人の脚本家が婚約者の家族とともに観光するパリで、1920年代にタイム・スリップ。

午前零時に現れるプジョーのクラシック・カーに乗せられて、とあるパーティーに案内される。そこには”黄金時代”の芸術家や文化人たちが飲み・語り・酔う夢のような世界。

 

ジャン・コクトー、コール・ポーター、F・スコット・フィッツジェラルド夫妻、ジョセフィン・ベーカー、アーネスト・ヘミングウェイ、ガートルード・スタイン、パブロ・ピカソとその愛人ゼルダ、サルバトール・ダリ、ルイス・ブニュエル、マン・レイ、ロートレックなどなど。

 

スコットとゼルダのフィッツジェラルド夫妻              ダリ 

 

 

アーネスト・ヘミングウェイ(中)ガートルード・スタイン(右)       ロートレック

分り易い筋立て、テンポのよい展開、粋でしゃれたディーテイル、知的な会話、オールド・ファッション、それにクラシック・ジャズ。ウディ・アレン全開の大人のおとぎ話。

この映画制作時のサルコジ・フランス大統領夫人のカルラ・ブルー二が美術館の案内人役で出演のサービスもある。 

  

アドリアーナ役のマリオン・コティアールがいい。あの『エディット・ピアフ~愛の賛歌』でアカデミー賞主演女優賞の4年後の作品になる。

ウディ・アレンが力を抜いて、好き勝手に自分の好きな世界を自由に描いた、その得意な姿が真っすぐ伝わってくる。

※8年前にもこのブログにアップしていました。とはいえ好きな作品なので敢えて再びアップします。

 

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