羽田から米子へ飛んで、仕事を一つ終えて、車で松江へ。
山陰道は、10年ほど前に皆生温泉に研修で行った以来かな。
モバイル撮影
国道431号線を宍道湖に沿って走る。
湖畔は、行けども行けども素朴で自然で殺風景で懐古的。
普段、慣れ親しんでいる芦ノ湖や山中湖などとは対極のランドスケープ。
今は広島という都会で生きる同乗の友人は、「人生の晩年は、ここで暮らしたい」という。「人々の心が皆温かい」という。思わず「それもいいな」と思わせる原風景なのかもしれない。
そうそう、境港も印象的な姿だった。演歌が自然に出てくるほどに。
それに松江城。姫路城のような華麗さはないが、指折りの美しい城だ。時間をゆっくりとって再訪したい。
中国の建国60周年の祝賀行事に招かれた知人から、その模様をお知らせ戴いた。
世界の注目は、10年ぶりに復活した祝賀パレード。とりわけ格段に充実した大型ミサイルは、萎む世界経済の中では、圧倒的な成長風景となった。軍事の他、教育、文化学術、民族など中国を支える各界の代表の未来志向のパフォーマンスである。
この画像は、海軍女子水兵隊352名。写真を一見しただけではとても女性とは思えない。事実、見抜いた例はまだ無いそうだ。背丈、体型、歩調と均一の美の中に意思と鍛えと団結の日常が見て取れる。
知人曰く、「二十歳の乙女が愛国の一端を自身の青春にかけて二度と来ない建国60周年の慶事に胸を張り、未来に向かって誇らしく行進する。熱いものが込み上げて来た。使命と自覚がなければ出来ることではない」
党幹部の堕落、民族問題、格差拡大、拝金主義など中国の先行きは多難である。しかし、政府が、将来あるべき国家像を示しているところに彼此の大きな違いがある。
所用で、田町駅に出向くことになった。東口に降り立つ。
久しぶり。30年も来ていなかったか。様相が一変していたのに驚く。
真新しいビルが林立、行き交うビジジネス・マンも多く、かつての倉庫と工場と労働者の町の面影はどこにもない。運河も程よく整備され、水も縁も明るく綺麗。
とある店に入りランチを取る。「ふじや」。夜は酒と魚が売りの居酒屋か。
ランチは3種類。
まぐろ、いか、おくら、納豆、山芋の五色と卵焼き、大根おろし、小鉢、おしんこ、
味噌汁。
江戸前の新鮮な穴子を柔らかく煮た丼。サラダ、小鉢、おしんこ、味噌汁。
お刺身3点盛と天麩羅の盛り合わせ。小鉢、おしんこ、味噌汁。
選んだのは、穴子丼。期待にたがわず美味しかったね。見知らぬところで、初めての店で、食事のひと時を過ごすのは、いたって新鮮。次は、酒処となる夜に着てみようか。
車を転がしついでに、ちょっと足を延ばして小田原へ。
里山の麓に「みかん園」の看板。
入り口の小屋(納屋風)の傍らに作業着のおじさん。「みかん取っていいの?」と聞けば、「ここんとこ商売してねえ。畑仕事でちょっと寄ったところだ。みかん取りてえのか?構わねえよ」と。1000円で網一杯取っていいことに。
このおじさん、実はオーナー。聞いた話が面白かった。
いわく、イノシシとサルが出没し、畑地やみかんを荒らす。イノシシは鼻でモグラやミミズを探すのだが、畑地全部をひっくり返すので、却って耕作する手間が省けて有難い、だって。一方サルは悪さばかりで許せねえと。自宅の庭の葡萄を狙ってサルの家族が来るそうな。罠をかけたり、網で葡萄を覆ったり、まさに知恵比べ。齢80の爺様ながら、矍鑠として意気軒昂。暫し話に引き込まれていた。
CD club 10月新譜(2枚組)
最も好きなアルト・サックス・プレイヤーは、ジョニイ・ホッジス。
1928年から、自身のバンドを結成した4年半を除いて、エリントン・オーケストラの大番頭を40年以上にわたって務めた。
チャーリー・パーカーが人気を博そうがキャノンボール・アダレイが時代を席捲しようが、超然とジャズ・シーンに聳え続けた巨人。
彼が紡ぎ出すクリーミーなサウンドとフレーズは追随を許さない。
エリントン存命中の彼の指揮するオーケストラを聴きに行ったのは、もう40数年前。東京厚生年金会館だった。クーティー・ウィリアムスが居てハリー・カーネイが居てラッセル・プロコープが居てルイ・ベルソンが居て、まだ往時の全員が居た黄金時代だった。今から思えば、なんと幸せだったことか。重鎮ジョニイ・ホッジスはカッコヨカッタ。
エリントン・スモール・グループとなっているが、実態はジョニイ・ホッジスの名義で録音されたアルバム2枚。ボーナス・トラックが14曲追加されて全46曲。
《DISC1》
1.Jeeps Blues
2.Rendezvous With Rhythm
3.Empty Ballroom Blues
4.Krum Elbow Brues
5.I'm In Another World
6.Hodge Podge
7.Dancing On The Stars
8.Wanderlust
9.Dooji Wooji
10.Savoy Strut
11.Rent Party Brues
12.Good Gal blues
13.Finesse
14.Hometown Blues
15.Dream Blues
16.Skunk Hollow Blues
17.Day Dream
18.Good Queen Bess
19.That's The Brues ,Old Man
20.Junior Hop
21.Passion Flower
22.Things Ain't What They Used To Be
《DISC2》
1.Rexatious
2.Lazy Man's Shuffle
3.Back Room Romp
4.Love's In My Heart
5.Clouds In My Heart
6.Frolic Sam
7.Caravan
8.Stompy Jones
9.Pyramid
10.Swingin' In The Dell
11.Jitterbug's Lullaby
12.The Rabbit's Jump
13.I Can't believe That You're In Love With Me
14.Blue Reverie
15.Echoes Of Harlem
16.Swing Pan Alley
17.Without A Song
18.My Sunday Gal
19.Mobile Bay
20.Linger Awhile
21.Charlie The Chulo
22.Lament For Javanette
23.A Lull At Dawn
24.Ready Eddy
2006 バード ゲヴュルツトラミネール
《 2006 BIRD GEWURZTRAMUNER 》
生 産 国 : ニュージーランド
地 方 : マールボロ
ワイナリー: スティーブ・バード
造 り 手 : スティーブ・バード
ヴィンテージ: 2006
タ イ プ : 白 甘口
葡 萄 種 : ゲヴュルツトラミネール
醸 造 情 報:マールボロ地区はニュージーランド南島の北端に位置する。
「生産者のバードは、原料となる葡萄そのもののクオリティと畑での作
業を最重要視し、細やかに手入れされ健やかに育った素晴らしい葡萄
から、秀逸なワインを造り出している」と、或るブログにある。
価 格 : 2800円
ワインのエントリーを始めて、最もフルーティー。
半年に一度の特別セールで、半ダースをまとめて買う。セレクトはお店任せ。良いのも悪いのもある。高いのも安いのもある。この時点では、それぞれの価格は不明。(価格は、飲み終えた後ネットで調べる)
これを、開けて‘あたり‘‘はずれ‘を味わうのは、最近の楽しみ。で、これは大当たり。20年前、オーストリアで初めてトカイを味わったのに次ぐ。
この舌を噛みそうな葡萄種を覚えておこう。
一泊出張で、京都、奈良、大阪、滋賀に出かける。
近鉄に乗ったのは、高校の修学旅行以来か。
大和西大寺駅で下車。時間調整を利用して、車で平城遷都1300年記念事業の地域を回る。明年1年間が遷都祭。どこも突貫工事と思いきや、のどかな田園や里山風景。
なにやら中国風?(モバイル撮影)
朱雀門と大極殿の間を近鉄が横切っているのには驚いた。北京の故宮でいうなら、天安門と太和殿の間を鉄道が貫通しているのだ。やがて路線地を変更するとは近鉄の弁だが、大地を掘れば遺跡が出てくる彼の地では、そう容易ではあるまい。
建設中の大極殿(記念事業協会のサイトから)
どこの名所旧跡を訪ねても、商売っ気がないのが奈良。豪華な京都観光の合間にちょっと観る。「日帰り奈良」と呼ばれる所以だ。ホテルが少ないのもそれが理由とか。
左上から右下に走る近鉄線
そういえば、5月に上野で観た阿修羅展が、遷都1300年記念だったことを思い出した。多くの友人に薦めたが、観た人は異口同音に感動を口にしていたっけ。