小田急線車内の中吊り広告に誘われて、開成町の瀬戸屋敷に雛人形を観に出掛ける。
開成駅は、小田原駅より四つ手前の鄙びた駅。郷土に観光名所をとの必死の様相が伝わってくる。
駅から会場の瀬戸屋敷までは、シャトル・バスで15分。
瀬戸屋敷は、代々地元の名主を勤めた瀬戸家の屋敷。江戸時代農村文化を今に伝える重要文化財。
瀬戸家収蔵の雛人形や手作りの色とりどりの吊るし雛7000体以上が、すべての部屋一杯に飾られている。
案内、整理、売店の販売・お茶のサービスなど見物客の応対は、すべて町内・近隣の主婦の皆さん。輪番で素人丸出しで大声で、その任にあたっている。とても心温まる。
要所要所に石油ストーブがあっても、古い木造民家では、寒さが深深と増してくる。
よって帰りは、小田原に足を延ばして、鯵鮨で熱燗。心も体も温まったのでした。